・・・欲望に負けました。
「一番後ろだから許して
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」と自分にいいわけしながら、行って来ました
『エリザベート』 2008.11.27(木) 13:00開演 帝国劇場
エリザベート 朝海ひかる
トート 武田真治
フランツ・ヨーゼフ 鈴木綜馬
ルドルフ 浦井健治
ゾフィ 寿ひずる
ルキーニ 高嶋政宏
少年ルドルフ 石川新太
2年前、2006年。革命的なトートとしてデビューした、ヤンキー武田トート。(その時の感想は
ここ)
そのヤンキー武田トートの成長ぶり、大好きな禅さんフランツと双璧の綜馬フランツ、そして“繊細で苦悩深い”浦井ルドルフ。
寒さも雨もなんのその。・・・飛んで行きました
が・・・
ヤンキー武田トート、といえば前回は、日生の2階席の一番後ろから観ましたが、今回も帝劇2階席の一番後ろ
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周りに埋もれて見つけられなくてはたいへん!!と(爆)ずっとオペラで舞台をガン観する私は、きっとかなり怪しい人でした・・・
まずは、
トート/武田くん
・・・・・。(すみません、すっごい辛口です
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)
ゴンドラの登場シーンの歌声を聴いた瞬間“ありゃりゃ~”
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下手なわけではありません。多少アヤシイ箇所もありましたし、なんでこんなにエコーが!?と思う箇所もありましたが・・・
山口トートの重厚なお声のあとでは・・・いかにせん、か、軽い。軽すぎる
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お歌プランを変えたのか(前はこんな風に感じなかった)囁くようなフワフワした感じと、男らしくロックっぽい感じが入り混じったおもしろい歌い方(すいません、でも笑っちゃいそうでした
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)
う~~ん「最後のダンス」ロック調といえばロック調でしたが、なんだか雄叫び系で、
♪イェイイェイイェイ~とか、
♪ウォウウォウウォウ~ばかりが耳に残ってます
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そして武田トート、といえば“ワル”なイメージが強かったのですが、なぜか、今日の武田トートは「愛と死の輪舞」から
シャイな男の子という感じ・・・そこが結構、私的にはツボでしたが。
あいかわらずビジュアルはセクシー系です。そこまではだけなくてもいいだろう、と思うくらい胸ははだけて、ブーツはダークレッドのニーハイ型(もちろん超かかと高い)
山口トートが徹底的に黒づくめだったのに比べると、赤やら白やら衣装はいろいろ。
ただ“黄泉の帝王”(帝王には見えないけど
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)の白シャツ姿は・・・
元々お顔の整ったきれいな人だから・・・白のシャツ(ブラウス?)に黒のタイツ姿の「私が踊る時」の武田トートを見ていたら、武田ルドルフでもいけるんじゃないかと思ったり
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ビジュアル的にはかなりセクシーなんだけど・・・え~と、シシィにいまひとつ迫る感じが薄いのです。
あの「最後通告」の机の上の寝そべりや「体操室」のドクトル仕様でも・・・あんまりシシィを追い詰める感じじゃなくて・・・若いのに、なにを遠慮してるのよ!と心の中でツッコミ
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(あ、あら、私ったらなにを妄想してるんだか
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)
それに、山口トートよりも踊ってなかったような・・・(爆)
う~~ん。
なんだか、ビミョウに接近しないというか、ある一定の距離がいつも保たれていて(近くに行くと身長差のないことがバレる?から??)
それはルドルフとの「闇が広がる」も同様。
・・・どうしよう・・・山口トート以上に
ドキドキしなかったかもしれない![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_m.gif)
ただシシィに拒絶されるとフッと一瞬悔しがる表情と、艶かしい手の動きが美しくて
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それから、なんと言っても“目線”がセクシー。男っぽく刺すような、甘えるような色っぽい目線にはちょっとクラっとしました
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それと、ラストシーンで、シシィを抱きしめる前に手をとって口づけするシーンが妙に紳士的で
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前回、ヤンキーと思っていたトートに気品を感じてちょっとびっくり!!
・・・基本、黒髪の武田トートですが、後ろ姿にスポットライトが当たると、銀髪のトートに見えて・・・美しかったです。(その場面ではどうしても、私の“お一人限定トート”を思い出して・・・
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)
シシィ/朝海さん
2度目なせいか、ちょっと細かく観てしまいました。
え~~~、とりあえずお歌は、置いておいて
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少女のシシィ・・・私はもしかしたら涼風シシィより好きかも、です。
おてんばで明るかったシシィがハプスブルグ家に嫁いで、自由を奪われて、どんどん心を閉ざしていく・・・朝海シシィの無表情な冷たさがそれを物語っているようで・・・。
「私だけに」の最初は、朝海シシィはほとんど位置を変えず、その場に立ちすくんだように自分を嘆き、2番に入ってベッドに移動、そこでは静かに強い決意を表明。
その歌い方の差に、自分のこれからの生き方を決めるシシィを観ました。
時が経ち、味方と信じたフランツを頼れない哀しさ、息子のルドルフにさえ優しくできないほど心を病んだシシィ。
「精神病院」で、封印した感情を絞り出すように歌うシシィには、ちょっと同情しました。
余談ですが、朝海さん・・・「私が踊る時」の肩の大きく出るドレス姿、なで肩のラインがすっごく丸くて女らしくて美しかったです。
フランツ・ヨーゼフ/綜馬さん
綜馬フランツは、本当に真面目で優等生っぽいフランツでした。ゾフィーの自慢の息子、というのがふさわしい。
謁見の場で、ゾフィーの刺すような助言に苦しそうに「却・・下」と口にする心やさしいフランツ。
そして、めちゃくちゃハンサムさんです。
バートイシュルでお見合いと聞いて「結婚っ!?」なんて、口に出して驚くほど純情な陛下。
そんな純情なフランツだから、シシィをひと目見て好きになっちゃうともう一直線。本当にシシィしか見えてないのね。
で~シシィと二人っきりになった綜馬フランツ、
きゃ~~っ!!いきなり両手でシシィの頬を挟んでキスしようと!?
へ、陛下、それってダメです。いくらシシィが好きでも、会ったばかりの16歳の女の子に早急すぎます~
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綜馬フランツは、とにかくシシィがかわいくて仕方がない、というふうに見えました。
フランツがシシィを愛せば愛するほど、ゾフィーはシシィに厳しくなるのも納得。
そのゾフィーの手をとって口づけし決別するフランツ。最後まで優秀な息子です。
晩年の綜馬フランツ。どこまでもその真面目さは健在です。
「夜のボート」・・・完全に心を閉ざした妻に、ひたすら愛を告げる綜馬フランツの真摯な歌声が感動的でした。
そしてトートに奪われそうなシシィ・・・♪わが妻だ~っ!!と叫ぶ綜馬フランツ・・・「悪夢」の中でも誇り高い皇帝陛下のままです。
とにかく美声。今更ですが・・・綜馬さんはフランツにぴったりだと思います。(ちなみに、私個人的には、綜馬フランツは青年時代が、禅さんフランツは晩年が好き。)
ルドルフ/浦井くん
青い皇太子服が本当によくお似合い。
よく伸びた高音が美しい。
少年の心のまま成長したような、孤独で繊細な皇太子。
「闇が広がる」・・・子どもの時からの秘密の友達であるトートに縋らずにはいられない不安で危うい皇太子。トートにけしかけられ、国の将来に苦悩する姿は“萌え~
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”でした!!(おい
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)
「独立運動」で革命家たちに持ち上げられ“ハンガリー国王”の座にうっとりと上気するルドルフ。
革命の失敗に「名前は?」と問われ、「・・・ハプスブルグ。」と名乗るその絶望感。
フランツに「父上・・・」と力なくつぶやき、母に♪わからないわ~と拒絶された皇太子の孤独と哀しさ。
TDに弄ばれるように、翻弄されボロボロになる浦井ルドルフ。
ダンスもキマってました。トートに追い詰められ、正気を吸い取られるような死のキスのあと、間髪入れずに銃の引き金をひくルドルフ。
真面目さが綜馬フランツの息子だな~、と思わせるまっすぐな皇太子でした。
浦井ルドルフ・・・最高でした
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ビジュアル&お歌どちらも、私好みの“繊細で苦悩深い”真面目な皇太子そのものでした!!
ゾフィー/ひずるさん
初風ゾフィーもそうでしたが、とにかくお強く、そしてお美しい。
それゆえ、フランツに拒絶され、最後まで国を思って死んでいく姿には思わず
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ルキーニ/高嶋兄
前より“遊び”が多くなったような・・・皮肉や毒が増えてノリノリですね~
ただ、ちょっと“茶化し”部分が多すぎ?
「ミルク」はやっぱりこの高嶋兄が真ん中で踊ってくれないと・・・ですね
その他、気づいたこと。
村井パパと家庭教師のラブシーン・・・めっちゃくっちゃアダルト!!なんですけど
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バートイシュルのシシィってホントにかわいい。フランツがひと目で好きになってしまうのはすごくよくわかるのだけど、シシィは??
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「結婚の失敗」・・・ゾフィーさま・・・「ぶっ潰した」って、あーた
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ゾフィーさまのお付きの女官たち・・・いつも思いますが、あのダンス・・・笑えます。
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本日のチビ・ルドくん=
石川新太くん線は細いながら、“マァマ~”の言い方がかわいくて・・・成長したら(?)浦井ルドルフになりそうな感じ
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TDって、常に8人揃ってシンメトリーな配置になった時が好きだったのですが・・・今回、劇場の全部が丸見えのお席だったので気がついたのですが・・・時々、7人しかいない
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(1人足りない
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)
え~~っ!?私の思い込みでしょうか。
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マダム・ヴォルフの娼館にて。マデレーネのハイヒール。片方が赤、片方が黒。(←それがなんなの!?)
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精神病院。ヴィンデッシュ嬢の気品高くお歌のお上手なこと!!・・・いつかこの方の♪「私だけに」を聴いてみたいのですが・・・ダメ?
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しかし、『エリザ』って舞台は・・・よくできていると思います。観ただけの感想だけでなく、様々なことを考えさせてくれます。
・・・やっぱり魅力的な舞台です