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3匹目のオオカミが出たぞ~  (資本市場)

2018-04-14 | 今日の東京市場
理レター
4月14日

皆様、おはようございます。お世話になっております。オオカミが出たぞ~~!!今回3回目です。そうです、スプリントとTモバイルの合併交渉の件です。スプリントがすごいことになっています。今回は株式市場よりもスプリントのクレジットがお祭り騒ぎ。
CDSや社債と国債との金利差(Tスプレッド)が急低下。Tスプレッドは昨年11月の破談発表以前の水準を回復しています。4月上旬に390台だったCDSは300割れの285前後です。100bp低下。社債のTスプレッド高値から100bp以上縮小しています。一方、ソフトバンクのクレジットはスプリントほぼ反応していません。社債のTスプレッド(ドル債、ユーロ債)は低下していますがCDSは高止まり。200台を維持しています。ほんとにオオカミは出るのでしょうか?
米国市場では国債のカーブがフラットニング進んできました。2年債金利が高水準を更新していますが長期の感応度は低くなっています。特に30年が強いです。日本でもやっと超長期に資金が流れてきました。男は黙って超長期債!また、米国ではジャンクに資金が入りだしてきました。金利上昇はジャンク企業のバランスシート悪化につながります。ある時点で拡大するリスクがあります。
トルコリラは気持ち反騰。一時、26円を下回る25.46円まで売られましたが現在26円台です。証券会社がこぞってリラ建て債を販売していた時期があります。元本割れ続出。昔は、レスキュー債という市場がありましたが現在、レスキュー債を組成することは規制上できないです。レスキュー債は損失の繰り延債のこと。1990年代、日経リンク債の損失を隠すためにリンク債を額面で証券会社が買い取り、レスキューを販売していました。
私の記憶の中で強烈なスキームだったのは、NZDドル0.001%の40年債。当時のNDZドル金利は10%以上それを0.01%、販売価格は100%です。将来のクーポンを元本の補填にあてたスキームです。為替が運よく円安になればラッキー。もうこんな商品は作れません。あのころは何でもありの時代でした。

株式市場は不安定です。株式市場がゲーム化しているので疲れますね。高配当銘柄を買おうかな?そういえばサッポロHDが3年のユーロ円CBを発行しました。発行価格103.
転換価格3965円(36.54%)。この銘柄の過去3年の標準偏差は346円です。ちょっと転換価格の設定水準が高過ぎです。期間も3年。だれが買うんだろう?低ボラ銘柄の行く末は電力や地銀のCBが証明しています。なにか材料が出るのでしょうか?気配値は103%と募集価格です。CBは手数料が高い(2.5%)。社債発行時は発行企業が手数料を支払いますがCBは投資家が支払うというスキーム。証券会社はリパッケージ債を販売し、ダブルで儲かります。200億円発行して手数料は5億円。すごいと思いませんか?

今回は札幌にも50銭おまけが払い込まれるスキームです。マイナス金利で資金を調達しています。昔、発行価格は100でした。いつの間にか102.50円以上が当たり前となってしまいました。当たり前じゃないことが当たり前となってしまいました。あ~~


ソフトバンクグループ
株価8028円(7636円)

1年 5年
CDS 78.43(76.53)202.67(198.02)

回号 償還 最終利回り 国債スプレッド
44回2020/11/27 0.862%(0.867%) 100.86bp(101.40bp)
48回2022/12/09 1.285% (1.285%)140.54bp (140.80bp)
50回2026/4/20 1.967%(1.972%)200.76bp(200.96bp)
ユーロ債
3.125%2027年9月 3.674%(3.833%) 346.04bp(363.23bp) 円ベース3ML+268bp(278bp)
5.0% 2028年4月  4.885%(5.198%) 438.81bp(469.78bp) 3ML+366.20bp(383.60bp)

ドル
5.125% 2027年9月 5.528%(5.616%) 271.39p(285.23bp)
円ヘッジ3ML+170.80bp(176.90)

6.25% 2028年4月 6.271%(6.312%) 344.70bp(355.04bp) 3ML+234.40bp
(237.80bp)
*円ベース=アセットSWAP 3ML+α

*():前週

スプリント  株価:$5.78(5.15)
ドル債              
7.125% 2024年6月15日6.258%(7.372%)T+352.63bp(471.40bp)
CDS 284.78 (384.33)

アリババ
株価 172.04ドル(167.52ドル)

◆年初からの各国株式指数パフォーマンス   
銘柄 週末引け 年初比(%)  円換算(%)  相関係数
日経平均 21778.74  -4.33
NYダウ 24360.143 -1.45 -6.12 0.902
ブラジルボベスパ 8430.56  +10.38 +1.77 0.646
FT100 7264.56  -5.50 -5.11 0.333
DAX  12442.40 -3.68 -5.71 0.681
ロシアMOEX指数 2175.16 +3.10 -8.55 0.766
上海A 3308.38  -4.48 -5.64 0.610
ハンセンH 12261.23  +4.71 -0.71  0.795

国債金利

◆国債金利(先週末%)
2年 5年 10年 30年
米2.357(2.266) 2.671(2.586) 2.823(2.773)3.026(3.018)
独-0.5986 (-0.604) -0.093(-0.107) 0.508(0.493) 1.175(1.155)
日-0.164(-0.150)-0.118(-0.120)0.027(0.035)0.689(0.733)

クレジットスプレッド(米国5年国差との差)(%)(4月12日時点)
BB 2.329(2.504)BBB0.9861 (1.007)A 0.618(0.643)

CDSインデックス
米 61.33(65.29) 欧州 55.94(57.88)日本49.51(50.06)



経済時計 データベース

2018年4月16日―21日
 【米国の予定】
16日3月小売入売上高速報(前月比):予想:0.3% 前回:-0.1%
16日3月小売売上高(除自動車・ガソリン):予想:0.3% 前回:0.2%
16日4月NY連銀製造業景気指数:予想:- 前回:22.5
17日3月住宅着工件数:予想:126万件 前回:123.6万件
17日3月建設許可件数:予想:132万件 前回:132.1万件
17日3月住宅建設許可件数(前月比):予想:1.9% 前回:-7.0%
17日3月鉱工業生産(前月比):予想:0.7% 前回:0.9%
19日4月フィラ連銀景況指数:予想:- 前回:22.3

 【日本の予定】
16日3月首都圏マンション販売(前年比);予想:- 前回:7.8%
17日2月鉱工業生産(前月比):予想:- 前回:4.1%
18日3月貿易収支(調整後):予想:- 前回-2015憶円
20日3月全国CPI(コア/前年比):予想:- 前回:1.0%
今週の主な国の中長期国債入札予定日と前回の結果

今週の主な国の中長期国債入札予定日と前回の結果

4月16日-21日

日本 前回の応札倍率 テール 前回入札
17日 5年国債 4.182倍 1銭 3月13日
19日20年国債 4.469倍  2銭 3月15日

米国 前回の応札倍率  テール 前回入札
20日5年インフレ連動国債 2.78倍 - 12月21日


データ:Bloomberg、財務省
*北米の入札日は前日となります
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