新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

MISIA星空のライヴVIIIのシンボルマークを考察

2015-04-13 23:12:14 | MISIA/日記・エッセイ・コラム

もう10年近く前のこと。
欧州出張でロンドンの街を「視察(観光ともいう)」をしていると、セントポール寺院の近くで、古色蒼然とした、しかし立派な建物の前を通りかかりました。

玄関の上に刻まれた文字は、

COLLEGE OF ARMS

直訳すれば「武器大学」となりましょうか? でも、それではさっぱり意味が判りません
さっそく調べてみると、「College of Arms」は、「紋章院」というお役所で、Wikiediaの記述を引用すれば、

紋章院は、新たな紋章をデザインし、授与することに加え、紋章保持者(紋章を使用する資格のある者)からの出自を示そうとする人々からの多くの要請を処理する。

のだそうな。

この欧州出張に数年先立って、私は森護さんの「シェイクスピアの紋章学」という本を読んで、欧州の紋章に興味を持っていたはずなのですが、「College of Arms」「紋章院」とを結びつけることはできませんでした。

この話は、既に5年半前のこちらの記事で書いているんですが、なんで蒸し返しているのかといいますと、こちらについて語ってみたいと思ったからなんです。

先週末に開幕した「MISIA星空のライヴVIII -MOON JOUNEY-」のシンボルマークです。

これを欧州の伝統的な「紋章」としてみた場合どうなのか? というのが、この記事のテーマでございます。

まず、左のような様式の紋章は「大紋章(Achievement)」と呼ばれる「飾り付き」のもので、狭義の紋章は、大紋章の中央部に位置する盾型の部分で、「小紋章(Escutcheon)」と呼ばれます。

そうそう、日本の「家紋」が、その名のとおり、「家」を象徴するものであるのに対して、欧州の「紋章」「個人」を表すものだそうな。
そして、「小紋章(Escutcheon)」は、複数の意匠が組み合わされたものが多いのだとか。

例えば、畏れ多くも英国国王の大紋章から小紋章をクローズアップすると、

英国国王の小紋章

「盾」四分割され、左上と右下にはサッカーイングランド代表のユニフォームでも見ることができるイングランドの象徴「3頭のライオン」、右上にはスコットランドの象徴のライオンの立ち姿、そして左下にはアイルランドの象徴「ハープギネスビールを連想が描かれています。

つまり、英国の国旗(こちらの記事をご参照方)と同様に、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」を意味しているんですな。

そうした観点から「MISIA★VIII」のシンボルマークを見ると、「満月「月とウサギ(「THE TOUR OF MISIA 2004 MARS and ROSES」ルーサーを思い出す・・・)」「三日月」「VIII」で構成されています。
ちょっと意外性に欠けるかな・・・

   

Wikipediaから拝借した大紋章の構成図ところで、「大紋章(Achievement)」は、核心「小紋章(Escutcheon)」の他、、ヘルメット(Helmet、兜)クレスト(Crest、兜飾り)マント (Mantling)リース (Wreath)モットー(Motto)、そして、サポーター(Supporter、盾持ち)で構成されます。

「MISIA★VIII」のシンボルマークには、ヘルメット(Helmet、兜)があり、クレスト(Crest、兜飾り)(8つの星が描かれた旗を持つウサギ)があり、ねじりハチマキのようなリース (Wreath)があり、ヨモギの葉っぱのようなマント (Mantling)あり、と、ここまでは紋章のお約束に沿っているわけですが、、、、、あれ、サポーター(Supporter、盾持ち)無い

なぜ????
よりによってサポーターがいないなんて・・・

と、、、、もしかして、ライヴ会場に集まったサポーターがこのシンボルマークを完成させるという意味ですか?

もしそうならば、「小紋章(Escutcheon)」はちぃと安易ながら、練りに練った「大紋章(Achievement)」と言えるかもしれません。

最後にネタバレギリギリなんですけど、「MISIA★VIII」ではマント (Mantling)が視覚的活躍しておりました

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