夏休みももうすぐ終わります。
娘その2は、めずらしく夏休みの課題を一週間前に終えました(まあ、びっくり!!
)
で、夏休みの最後にどうしても!!
とねだられたのは、またもや『ミス・サイゴン』。
しかも、井上くんでもなく原田くんでもなく・・・藤岡くんで!!との、リクエスト。(藤岡クリス・・・娘その2の中で、何かがヒットしたらしい。
原田クリスは若すぎて(実は、藤岡くんと同じ年ですが)井上クリスは誰にでも愛を捧げそうだ、というのがマイナスポイントらしい・・・
気がつけば、この8月はベトナム舞台へ行きっぱなしの夏でした。
9月になったら、あと一人残ったクリスとエンジニアが観れたらいいなぁ~と思っていたのですが・・・
『ミス・サイゴン』 2008.8.26(火) 18:15開演 帝国劇場
エンジニア 橋本さとし
キム 知念里奈
クリス 藤岡正明
ジョン 岸 祐二
エレン 鈴木ほのか
トゥイ 泉見洋平
ジジ 菅谷真理恵
タム 首藤勇星
(アンサンブル 青組)
さとしエンジニア
一番面白かったかもしれない。何をやっても笑いにつながるような・・・独特のあのセンス。
胡散臭そうで、でも「あ・・・そうだ・・・行くにゃビザがな~い~っ!?
」ドジなかわいさがあって。
楽しみだった「アメリカン・ドリーム」・・・見応え十分!!う~ん、どことなく哀愁が漂っていた市村エンジニアと比べると、なんか明るいエンジニアでしたね。
何でだろう?・・・さとしさん、バルジャンのときもそうだったけど・・・お声がきれい過ぎる(?)しかも、背が高くてカッコいいんだなぁ~これが。
里奈ちゃんキム
『ルドルフ』の時よりずっとかわいくて好感触。(よかった~あのまま受け入れられなかったらどうしようかと
)
17歳のキムもかわいかった。でもタムを胸に抱いたその時から母の目。母の表情。
特にトゥイとのシーンが印象的。3年経って迎えに来たトゥイに向き合った時、もちろん強烈に拒絶するのだけれど、トゥイに“わかってほしい”とまるで諭すような接し方。ただの17歳の少女だった時とは違う、20歳の母親になったからこその対応に見えて・・・そのあとのタムの登場が、すごく自然につながって見えました。
トゥイを撃ってしまった後の取り乱し方もすごかった。傍らのタムに気づいてやっと正気に戻るキム。
それに、どことなく歌い上げ方が美奈子キムに似ていたような・・・
高音部はどうしてもファルセットが弱まるのが残念だったけれど、以前のエポの時のように、がむしゃらに出そうとして雑な感じになるよりは、ずっとよかったと思います(すみません、生意気で
)
でもなんでかな~クリスとの間にあんまり“愛”を感じなかったんだな・・・むしろトゥイとの方が・・・
藤岡クリス
最初の「ドリームランド」での倦怠感。虚脱感。タバコをくゆらすその目先には苛立ちさえあって・・・
成り行きでキムと一夜を共にしたあとの♪神よ、何故・・・
・・・熱いっ!!時折叫ぶように歌う藤岡クリス。心の乱れを持て余すように・・・美しい歌声に波風が立つように・・・きゃ~~っ
キムの身の上話は、立ちすくんだまま動けない藤岡クリス。
「暮らそう、二人で」なんだか男の決意を感じる言い方がいいなぁ。
そのあと、ベットの上で戯れるようにキムを抱きながら、「ユニコーン?・・・もちろん」←ここの、たぶんまったく何にもわかってないところが好きです
「婚礼に歌う・・・」とキムに言われて飛び上がって驚く藤岡クリス。
・・・なんていうのか・・・ちょっとニブそうなところが、ある意味、誠実そうなクリスです。
某クリスよりラブラブモードは弱めだけれど、そこがいいかな。(どっちなんだよっ
)
エレンに過去を話すシーンは苦しみ抜いた想いをぶちまけるようで、つい“そんなに自分を責めないで”と言ってあげたくなります。
岸ジョン
・・・岸さんと藤岡くんが並ぶとなぜか胸が高まる私・・・ハイ、『レミゼ』病は完治しておりません
電話のやり取りにもなぜか弟を心配する兄のような想いを感じてしまいます。
クリスの♪蓮の花~には、今日のお答え・・・
「なに言ってんだっ!?」・・・だったかな?
2幕でヘリに乗ろうとしないクリスをぶん殴って「砕ける夢、今砕けろ!!」と叫ぶジョンが熱く切ないです。(でもって、GIの姿が男っぽくて似合うんだな~
)
個人的には、キムを探しにくるバンコクでの、ワイシャツの袖をまくり上げた腕がステキ
一見、どこかの会社の課長のような自然な姿も、うふふ。
・・・ああ、岸さんが上司なら、毎晩でも残業しちゃうわ(おい
)
泉見トゥイ
先日観た時より、さらにヒートアップ!!
怖いのと、迫力があるのと、熱いのと・・・いや~いいな~ゾクゾクするほど!!
3年経って人民委員長として、ホーチミン像の前にふんぞり返って立つ泉見トゥイ。・・・自信に満ち溢れ小さい身体がドドーンと大きく見えて貫禄モンです。
(ああ、ここの泉見くん・・・切り抜いてパネルにして飾っておきたい
)
エンジニアの手引きで、キムに会いに来たトゥイ。
♪二人のさだめなのだ・・・
これって、よくよく聴くとトゥイの最大の愛の告白・・・
そして、キムが今も想いを寄せるクリスに、一気に燃え上がる嫉妬の炎
愛情と憎悪が入り混じる泉見トゥイ・・・すっごい迫力!!
そして、タムを見せられた時の落胆・・・そこからは本当にキムの言葉通り、大地が回り、運命が回り・・・
カッと目を見開いたまま、キムに心を残したままで死んでいくトゥイ。
(これじゃあ、その後々も亡霊になってでも出てくるはずだよな~、と納得
)
泉見トゥイ・・・悪夢の中にも現れる強烈な愛憎・・・やっぱり最高ですね
・・・ただし、今回のソワレ・・・
市村エンジニアがいなくなった後だったからか、平日の夜だったからか、天気が悪かったからか・・・残念ながら本当に空席が目立って、舞台前方はまだしも、私たちが観ていた1階後方は拍手もまばらで、すごく温度差を感じてしまい、すごく残念でした。
う~ん、これからまだ2ヶ月あるけど・・・どうなるのかな
そういう、私もたぶん“ベトナムの夏休み”はそろそろ終わりと思っているひとりですが・・・