高尾山でマタタビ(又旅、木天蓼)の木の下を通ったら、たくさんの果実が落ちていた。でも全てがゴツゴツした「かぼちゃ型」で、果実に虫が産卵してできた虫えい果である。
正常な果実の形は「ドングリ型」であるが、高尾の近辺で探してもなかなか見つからない。
昔から虫えい果は、木天寥(もくてんりょう)と呼ばれ漢方で利用されてきた。マタタビの名前の由来に、疲れた旅人が、マタタビの果実を食べたところ、再び旅を続けることができ、「又旅」と付けられたという説もあるので、マタタビを食べてみたいが、この虫えい果だけは遠慮したい。
又旅、木天蓼/マタタビ科/マタタビ属。
山地に生える落葉つる性植物。
葉は有柄の卵形から楕円形で互生し、蔓の先端部の葉は花期に葉緑素が抜けて白化する。花は白色の5弁花で雄花の咲く雄株と、雌花および両性花の咲く雌株がある。
果実は長さが約3cmの長楕円形で先が尖り、秋に黄緑色に熟す。
名前の由来:疲れた時に甘い果実を食すると「再び旅ができる」などの説がある。
花期:6~7月。
(高尾山)
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