原作を読んだのはたしか中学生の頃でした。
同じブロンデ姉妹の作品ですが、『嵐が丘』は覚えているのに・・・こっちはあまり記憶にありません
孤児のジェーン・エアが家庭教師となり、そこの主人と結ばれる話?とごくごく簡単なあらすじしか
そして・・・迷ったけれど、今回は原作は読み返しませんでした。
どんなふうにこの話をミュージカル舞台化するのか、ちょっと興味深かったので・・・
『ジェーン・エア』 2009・9・27(日) 13:00開演 日生劇場
ジェーン・エア 松たか子
エドワード・ロチェスター 橋本さとし
フェアファックス夫人 寿ひずる
ブランチ・イングラム 幸田浩子
スキャチャード先生 旺なつき
リード夫人 伊東弘美
ジェーンの母、他 山崎直子
シンジュン、他 小西遼生
リチャード・メイスン 福井貴一
ブロクルハースト氏 壌 晴彦
10才のジェーン 佐藤瑠花
アデール 角田萌夏
ジョン・リード 横田剛基
久々に2階最前列席から観てきました。
舞台は幕もなく広いステージに、ステージ上にSP席(?)が設置され、後方には高台、そして葉のない、大きなとちの木。
大きなセットはそれだけで、後はいろいろなものを出し入れするだけで、場面が変わります。
それと・・・日生劇場でのお得意(?)の照明効果!?
舞台上に観客席もあるので、いつも以上に四方八方からの照明が駆使されていて、様々な模様を作り上げ、スポットの当たる角度さえもピタっと決まっていて、本当に美しい。一瞬にして場面が変わるのが素晴らしいです。
・・・ああ、やっぱりこの日生劇場の照明が一番好き
(↑「最初の感想が“そこ”なのっ」と娘その2にツッコまれた・・・)
物語はジェーンの両親が亡くなり、叔母であるリード夫人に引き取られるところから始まります。
もちろん、最初は子役ちゃん達から始まるのですが、あれれ?幼いジェーンをいじめる従兄のジョンは・・・いつかの『レミゼ』のガブローシュ?
女の子たちは、リトコゼちゃん?
子役ちゃん、とはいえみんな上手だわ~
ジェーン/松たか子
ジェーン役の松さんはずっと舞台上にいて、子供のジェーンの後ろから、ナレーションも担当しています。
・・・そのお声の、凛として美しいこと!!
黒い衣装にまとめた髪、質素で派手さはないけれど、その分、清純で高潔で自分の意思をしっかりと持った真っすぐな人・・・そんな印象です。
お歌もふんだんにあるのに、なぜかストプレのような感じがしたのは、松さんのセリフの言い回しがすごくすっきりとはっきりとしていたからか・・・?
ロチェスター/さとしさん
まず・・・渋ステキっ!!
・・・この舞台のチラシ写真を見た時から期待はしていたけれど・・・はっきり言ってこんな素敵なさとしさんに会えるとは!?
ロチェスターは話の中で「私はハンサムか?」なんてジェーンに聞いちゃうほど実は容姿は大したことがない人物のはずが(対して、ジェーンは「いいえ」と答える(笑))さとしさんは、とにかくカッコいいっ!!
性格的には多少歪んでいる感じで、乱暴だったり偏屈だったりなのですが、ジェーンに対してどんどん惹かれていく様子がいい。
火事未遂事件の後、部屋から去っていこうとするジェーンに「行くがいい・・・私を、置いて・・・」←このセリフに、まずは萌~っ!!
その後もいつのまにかジェーンのことを「私のジェーン」・・・、ジェーンへの想いが炸裂。
ひざまづいて、ジェーンに愛を乞う場面はドキドキしてしまいました
そしてロチェスターの歌う曲は・・・どれも美しくて、でもすごく音程が取りにくくむずかしそうで
・・・ああ、よかった。この役を内野さんが演ってなくて・・・とちょっと思いました
劇中、ジプシーの占い女に扮装して怖音で歌うさとしさん、まったくわかりませんでした。
フェアファックス夫人/ひずるさん
上品で厳格で威厳があって、その上実は情に厚く心優しい。
ひずるさんにぴったり!!
ジェーンとロチェスターを心配しながらも、二人の幸せを本当に願ってくれる懐の大きさが母のよう。
リード夫人/伊東さん
こんな憎まれ役は、めずらしいくらい強烈なジェーンの叔母・リード夫人。
兄の娘であるジェーンを引き取り、苛め抜き、寄宿学校へ追いやるリード夫人。
後に死の床でジェーンに再会するのだけれど、子供のジェーンに「叔母様なんて愛してない」と言われたことを、ずっと忘れられずにジェーンを憎んでいる。
・・・人って言ったことは忘れても、言われて傷ついたことって忘れられないんだ
ジェーンがヘレンから“許す”ことを教えられたように、リード夫人もこんな思いのまま逝かなくてもいいのに・・・
伊東さんの渾身の演技が、なんだか無性に哀しかった・・・
ブランチ/幸田浩子さん
ジェーンと対角線上にあるような貴族のお嬢様で恋敵?のブランチ。
歌声が素晴らしい!!そこだけ完全にオペラ座でした。
シンジュン/小西くん
なん役かを演じている小西遼生くんですが、一番印象的だったのはこのシンジュン。
一見優しくて、たぶんロチェスターより若くて美形で、ジェーンにはぴったりの好青年なんでしょうが・・・
ジェーンにプロポーズするシンジュンは“愛している”からではなく“信仰のため”。
ジェーンが本当の愛を考えるきっかけになります。
・・・小西くん、相変わらずの美形でしたが・・・隣で観ていた娘その2は、初・小西くんの印象が、どうもとは来なかったようで・・・「・・・きれいな男なら他にもいます!って感じ?」(←あきらかに演目違い)・・・ファンの方ごめんなさい
ジェーンとロチェスターは年齢差や身分の違いや、ロチェスターの過去が障害となってなかなか結ばれません。
途中、ロチェスターの求愛に答えて結婚式を挙げるジェーンですが・・・彼の、狂った妻の存在にいたたまれず屋敷を出ていきます。
自分がいてはいけない、と判断したのか
でも、最後は魂が呼び寄せ合ったようにお互いを求めて・・・
ロチェスターが財産を失い、その視力さえも失い、身体も不自由になって“ただの男”になった時、すべての障害がなくなって、二人は対等な人間同志として向き合えたのかなぁ・・・
たしかに本を一冊読み切ったような印象の舞台でした。
実力派ぞろいのキャストで、どの方も歌唱力があり、充実した舞台でした。
それにしても・・・さとしさんを観る時のオペラの装着のタイミングが・・・娘その2と完全に同時だったのは・・・でした。
(↑やっぱり、DNAが同じなんだわ・・・)
同じブロンデ姉妹の作品ですが、『嵐が丘』は覚えているのに・・・こっちはあまり記憶にありません
孤児のジェーン・エアが家庭教師となり、そこの主人と結ばれる話?とごくごく簡単なあらすじしか
そして・・・迷ったけれど、今回は原作は読み返しませんでした。
どんなふうにこの話をミュージカル舞台化するのか、ちょっと興味深かったので・・・
『ジェーン・エア』 2009・9・27(日) 13:00開演 日生劇場
ジェーン・エア 松たか子
エドワード・ロチェスター 橋本さとし
フェアファックス夫人 寿ひずる
ブランチ・イングラム 幸田浩子
スキャチャード先生 旺なつき
リード夫人 伊東弘美
ジェーンの母、他 山崎直子
シンジュン、他 小西遼生
リチャード・メイスン 福井貴一
ブロクルハースト氏 壌 晴彦
10才のジェーン 佐藤瑠花
アデール 角田萌夏
ジョン・リード 横田剛基
久々に2階最前列席から観てきました。
舞台は幕もなく広いステージに、ステージ上にSP席(?)が設置され、後方には高台、そして葉のない、大きなとちの木。
大きなセットはそれだけで、後はいろいろなものを出し入れするだけで、場面が変わります。
それと・・・日生劇場でのお得意(?)の照明効果!?
舞台上に観客席もあるので、いつも以上に四方八方からの照明が駆使されていて、様々な模様を作り上げ、スポットの当たる角度さえもピタっと決まっていて、本当に美しい。一瞬にして場面が変わるのが素晴らしいです。
・・・ああ、やっぱりこの日生劇場の照明が一番好き
(↑「最初の感想が“そこ”なのっ」と娘その2にツッコまれた・・・)
物語はジェーンの両親が亡くなり、叔母であるリード夫人に引き取られるところから始まります。
もちろん、最初は子役ちゃん達から始まるのですが、あれれ?幼いジェーンをいじめる従兄のジョンは・・・いつかの『レミゼ』のガブローシュ?
女の子たちは、リトコゼちゃん?
子役ちゃん、とはいえみんな上手だわ~
ジェーン/松たか子
ジェーン役の松さんはずっと舞台上にいて、子供のジェーンの後ろから、ナレーションも担当しています。
・・・そのお声の、凛として美しいこと!!
黒い衣装にまとめた髪、質素で派手さはないけれど、その分、清純で高潔で自分の意思をしっかりと持った真っすぐな人・・・そんな印象です。
お歌もふんだんにあるのに、なぜかストプレのような感じがしたのは、松さんのセリフの言い回しがすごくすっきりとはっきりとしていたからか・・・?
ロチェスター/さとしさん
まず・・・渋ステキっ!!
・・・この舞台のチラシ写真を見た時から期待はしていたけれど・・・はっきり言ってこんな素敵なさとしさんに会えるとは!?
ロチェスターは話の中で「私はハンサムか?」なんてジェーンに聞いちゃうほど実は容姿は大したことがない人物のはずが(対して、ジェーンは「いいえ」と答える(笑))さとしさんは、とにかくカッコいいっ!!
性格的には多少歪んでいる感じで、乱暴だったり偏屈だったりなのですが、ジェーンに対してどんどん惹かれていく様子がいい。
火事未遂事件の後、部屋から去っていこうとするジェーンに「行くがいい・・・私を、置いて・・・」←このセリフに、まずは萌~っ!!
その後もいつのまにかジェーンのことを「私のジェーン」・・・、ジェーンへの想いが炸裂。
ひざまづいて、ジェーンに愛を乞う場面はドキドキしてしまいました
そしてロチェスターの歌う曲は・・・どれも美しくて、でもすごく音程が取りにくくむずかしそうで
・・・ああ、よかった。この役を内野さんが演ってなくて・・・とちょっと思いました
劇中、ジプシーの占い女に扮装して怖音で歌うさとしさん、まったくわかりませんでした。
フェアファックス夫人/ひずるさん
上品で厳格で威厳があって、その上実は情に厚く心優しい。
ひずるさんにぴったり!!
ジェーンとロチェスターを心配しながらも、二人の幸せを本当に願ってくれる懐の大きさが母のよう。
リード夫人/伊東さん
こんな憎まれ役は、めずらしいくらい強烈なジェーンの叔母・リード夫人。
兄の娘であるジェーンを引き取り、苛め抜き、寄宿学校へ追いやるリード夫人。
後に死の床でジェーンに再会するのだけれど、子供のジェーンに「叔母様なんて愛してない」と言われたことを、ずっと忘れられずにジェーンを憎んでいる。
・・・人って言ったことは忘れても、言われて傷ついたことって忘れられないんだ
ジェーンがヘレンから“許す”ことを教えられたように、リード夫人もこんな思いのまま逝かなくてもいいのに・・・
伊東さんの渾身の演技が、なんだか無性に哀しかった・・・
ブランチ/幸田浩子さん
ジェーンと対角線上にあるような貴族のお嬢様で恋敵?のブランチ。
歌声が素晴らしい!!そこだけ完全にオペラ座でした。
シンジュン/小西くん
なん役かを演じている小西遼生くんですが、一番印象的だったのはこのシンジュン。
一見優しくて、たぶんロチェスターより若くて美形で、ジェーンにはぴったりの好青年なんでしょうが・・・
ジェーンにプロポーズするシンジュンは“愛している”からではなく“信仰のため”。
ジェーンが本当の愛を考えるきっかけになります。
・・・小西くん、相変わらずの美形でしたが・・・隣で観ていた娘その2は、初・小西くんの印象が、どうもとは来なかったようで・・・「・・・きれいな男なら他にもいます!って感じ?」(←あきらかに演目違い)・・・ファンの方ごめんなさい
ジェーンとロチェスターは年齢差や身分の違いや、ロチェスターの過去が障害となってなかなか結ばれません。
途中、ロチェスターの求愛に答えて結婚式を挙げるジェーンですが・・・彼の、狂った妻の存在にいたたまれず屋敷を出ていきます。
自分がいてはいけない、と判断したのか
でも、最後は魂が呼び寄せ合ったようにお互いを求めて・・・
ロチェスターが財産を失い、その視力さえも失い、身体も不自由になって“ただの男”になった時、すべての障害がなくなって、二人は対等な人間同志として向き合えたのかなぁ・・・
たしかに本を一冊読み切ったような印象の舞台でした。
実力派ぞろいのキャストで、どの方も歌唱力があり、充実した舞台でした。
それにしても・・・さとしさんを観る時のオペラの装着のタイミングが・・・娘その2と完全に同時だったのは・・・でした。
(↑やっぱり、DNAが同じなんだわ・・・)