2年ほど前に園芸植物の名をかり、ルドベキアとしてわが家にやってきた。
中央部が少し赤いのと、草丈も40cmほどで鉢の中におとなしくしていたので、あまり気にしないでいた。
昨年は鉢から芽を出さないで、消滅したように見えた。
ところが今年になり、鉢の位置からは5mほど離れた庭の隅に、ぐんぐん伸びる植物があった。
1m50cm位の草丈で、たくさんの花をつけているのを見てびっくりした。
園芸植物ルドベキアの名をかりてわが家に入り込み、1年間可愛い花で油断させておき、突如、野生の本性を現したオオハンゴンソウ(大反魂草)に違いない。
オオハンゴンソウは筒状花が黄緑色、アラゲハンゴンソウは黒紫色。明らかに黄緑色ではない。すでに処分したが、アラゲハンゴンソウにお詫び致します。(あれっくちゅさん、ご指摘ありがとうございました。)
オオハンゴンソウは、明治中頃に渡来した北アメリカ原産の帰化植物で、その繁殖力は凄まじい。
北海道、東北、日光そして箱根まで彼らの領域は広がり、国立公園内等では塵芥戦術で駆除作業が行われている。
現在では、在来植物の生態系に影響を及ぼす恐れがあるとして、「外来生物法」により特定外来生物に指定され、売買や栽培などが制限されている。
これからたくさんの花を咲かせ、近くに群生をつくる準備をしていたようだが、 仏滅の日の昨日に庭から消えてもらった。
なお、反魂とは死者の魂をあの世から呼び戻すことで、似た名前の植物にハンゴンソウ(反魂草)がある。