3階の我が家のベランダにも、冷たい風に吹き上げられた桜の花びらが舞い降りてきました。
・・・せっかく咲いた桜もそろそろ終わってしまうのでしょうか。ちょっと寂しいなぁ。
ゆっくりと寝坊した日曜の朝は、娘その2の作ってくれたクレープで朝食
午後から昨日録画した、舞台『ホロヴィッツとの対話』を鑑賞。
なんと・・・この舞台、生中継だったんですよね。(まあ、こうして後から観れば一緒といえば一緒だけど)
『ホロヴィッツとの対話』 2013.3.30(土)17:50~21:00 大阪イオン化粧品 シアターBRAVA!より生中継(WOWOW)
作・演出 三谷幸喜
出演 渡辺謙 段田安則 和久井映見 高泉淳子
音楽・演奏 荻野清子
その天賦の才能を「ピアニスト」として芸術を表現するホロヴィッツ。天才が「神に選ばれた者」とするならば、その選ばれし者に従事する者は、「神に雇われた者」。
ピアニストの演奏を支え続ける調律師と天才ピアニスト。彼らの芸術に人生を捧げるそのエネルギーの源泉とは、彼らは何のために身を削り、芸術に奉仕をするのか。あるいはそこから何を得、何を失っているのか。
20世紀の天才ピアニスト・ホロヴィッツとそのピアノ調律師・フランツ・モア。
ある夜、フランツとその妻・エリザベスは、ホロヴィッツと妻のワンダをディナーに招く(というか、実はホロヴィッツのリクエストで)
世界的に有名なピアニスト・ホロヴィッツの訪問とあって、妻のエリザベスはもてなしの料理の準備や服装をどうしようか・・・と緊張してんやわんや。
片や、天才と呼ばれるホロヴィッツは出かける前から、ひと癖ありそうな老人でーー
自分から「行く」と言いだしたくせに着替えもせずに妻のワンダにせかされ、履いて行く靴が決まらなかったり、妻の目を盗んで、お土産のはずのチョコレートを食べようとしてみたり。
そして、フランツの家に着いたら着いたで、家の匂いが気になるとか、ミネラルウォーターの銘柄が気に入らないとか、神経質な一面を全開しては、周囲の人々をヤキモキさせ。
妻のワンダはホロヴィッツとは違った意味で、わがままでずうずうしく、いつしかフランツの妻・エリザベスは我慢の限界を超えて、最後にはキレてしまうのですが・・・それに対して夫のフランツは「むしろよくここまで我慢したね」というもの。
そのうち、食事が進みお酒が入ると、話題はフランツ夫妻の子供たちのことになり・・・
ホロヴィッツ/段田さん
神経質でわがままで子供のようなホロヴィッツ。(天才なんて、こんなもんかな?)
老人独特の頑固さと子供じみた駄々。有能な調律師であるフランツを他のピアニストに取られたくない(?)独占欲は、厄介でもあり、かわいくもあり。
もうその佇まい、歩き方、表情、セリフのそれぞれがおかしくておかしくて。
・・・“間”の取り方が絶妙なんですよね!!本当に上手いなぁ。
フランツ/謙さん
映画の人・・・という印象が強すぎて忘れていましたが、元々は舞台の人でしたね
普段の映像で観ているのとは違って、舞台の上のフランツ謙さんは、大きな身体の存在やいつも感じる強すぎるオーラをほとんど見せない、人のいい低姿勢なフランツで、ホロヴィッツへの尊敬と敬愛を感じさせる優しいイメージ。ホロヴィッツ夫妻のわがままに翻弄させられ、イライラする妻をなだめる姿は、少々優柔不断で、逆にイラっとしたりもしましたが。
ラスト近くの涙を流しながら自分の過去を話すシーンは、目の前にその時の様が広がっていくようで
エリザベス/和久井さん
普通の奥さんが、セレブなお客をもてなすご苦労な感じは伝わってきました。
ホロヴィッツの過剰な神経質さに、翻弄させられる姿はかなり同情したなぁ。でも女同士だからか、妻のワンダの在り様は、たしかにエリザベスがブチ切れるのも仕方がない・・・けれど、ワンダにあの爆弾発言は・・・わかるけれども、NGだよね?
ワンダ/高泉さん
こちらもえらく芸達者な方。
そのまま聞いたらかなりイヤミなセリフも、なーんか説得力があってなぜか嫌いになれないタイプ(?)
一人娘の話になると、全力で自慢に走るのだけど、まさかそういうこと、だったのか・・・
ストプレですが、要所要所で入るピアノの音が効果的で、ホロヴィッツのピアノがどこかで聴ける!?
と期待していたら、最後までなし(笑)
印象に残ったのは救命ボートの話で、「船が沈没して、どちらか一方しか救命ボートに乗れないとしたら?」とのホロヴィッツの問いかけに、「自分もあなたも乗せない、別の人間に乗ってもらう。」「自分が調律したピアノ無しに、あなたがどうやって生きていくんですか」なんて・・・お互いをあまりにも強く求めあう関係はすごく深い。
それと、将来に迷う子供に、しぶしぶ代わった電話で「バッハを聴くといい」とアドバイスするホロヴィッツも。・・・妙な納得感があって、思わずニヤリ。
チケットを取るのがかなりたいへんだった舞台、と聞いていました。観れてよかった。
さあ、次の三谷作品は『おのれナポレオン』!!楽しみだ~~
・・・せっかく咲いた桜もそろそろ終わってしまうのでしょうか。ちょっと寂しいなぁ。
ゆっくりと寝坊した日曜の朝は、娘その2の作ってくれたクレープで朝食
午後から昨日録画した、舞台『ホロヴィッツとの対話』を鑑賞。
なんと・・・この舞台、生中継だったんですよね。(まあ、こうして後から観れば一緒といえば一緒だけど)
『ホロヴィッツとの対話』 2013.3.30(土)17:50~21:00 大阪イオン化粧品 シアターBRAVA!より生中継(WOWOW)
作・演出 三谷幸喜
出演 渡辺謙 段田安則 和久井映見 高泉淳子
音楽・演奏 荻野清子
その天賦の才能を「ピアニスト」として芸術を表現するホロヴィッツ。天才が「神に選ばれた者」とするならば、その選ばれし者に従事する者は、「神に雇われた者」。
ピアニストの演奏を支え続ける調律師と天才ピアニスト。彼らの芸術に人生を捧げるそのエネルギーの源泉とは、彼らは何のために身を削り、芸術に奉仕をするのか。あるいはそこから何を得、何を失っているのか。
20世紀の天才ピアニスト・ホロヴィッツとそのピアノ調律師・フランツ・モア。
ある夜、フランツとその妻・エリザベスは、ホロヴィッツと妻のワンダをディナーに招く(というか、実はホロヴィッツのリクエストで)
世界的に有名なピアニスト・ホロヴィッツの訪問とあって、妻のエリザベスはもてなしの料理の準備や服装をどうしようか・・・と緊張してんやわんや。
片や、天才と呼ばれるホロヴィッツは出かける前から、ひと癖ありそうな老人でーー
自分から「行く」と言いだしたくせに着替えもせずに妻のワンダにせかされ、履いて行く靴が決まらなかったり、妻の目を盗んで、お土産のはずのチョコレートを食べようとしてみたり。
そして、フランツの家に着いたら着いたで、家の匂いが気になるとか、ミネラルウォーターの銘柄が気に入らないとか、神経質な一面を全開しては、周囲の人々をヤキモキさせ。
妻のワンダはホロヴィッツとは違った意味で、わがままでずうずうしく、いつしかフランツの妻・エリザベスは我慢の限界を超えて、最後にはキレてしまうのですが・・・それに対して夫のフランツは「むしろよくここまで我慢したね」というもの。
そのうち、食事が進みお酒が入ると、話題はフランツ夫妻の子供たちのことになり・・・
ホロヴィッツ/段田さん
神経質でわがままで子供のようなホロヴィッツ。(天才なんて、こんなもんかな?)
老人独特の頑固さと子供じみた駄々。有能な調律師であるフランツを他のピアニストに取られたくない(?)独占欲は、厄介でもあり、かわいくもあり。
もうその佇まい、歩き方、表情、セリフのそれぞれがおかしくておかしくて。
・・・“間”の取り方が絶妙なんですよね!!本当に上手いなぁ。
フランツ/謙さん
映画の人・・・という印象が強すぎて忘れていましたが、元々は舞台の人でしたね
普段の映像で観ているのとは違って、舞台の上のフランツ謙さんは、大きな身体の存在やいつも感じる強すぎるオーラをほとんど見せない、人のいい低姿勢なフランツで、ホロヴィッツへの尊敬と敬愛を感じさせる優しいイメージ。ホロヴィッツ夫妻のわがままに翻弄させられ、イライラする妻をなだめる姿は、少々優柔不断で、逆にイラっとしたりもしましたが。
ラスト近くの涙を流しながら自分の過去を話すシーンは、目の前にその時の様が広がっていくようで
エリザベス/和久井さん
普通の奥さんが、セレブなお客をもてなすご苦労な感じは伝わってきました。
ホロヴィッツの過剰な神経質さに、翻弄させられる姿はかなり同情したなぁ。でも女同士だからか、妻のワンダの在り様は、たしかにエリザベスがブチ切れるのも仕方がない・・・けれど、ワンダにあの爆弾発言は・・・わかるけれども、NGだよね?
ワンダ/高泉さん
こちらもえらく芸達者な方。
そのまま聞いたらかなりイヤミなセリフも、なーんか説得力があってなぜか嫌いになれないタイプ(?)
一人娘の話になると、全力で自慢に走るのだけど、まさかそういうこと、だったのか・・・
ストプレですが、要所要所で入るピアノの音が効果的で、ホロヴィッツのピアノがどこかで聴ける!?
と期待していたら、最後までなし(笑)
印象に残ったのは救命ボートの話で、「船が沈没して、どちらか一方しか救命ボートに乗れないとしたら?」とのホロヴィッツの問いかけに、「自分もあなたも乗せない、別の人間に乗ってもらう。」「自分が調律したピアノ無しに、あなたがどうやって生きていくんですか」なんて・・・お互いをあまりにも強く求めあう関係はすごく深い。
それと、将来に迷う子供に、しぶしぶ代わった電話で「バッハを聴くといい」とアドバイスするホロヴィッツも。・・・妙な納得感があって、思わずニヤリ。
チケットを取るのがかなりたいへんだった舞台、と聞いていました。観れてよかった。
さあ、次の三谷作品は『おのれナポレオン』!!楽しみだ~~