突然の福田改造内閣の発足で月が明けた。
福田首相は、自民党役員人事と内閣改造を終えた1日夜の記者会見で、国民目線にたった「安心実現内閣」だと胸を張った。
首相の臨時代理の順位を、(1)町村官房長官、(2)伊吹財務相、(3)谷垣国土交通相とし、閣僚応接室での席次については、ナンバー2の席とされる首相の左隣(向かって右)は、伊吹財務相が、右隣には谷垣国土交通相が座ることになった。
数日前に運よく見学できた総理官邸のおさらいをしよう。(総理官邸のホームページはこちら)
最初は初閣議後の新閣僚の記念撮影場所である。3階のイントランスホールから2階のロビーは吹き抜けになっているが、この両階を結ぶ階段が組閣写真でお馴染みの撮影場所である。
普段は見慣れた単なる階段であるが、ここに赤い絨毯を敷き詰めると、立派な組閣記念の撮影場所に変わる。
意外なことは、記念撮影では写らないが、左隣にバリアフリーを考慮してエスカレーターが設置されていることである。
次に4階の閣僚応接室である。
閣僚全員が起立して首相を迎え、首相の着席を待って閣僚が腰を下ろす、ここもテレビでお馴染みの場所である。
これからは写真に向かって、首相の右に伊吹財務相、左に谷垣国土交通相の顔がいつも見られることになる。
応接室の前方と左右の壁は、スギやヒノキの間伐材を積層した材料を用い、落ち着いた雰囲気を感じさせる。絨毯は赤茶系統で「波」を表現した模様になっている。
この閣僚応接室の奥が、官邸の中核となる閣議室である。
次に1階の記者会見室である。テレビでは居並ぶ記者を前に、官房長官が右から入室し、国旗にうやうやしく一礼した後で、正面の会見の席に着く。
この部屋は記者会見で官房長官が、頻繁に利用していることが多いが、首相の会見にも使われる。
バックのカーテンの色は、官房長官の場合は薄いブルーであるが、首相の会見では濃いブルーかワインレッドを使い分ける。
今回の改造内閣の福田首相の記者会見の画像をよく見ていたら、カーテンはワインレッドであった。
官邸の内部はここまでにして、ガラス越しに外をのぞいてみよう。
3階のイントランスホールから2階に下りる吹き抜けになった空間は、そのまま全面がガラス張りで外の庭と接した造りになっている。
各所に切り出した自然の石を配置し、池は綺麗な水をたたえている。池の端にはトクサ(砥草)が植えてあり、水面にはヒツジグサ(未草)が浮いている。
樹木では中央にはシダレヤナギ(枝垂柳)があり、奥にはマツ(松)の樹木がたくさん植えてある。
中庭には大きなタケ(竹)が多く目立ったが、別の機会に残しておこう