秋生のEtude

音楽も映画も舞台も大好き!トキメキと感動を求めて、思い立ったらGO!
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『アナスタシア』 9/19(火) ソワレ

2023年09月22日 18時05分55秒 | 舞台
2020年、コロナのせいでほとんどの舞台が中止になり、持っていたチケットはことごとく紙くずになりました。
そんな、幻になったチケットの中でも、一番残念で、すごく観たかった舞台『アナスタシア』の再演です。


『アナスタシア』 2023.9,19(火) 18:15開演 東急シアターオーブ

アーニャ       木下晴香
ディミトリ      海宝直人
グレブ        堂珍嘉邦
ヴラド        石川 禅
リリー        堀内敬子
マリア皇太后     麻実れい
リトルアナスタシア  鈴木蒼奈


舞台は20 世紀初頭、帝政末期のロシア、サンクトペテルブルク。ロシア帝国皇帝ニコライ2 世の末娘として生まれたアナスタシアは、パリへ移り住み離ればなれになってしまった祖母マリア皇太后から貰ったオルゴールを宝物に、家族と幸せに暮らしていたが、突如ボリシェビキ(後のソ連共産党)の攻撃を受け、一家は滅びてしまう。しかし、街中ではアナスタシアの生存を噂する声がまことしやかに広がっていた。パリに住むマリア皇太后は、アナスタシアを探すため多額の賞金を懸ける。それを聞いた二人の詐欺師ディミトリとヴラドは、アナスタシアによく似た少女アーニャを利用し、賞金をだまし取ろうと企て、アーニャと三人でマリア皇太后の住むパリへと旅立つ。記憶喪失だったアーニャは次第に昔の記憶を取り戻してゆく・・・
同じ頃、ロシア政府はボリシェビキの将官グレブにアナスタシアの暗殺命令を下す。マリア皇太后に仕えるリリーの協力を得て、ついにアーニャはマリア皇太后と会う機会を得るが、グレブがアーニャを見つけ出し・・・



幼いアナスタシアと、祖母のマリア皇太后が別れを惜しむように始まる最初のシーン。オルゴールから流れる曲が美しくて切なくて・・・ああ〝私、このミュージカルきっと好きだ”と思いました(どんな確信?)
アナスタシアの家族たち・・・ロシア皇帝ニコライ2世と皇后、そしてその子どもたち・・・豪華な王宮の舞踏会の煌めくような美しさ。外には雪が舞う夜の、この最初の舞台セットからすっごく素敵でした。そこへ突然の襲撃。この大きな人影の演出もドキっとしたなぁ。
この舞台、舞台セットの移り変わりと展開がすごく効果的で、映像とプロジェクションがとにかく美しい。雪のサンクトペテルブルクから国境を超える列車の疾走感、美しい宮廷から色鮮やかな都パリ。どれも素晴らしく美しい。・・・舞台ってどんどん進化してるなぁ。

晴香アーニャは美しく、聡明でたくましく、きれいな伸び伸びした声。まさにミュージカル界のニュープリンセス登場!(実は舞台で観るのは初めて)
スリムな青いドレス姿も、ウエストのキュっとしまった赤いドレス姿も(どんだけ細いの!?)美しい。TVで初めて見た時は高校生で、制服着て「リトルマーメイド」を歌ってたよなぁ・・・
海宝くんのソロはどこまでも伸びやかで男らしく、ラストのロングトーンの後、ショーストップぎみ。(久々に観た
〝うわっ、このおじさんの声!歌上手い!!”・・・と思ったら禅さんでしたしかも、めちゃ踊ってる。
この3人組が、レッスンと称して、入れ替わりながらわちゃわちゃと踊ってるとこ、かわいくて大好き。
ディミトリがアーニャにオルゴールを手渡し、「遠い12月」が流れるとアーニャの記憶の中の、あの舞踏会のシーンが再現されるところも好き。

基本的に、二人は報奨金目当ての詐欺師で、いい人とは言い難いのだけど、アーニャに対しては優しいし、二人が教え込むアナスタシア情報に反応して、アーニャの記憶が少しづつ断片的によみがえってくる、というのも良くできた展開。
・・・よくよく考えれば、詐欺のために女の子を集めてオーディションとか、そこへ偶然見つけた記憶喪失のアーニャとか、ディミトリが手に入れるオルゴールとか・・・そんな偶然ってあり?な、ツッコミどころはまぁまぁいろいろあるのだけれど(笑)

グレブの堂珍くん。やっぱ、歌上手い。そして役柄的にちょっと怖い。高圧的な感じはすごく似合ってました(褒めてます)
皇太后に仕えるリリーは堀内さん。高貴な方にお仕えしているわりにはちょっと、庶民的なイメージ。クラブ(?)で楽しんでる様子は本当に楽しそうでした。
そして、マリア皇太后の麻実さんが、とにかく存在感ハンパない。佇まいも身のこなしも文句なく高貴で、さすがの貫禄。
劇中のバレエシーン「白鳥の湖」・・・優雅で美しくて、もう目が釘づけ。ため息がでちゃう。

いろいろあって、最終的にはアーニャは皇太后にアナスタシアだと認めてもらえるけれど、本当の幸せになるためにディミトリを選ぶのね。トランクの上に乗って、上からのキス!!・・・おばちゃんはちょっとドキドキしちゃったわ
ラストで二人は腕を組んで、あの橋を渡って未来へ歩いて行く・・・いいラストシーンだけど、あのドレス姿は目立ち過ぎるだろう

・・・とにかく、3年越しにやっと観れた。満足です。
これは、CD出してほしいなぁ。たぶん買っちゃう。


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『SHINE SHOW!』 9/3(日)マチネ

2023年09月06日 22時51分49秒 | 舞台
8月は終わったのに・・・昼の銀座は暑かった

『SHINE SHOW!』 2023.9.3(日) 13:00開演 シアタークリエ

鈴本真紀        朝夏まなと・・運営サイド責任者
加瀬貴久        小越勇輝・・運営サイド・鈴本の補佐
琴浦あかね       花乃まりあ・・自己顕示欲の強い元アイドル
鐘巻良雄        木内健人・・会社がトラブル中なのに大会に出ることを後ろめたく思っていて、被害妄想が激しい
定岡敏律        石坂 勇・・レコード会社の専務で大会のスポンサー
音尾圭介        増本 尚・・実は定岡の息子でラッパー
小出由梨        柳 美稀・・和歌山の恋人
笛木里穂        栗原沙也加・・実はVチューバーで正体をばらされたくない
山田しゅんいち     西村直人・・大会の司会進行役。別れたばかりのみどりに未練たらたら
弦田継俊        久ヶ沢 徹・・証券会社の支店長なのに、毎回すごいネタを仕込んでくる
和歌山 翔       中川晃教・・この大会で恋人に公開プロポーズをしようとしている

真嶋隆詞        齋藤コータ・・由梨の元カレ
浅見 保        淺越岳人・・あかねの愚痴をずっと聴かされる警備員
秋野仁美        前田友里子・・リモート会議をさぼっているのど自慢オタク
黒川義人        伊藤圭太・・運営に係わる代理店の担当者
彩木みどり       鹿島ゆきこ・・大会の司会進行役・山田がうざい
多田ちひろ       榎並夕起・・ラジオ番組の取材に来ているアナウンサー。実は元乃木坂で琴浦の同期
井萩 剛        矢吹ジャンプ・・ラジオ番組のライター
大島しげお       山下雷舞・・長淵をアニキと慕うゲスト歌手

大和田あずさ 三原一太
(登場人物が多くて、誰がどういう役だったかわからなくなりそうで、ちょっと整理して書いてみました・・・


真夏の夕暮れ時。オフィス街の一角にある複合オフィスビルの中庭に豪華な野外ステージが建てられ、派手な照明と爆音の中、音楽ライブが行われている。但し、ただのライブではない。このビルにオフィスを構える様々なジャンルの会社員が参加し、歌唱力を競う夏のカラオケ大会なのだ。
「第48回あかりビルディング会社対抗のど自慢大会」の3日目、決勝大会当日。86組による予選大会を勝ち抜いた23組の出場者のなかから、本日チャンピオンが決まる――。
一方、その裏では様々なトラブルが発生していて・・・(公式サイトより)



実は、この舞台のチケットを取った時は、歌声に自信のある参加者たちが、それぞれに持ち歌を歌って盛り上がる感じの舞台を想像していたのです。
お目当てのアッキーにしても、既存のヒット曲を歌うなんてあんまりないことだから、どんな風に歌うのかしらん?などと軽い気持ちでいたのです。でも・・・ただのカラオケ大会ではなかった。ちゃんとした、というか、かなり精度の高い舞台になってました。さすが山田さん!
「HEAD'UP」を思い出させるような、ある意味バックステージもので、表のカラオケ大会の裏で起こる様々な事件(?)をどうにか捌いていく運営サイド。それはそれはたいへんな苦労の連続で、〝いや~たいへんだわ~ご苦労様です・・・”という感じなのだけど。
なにしろ、わけありなわがままな人たちばかりで。
元アイドルだけど鬱屈していて警備員を相手にずっと愚痴ってる琴浦。身バレしたくないVチューバーの笛木。会社がトラブルの中、大会に出ていていいのか?自分は周りからハブられていると思い込んでる鐘本。この大会で恋人にサプライズでプロポーズしようとしている和歌山。などなど。

大会が始まっても、出場者の歌はほとんどまともに聴けません。なぜなら、前半はその舞台裏で、そんな彼らのそれぞれの事情が足早に明らかになっていき、運営の鈴本と小越は振り回されも、最善の方法を探して奔走しっぱなし。
加えて、司会進行役の二人は実は以前はつきあっていて、最近別れたばかり。未練たらたらの山田に対して、冷静な彩木の本音トークも面白かった。
そして、それぞれの出番が回ってくると・・・
ずっとぐちぐちと愚痴っていた琴浦は、あややの「桃色片思い」。元アイドルだけあってアラサーとは思えないはじけっぷりで、ノリノリのキャピキャピ。可愛かった。
顔バレしたくないVチューバーの笛木は、あちこちを駆け巡りながら広瀬香美の「ロマンスの神様」を熱唱。
会社がトラブル真っ最中なのに、自分だけ仕事もしないでこの大会に出てるなんて、そしてそのために着信拒否されているとかカードキーを失効されてるとか、極度の被害妄想に陥って苦悶する鐘巻はレミオロメンの「粉雪」を。演出のために降らせる雪はシュレッダーの紙吹雪で♪粉~雪~~に合わせて人が埋まりそうなドカ雪が・・・(個人的にはここが一番面白かった!)しかも、この鐘巻、見た目はマジカルラブリーの野田さん似で超ハイテンション、でも歌は恐ろしく上手い!!あんな高音よく出るな・・・
恋人にサプライズプロポーズをしようとしていたのに、なんと自分の出番の前に、恋人の元カレが同じ曲で歌うということを知ってしまった和歌山。そりゃあ焦るよね。歌はスピッツの「楓」。
アッキーの歌う「楓」はどことなくミュージカル風?ちゃんとアッキーの歌になってるのがすごい。
あとは、主催のお偉いさんの定岡とその息子の親子ラップ対決。
そして、毎年すっごいネタを仕込んでくるという長淵オタクの弦田・・・ここで出てくるビミョーな〝長淵観”なるものは、本気のファンにしか理解できないんだろうなぁ。
が、そのすっごいネタを披露することなく、部下がリモート会議を適当に聞いていたせいで、仕事の大トラブルが発生、弦田は大会に参加できなくなり・・・まさかのピンチヒッターは、実は長淵の大ファンだった、という運営の鈴本。
なんと弦田の仕込んだ全部乗せのようなネタを背負っての熱唱・・・が実は極度の音痴!という設定。うわーーっ宙組で観てた時から〝歌のお上手な方”として定評があった朝夏さんなのに・・・なんかもったいない、けど音痴だけどなんか上手な音痴(?)でした。
・・・あとは、あれだけ上手な人たちを押しのけて優勝した元カレの真嶋の「楓」・・・うーーん、聴きたかったなぁ。ものすごく気になる・・・

総じて、たいへん楽しい舞台でした。


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