この手のコンサートは最近すごく増えてきていて・・・でも、私は諸般の事情(?)から、極力避けてきたのでした。
でも・・・なぜ、「行こうかな」と決めたかというと、ズバリ!!
このメンツ!!
メインは、アッキー、藤岡くん、万里生くん。
そして、後のお二人は存じ上げなかったけれど、実際に聴いてみたら、もう最高に素晴らしい!!
と、いうわけで・・・
カレッツかわさき×神奈川フィルハーモニー管弦楽団「ミュージカル・ガラ・コンサート」 2019.3.21(木)16:00開演 カレッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)ホール
出演 中川晃教、田代万里生、藤岡正明、笛田博昭、宮本益光
指揮 阿部未来
管弦楽 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コーラス 昭和音楽大学ミュージカルコース
広くきれいな舞台にはフルオーケストラ。
オープニングはモーツァルトの交響曲25番。(神奈川フィルのあいさつ代り?)
今日の席は、2階の1列目だったのだけど、会場いっぱいに響き渡るその音を聴いた瞬間に〝なんかいいかも”と思った。
そして、ほどなくして、あの聴きなれた『M!』のピアノ前奏が始まり、アッキーが登場。
「僕こそ音楽」私の頭の中にはいつかの帝劇の、あの舞台の情景が甦ってきて・・・そこにはすぐそばに小さなアマデを見ながら歌う、若々しいヴォルフの姿が見えてくる。
次は、万里生くん。観ていないけれどすぐに〝フェルゼンだぁ!”とわかりました。なんて真面目できれいな声。
3番目は、藤岡くん。日焼けした顔に真っ白な靴が目立つ(そこ?)
お歌は、英語で
「マリア」
ああ、上手いなぁ。なんて素晴らしい声。
その後は、オペラ歌手の笛田さん。体格も堂々としていて・・・なんと、生声で!!ノーマイクでもオケに負けてないのはさすが!!
アッキーと藤岡くんで『グレイテスト・ショーマン』から二人で。いつか『GB』で一緒に歌ってたけど・・・やっぱり贅沢なデュオだわ~
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聴きなれた前奏が流れ、万里生くんが
「夢やぶれて」・・・男性の声で聴くファンティーヌは、なんだか新鮮。
そして、やっとお歌で登場の宮本さんは
「スターズ」を。
力強く雄々しいジャベールでした。役にピッタリのお声。感情もしっかり入っていて、演技派だなぁと思った。
そもそもが宮本さんの後輩である万里生くんに話がきて、万里生くんがアッキーと藤岡くんを引き込んだらしい。
宮本さんと笛田さんから見ると、ミュージカル歌手というのはすごくびっくりな存在らしく、「いえいえ、とはいってもいろいろなタイプがいますから」と3人を分類。アッキーは「自由人担当です。・・・天才的な役が多いかな」と。万里生くんは「貴族担当だよね」と藤岡くんにツッコまれ、当の藤岡くんは「俺は、労働者担当だから」(笑)
・・・たしかに、三者三様で面白いよね。
逆に、「お二人は?」と聞かれた宮本さんは「僕は、殺し屋とか」笛田さんは「王子役が多いです」(ここでちょっと笑いが・・・)よく分からないけど、バリトンとテノールだとおおよそそうなるのか
その後も、アッキーはあの
「偉大な生命創造の歴史が始まる」を歌いあげ・・・その迫力といったら!!(この曲って、やっぱりフルオケで聴くとすっごい合ってるし、迫力が増すわぁ)
たぶん、初めてアッキーの歌声を聴いた人は、度肝を抜かれた、と思う。
その後に登場した藤岡くんは、昭和音大のお姉さんたちのコーラスを従えて、『グレイテスト・ショーマン』の
「ディス・イズ・ミー」を。
これまた、なんともいえない盛り上がり。そして、聴くたびに藤岡くんの歌の上手さに感動してしまう。
万里生くんは、
「サンセット大通り」を。なんとも雰囲気のある曲。キザっぽくて素敵だった(褒めてます)
1部最後の曲の前に、急病人が出るというアクシデントが起こり、藤岡くんとアッキーが指揮の阿部さんを交えて場をつなぐという急なMCがありましたが・・・
ラストは、聴きなれた
「君の瞳に恋してる」は、英語と日本語が混ざりあった状態で盛り上がり・・・
もうここまで聴いただけでも120%満足のコンサートでした。
そして、2部は、色とりどりのドレスで踊りながらの昭和音大のお姉さんたちの
「Be our guest」から始まり、笛田さんの『蝶々夫人』からのピンカートンのお歌。
そして、あの『ミス・サイゴン』の壮大なオーバーチェアが始まって・・・藤岡くんの
「神よ、何故?」
・・・もう、懐かしくて、上手すぎて、気がついたらあの舞台をもう一度観ているような感覚に陥って、胸が苦しくなってきた・・・
涙まで出てきたよ・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
何だろう、この感じ。ミュージカルの曲って、本当に時折、その1曲だけでその世界に連れて行かれてしまうことがある。
アッキーもそうだったけれど、本当にその世界感を一瞬にして再現できちゃう人ってすごい!!
そして、後に続く万里生くんはまさかの猫!!
しっとりと「メモリー」で来る?と思いきや、まさかの!!
「スキンブルシャンクス」って、あの『キャッツ』の中でガラクタ集めて機関車作るシーンの曲だよね?楽しかった~
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続く笛田さんは、今度はマイクありのオペラ曲?人の歌声って美しいなぁと、実感しました。
宮本さんは『ジキハイ』の
「時は来た」を。包容力があるというか、すごく聴きやすくて安定感のある歌声。
オペラの二人は、普段と違うメンバーとのコンサートにすごく戸惑いと刺激を受けているらしく、二人のトークの中で、「ミュージカルの人たちって、本当によくしゃべるよね」とか「中川さんなんて、アッキーとか呼ばれてるんだって」とか。
「では、僕らも・・・」と、みんなから呼ばれてみたいと・・・「ひーろー」と「まーくん」と呼ばれて照れるお二人が可愛かった
その後、アッキーが
「殺しのシンフォニー」を。久々に聴いたなぁ。
う~~~ん。ただ、私の個人的な感想としては、これはやっぱり山本くんの歌なんだけどね・・・
意外だったのは、藤岡くんの
「泣かないでアルゼンチーナ」私、この『エビータ』の舞台を、もう何十年も前に、四季の初演で観ましたが(ちなみにエビータは久野綾希子さん、チェは市村さん)聴いているうちに、だんだんと藤岡くんが大統領のように見えてきた(笑)そのくらい説得力がある歌声でした。
そして、これまた、本当に久々に聴いた
「闇が広がる」万里生ルド&宮本トート!!
すごくバランスが良くて、満足できる「闇広」でした。万里生くんの生ルドルフは、たしか石丸トートの時だったかな。その時も、〝あ、先輩と共演だ”と思ったけど、宮本さんもそうらしい。宮本さんはすごくトートに似合っていてやっぱり、トートってこのくらいオトナの余裕な感じがほしい、と思ってしまった・・・(いえ、誰と比べているわけではありませんが
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)
大ラストは、『オペラ座』から
「The Music of the Night」
これは、5人がそれぞれに歌い、歌声はたっぷり堪能したけれど、なにやら変なカップルが出来上がってきて、笑いの渦の中で幕を閉じる、という結果に。
アンコールは、王道の『レミゼ』から
「民衆の歌」
本編の舞台でも締めくくりはこの曲で、いつも涙しながら聴く曲です。
たった5人といえども、これほどの歌ウマな方々に歌われると、迫力があって、なかなか味わい深いものがありました。
オーケストラの迫力ある演奏に負けない歌声、けれど本当にバランスが良くて選曲もほぼパーフェクトでした。
男性だけ、というのも良かったなぁ。
とにかく、納得のいく大満足のコンサートでした。
【セットリスト】
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第一部
モーツァルト 交響曲第25番 第一楽章
1. 僕こそ音楽(ミュージカル『モーツァルト!』より)
2. プロローグ、マリー・アントワネット(ミュージカル『マリー・アントワネット』より)
3. マリア(映画『ウェスト・サイド物語』より)
4. 君こそ我が心のすべて(オペレッタ『微笑の国』より)
5. The Other Side(映画『グレイテスト・ショーマン』より)
6. 夢やぶれて(ミュージカル『レ・ミゼラブル』より)
7. スターズ(ミュージカル『レ・ミゼラブル』より)
8. 偉大な生命創造の歴史が始まる(ミュージカル『フランケンシュタイン』より)
9. This Is Me(映画『グレイテスト・ショーマン』より)
10. サンセット大通り(ミュージカル『サンセット大通り』より)
11. 君の瞳に恋してる(ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』より)
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第二部
1. ひとりぼっちの晩餐会(ミュージカル『美女と野獣』より)
2. さらば、愛の家よ(オペラ『蝶々夫人』より)
3. 神よ、何故?(ミュージカル『ミス・サイゴン』より)
4. スキンブルシャンクス(ミュージカル『キャッツ』より)
5. Caruso(カンツォーネ)
6. This is the Moment(ミュージカル『ジキル&ハイド』より)
7. 殺しのシンフォニー(ロックオペラ『モーツァルト』より)
8. Don't cry for me,Argentina,(ミュージカル『エビータ』より)
9. 闇が広がる(ミュージカル『エリザベート』より)
10. The Music of the Night(ミュージカル『オペラ座の怪人』より)
アンコール
民衆の歌(ミュージカル『レ・ミゼラブル』より)