アッキーがこの舞台に出演する、と聞いた時・・・実は???でした。
三谷さんとアッキー・・・って???
まぁ、どこかしらでご縁が繋がって、こんな豪華なメンバーの中でお仕事できるのはすごいことだし
『抜目のない未亡人』 2014.7.17(木) 13:30開演 新国立劇場
原作 カルロ・ゴルドーニ
上演台本・演出 三谷幸喜
出演 大竹しのぶ/段田安則/岡本健一/木村佳乃/中川晃教/高橋克実/浅野和之/八嶋智人/峯村リエ/遠山俊也/春海四方/小野武彦 他
あらすじは・・・
ここは、映画の祭典「ヴェネツィア国際映画祭」で賑わう現代のヴェネツィア。
金持ちで高齢の夫を看取ったばかりの未亡人(大竹しのぶ)は元女優。今度こそ、自分と年相応の再婚相手を見つけ、女優復帰も果たしたいと考えていた。
そんな彼女に、イタリア(段田安則)、フランス(岡本健一)、スペイン(高橋克実)、イギリス(中川晃教)の映画監督たちから熱烈なアプローチが!!
ヴェネツィアの海を見渡すホテルを舞台に、ホテル支配人(八嶋智人)をメッセンジャーにした、かけ引きが始まった!!
ただでさえ広い新国立の舞台をさらに広く見せる設定、私の席は前方でしたがものすごく端席で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
もしかしたら見切れちゃうかな~?と、心配していたのですが・・・すごく観やすかった!!
ホテル副支配人代行(?)の八嶋さんは開幕と同時にあちこち歩き回っていて、私の席近くにも度々来てくれたし、舞台が円形に張り出した形に作ってあるので、どこからでも役者さんは見えて満足。
それぞれの国の監督たちは衣装もそれとわかる色使いで、人物像もお国柄がはっきりしていて、自分の作る映画に出演してもらおうと、未亡人である大女優・ロザーウラにアプローチする方法も様々。
それぞれの監督の映画はロザーウラにとって一長一短の内容で、しかも仕事と男は一心同体(?)と思っているので、それぞれの男たちの自分への想いも重要なポイントで・・・
最終的には仮装パーティーに乗じて、自分もいろいろな人物に成り済まして、それぞれの本音を引き出そうとするが・・・
フランス監督・ルブロー/岡本健一
金髪のイケメン、そしてプレイボーイ。作品はかなり前衛的で、以前ロザーウラのマネージャーのマリオネットとつきあっていた過去も・・・
岡本さんは、たしかにイケメンで身のこなしが軽く女性に対する態度もすごくスマート。(これってやっぱり“当て書き”?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_shy.gif)
)
イギリス監督・ルネビーフ/アッキー
グレイの上着はなにげにイギリスの国旗ユニオンジャック。貴族出身で文芸作品に定評があり、女性に対してもすごく紳士的。ロザーウラがちょっとキレるのがわかる堅物ぶり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
撮りたい映画は「ジャンヌ・ダルク」。切々とロザーウラにアプローチする姿はなかなか押しが強くて情熱的。
スペイン監督・ドン・アルバロ・デ・カスッチャ/橋克実
自称“風雲児”の克実さん・・なぜか独りだけ水着姿で足ヒレつき(笑)(もうこの存在だけでおかしい)
なぜか自分のことは「拙者」と言う。女海賊の冒険活劇を撮りたいと。プロットはかなり大雑把で。
バサロで海に飛び込み泳ぐシーンはもはや、ギャグ。
イタリア監督・ボスコ・ネーロ/段田さん
イタリアの国旗よろしく赤と緑と白の衣装。ロザーウラとは古くからの知り合いらしい。撮りたい映画は、息子達に裏切られる母親もので、最後は警官に射殺される、という救いようのない話。(こんなの誰も出たくないでしょ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
)
他の3人があまりにも破天荒で、人柄だけはまだ誠実そうに見えるから不思議。
個人的には“ああ、段田さん観るの久々~ずいぶん前にも、ここで『箱根強羅ホテル』で観たなぁ”と懐かしかったり。
未亡人・ロザーウラ・デ・ビゾニュ―ジ/大竹しのぶ
自分は大女優、と実年齢も忘れたかのように振る舞うロザーウラは、“いるいるこんな女優”という感じで、天真爛漫。でも実際本音部分はおっさんのようだったり、とまぁ芸達者なところを見せてくれて、いつか観た『ピアフ』とはうってかわった、コミカルでコケティッシュなコメディエンヌでした。
それぞれの監督の真意を探ろうと、仮装パーティーで姿を変え声を変えて別の人物を演じるところは、わかっていてもスゴイなぁと。
(個人的には『アルプスの少女』のハイジと、“世界の蜷川!!”と言われた演技がツボでしたが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
)
ロザーウラのマネージャーとして出てくる
マリオネット/峯村さんはなかなかのやり手で、ロザーウラのわがままな性格や自己中なこともよくわかった上で陰でつぶやく本音が“うんうん”っという感じ(笑)
元は女優ということで、フランスの監督と付き合ってたこともあり、彼にそれを思い出させようと、原始人役での火おこしシーンを再現。いや~面白かった~
パンタローネ/浅野和之
実は!!浅野さんがこの舞台に出ていることをまったく見落としていたのです・・・三谷さんの舞台で何度か観ていて(WOWOWで、だけど
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
)いつか直に舞台で観たいと思っていた浅野さん
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_pink.gif)
まさかの“時速3m”の早さで歩く(ヨタヨタと、観てる方が心配になる)高齢の老人・パンタローネ。
客席から登場した時は、本当にびっくり!
ロザーウラの亡夫の弟で、ロザーウラの妹で大根役者(?)の若い女優
エレオノーラ(木村佳乃)と結婚したくて、
「年は離れているが、生殖能力はまだまだ大丈夫」と繰り返し、そして「エレオノーラの事を考えるだけで・・・」と怪しげな動きを
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
・・・そのたびに、「このエロジジイ!!」とロザーウラにののしられ(笑)
しかも、それぞれの監督の作品批判はなかなか言い当ててた感が。
登場する時は“時速3m”のパンタローネが、分が悪くなると途端に客席階段を走り抜けて逃げて行くのがおかしかったです
アルレッキーノ/八嶋さん
ホテルの副支配人代理として登場するアルレッキーノは、本当にずっと舞台に出ずっぱりで、とにかくパワフル。仮装パーティーシーンでは道化役の衣装で登場、まるでこの舞台の中で本当に妖精のような役割。
あいかわらずカツゼツがよくて、TVのまんま、アドリブも自由自在(客席の人にセリフを取られてた!?)
←うーん、これってどうなんだろ?
なにしろこのメンツでの舞台は贅沢すぎるくらい贅沢で、重さはないけど肩が凝らない喜劇で、とにかく楽しめました。
・・・アッキーの歌声もちょこっとだけ聴けたしね。
こんな舞台もいいかな、と思わせてくれる舞台でした。満足