高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

シュムシュノコギリソウ

2008-07-19 06:27:16 | 山野草
山野草の栽培農園に、ノコギリソウやヤマノコギリソウと違う小型のノコギリソウ(鋸草)があった。花の色は日本種には珍しいうすいピンク色である。
家に帰って調べると、礼文島や利尻島に生えているシュムシュノコギリソウ(占守鋸草)であった。
先日の洞爺湖サミットで、日本は北方四島と竹島の領土権の文書化に苦労した。
歯舞、色丹、国後、択捉の北方四島は、日本古来の領土としてロシアに返還を要求しているのでよく知られている。
それより北にある千島列島は、かの榎本武揚がロシアと締結した樺太千島交換条約で、日本は南樺太を手放すことで日本の領土となったが、太平洋戦争で貴重な領土を失ってしまった。
列島の最北の島とカムチャッカ半島との間には千島海峡があるが、この列島の最後の島が占守島(シュムシュ島)で、シュムシュノコギリソウの自生する島である。
山野草の名前一つにしても、日本の歴史が隠れていて面白い。

占守鋸草/キク科/ノコギリソウ属。
北千島シュムシュ島を原産地とする多年草。
草丈は低く葉は羽状に切れ込み、薄ピンク色の花はノコギリソウの仲間では大きい。
名前の由来:ノコギリソウの仲間で、原産地のシュムシュ島の名前を付けた。
花期7~8月。
(山野草の栽培農園)
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コメント (6)
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