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株式

2008-02-23 | 初心者のための株式講座
前回は営業利益についてお伝えいたしました。
今回はまず、損益計算書の全体を簡単に眺めてみましょう。
     損益計算書
     科目         (円)
売上高               10000
売上原価              6000
売上総利益             4000    ①
販売費および一般管理費       1500
営業利益              2500    ②
営業外収益             500
営業外費用             300
経常利益               2700    ③
特別利益 150
特別損失 50
税引前(当期)純利益 2800    ④
法人税、住民税および事業税 1400
(当期)純利益 1400    ⑤

                   税金を50%と仮定しました。
利益とついた科目が①~ ⑤の5つ確認できます。
①売上総利益   売上―材料費
②営業利益    ①-販売管理費(費用)
③経常利益    ②+営業外利益―営業外費用------日本独特
④税引前純利益  ③+特別利益―特別損失
⑤純利益     ④-法人税

① の利益を一般的に“あらり”、③の利益を“けいつね”といいます。
1 営業外収益・営業外費用
営業外収益・営業外費用とは企業はもっている現金を、株式や銀行預金など運用をします
株式を購入すると配当金、銀行預金に預けると金利を受け取ることができます。
これらの金額を合計したものが営業外収益(営業の他からの利益)。
営業外費用とは企業がお金を借りている場合、金利を支払わなくてはいけません。
銀行からの借り入れのほかに、企業が発行している債券の支払い利息などがこの項目です。
2 経常利益
営業利益+営業外収益―営業外費用
3 特別利益・損失

特別利益や特別損失はめったに起こらない事象がおき、損が発生したり、利益が出てしまったときの勘定科目になります。
特別利益の例――――――企業が先祖代々から保有している土地を売却した場合。
特別損失の例――――――会社の倉庫が火事になって全焼してしまった。
4 税引き前(当期)純利益
  経常利益+特別利益―特別損失
5 当期純利益
  税引き前当期純利益―税金(税率は収益によって異なります。)
株主総会では当期純利益の配分が決められます。(株主に支払う配当金や役員のボーナスなど)
以上が損益計算書の外枠です。科目と計算の仕方を覚えてください。何々利益と聞いたとき、損益計算書の場所とその利益の意味を思い出すことができたら完璧です。

今日はここまでです。理









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2008-02-16 | 初心者のための株式講座
説明不足な点がありましたので、営業利益についてまた触れたいと思います。
前回の例でソニーと任天堂を例にとりました。
株価と営業利益について触れてみたいと思います。まず株というものは何か?
例えば私が会社を設立しようとします。友人5人に頼んで一人100万円で500万円を集め、それに自分の貯金500万円、合計1000万円で創立したとします。仮に5万円に付き1株を割り当てることにして1000万円÷5万円=200株、私の出資が500万円だから100株を、友人たちには一人に付き20株を割り当てます。よく一株あたり利益(EPS)や一株あたりかキャッフローとか聞く機会があると思いますが、市場で取引されている株価は一株の株式の価格ということになります。よだんですが、取引されている価格に発行済み株式数をかけたものを時価総額といいます。例えば上記例で私の会社が上場して株価が10万という値段ならば10万×200株=2000万円が時価総額です。株価の値段は毎日変動するので時価総額も変動します。
話をもとに戻します。なにがいいたいかと申しますとソニーと任天堂では発行されている株式数が違うということです。ソニーは1004.354百万株、任天堂は141.669百万株です。発行株式数にしてソニーは任天堂の7倍の株式発行されていることになります。
ということは、どういうことか?前回営業利益率に触れました、ソニーの営業利益率は0.9%、任天堂は23%でした。
仮にそれぞれの企業が10億円の売上高増が見込まれると予想した場合の一株あたりの株価に対するインパクトはどんなものでしょうか?
      ソニー       任天堂
A 売上高増加額 1,000,000,000 1,000,000,000
B 営業利益率     0.90%      23%

A ×B 営業利益増加額 9,000,000  230,000,000

  発行済株式数 1004.354       141.66(百万株)
一株当り利益増加額 .0089609839  1.623503(円)


上記からソニーの売上が10億円伸びても一株にあたえるインパクトは0.0089円、任天堂は1.62円です。任天堂の一株に与える利益効率はソニーの162倍です。
株式市場でよくPERという投資ものさしを使います。この意味は株価が利益の何倍の価格か?という数字です。株価÷一株当たり税引き後の利益=PER
株価はあくまで一株当たりの価格ですから利益感応度は発行済み株式数(ほんとは潜在株式=CBやワラントが転換して株価が増えたと過程して計算します。)が少ないほど、利益率が高いほど株価に強いインパクトがあるといえます。
今週はここまでです。理








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株式

2008-02-09 | 初心者のための株式講座
前回営業利益について書きましたが、今回は具体的な数字を使って企業比較をしてみたいと思います。その前に、企業には2つのタイプがあります。それはマーケットでの企業の強さに反映されます。例えば簡単にビジネスモデルがまねできるようなものや競争が激しい市場で戦っている企業は、利益が低くなる傾向にあります。スーパーや家電などが該当します。ただそのような企業は売上を大きくすることで利益率の低さを金額でカバーしようとします。もうひとつのタイプは技術力が高く、他社が追随できないような企業の利益率は高く、製品価格の決定権を企業が握っています。
ここではソニーと任天堂の損益計算書を比べてみましょう。

任天堂                    単位10億円
  3/2007 3/2006 年度
売上高・営業収益 966.5340 509.2490   
売上原価 568.7220 294.1340
販管費・他営業費用 171.7880 124.7660
営業利益 226.0240 90.3490
ソニー                     単位10億円
3/2007 3/2006 年度
売上高・営業収益 8295.695 7510.597
売上原価 6435.518 5757.145
販管費・他営業費用 1788.427 1527.036
営業利益 71.7500 226.4160

任天堂といえば昨年はDS、WILが大ヒットしました。DSの価格はほぼ定価販売、家電量販店での品不足からDS入荷がイベントにもなっていました。
かたやソニーはTV、PC何でもあり、日本を代表する家電メーカー。
ます、2つの企業の2007年度の売上を比較してみましょう。ソニー8.3兆円、任天堂0.96兆円、その売上の製品コスト=売上原価はソニーが6.4兆円、任天堂0.57兆円、そのほかにコストがソニー1.8兆円、任天堂0.17兆円かかっています。その結果ソニーの営業利益は0.71兆円、任天堂は0.23兆円となります。
計算方法  ソニー 売上8.3兆円-売上原価6.4兆円-1.8兆円=営業利益0.7兆円
これらの数字を%にしてみましょう。売上高を100%として表示すると

ソニー   任天堂
売上高   100%  100%         
原価    77%   58%
販管費   21%   17%
営業利益率 0.9%   23%

という結果になります。営業効率を考えると任天堂の営業利益率の厚いことが確認できます。現在トヨタ9.3%、ポルシェ65%、BMW8%、日産7.4%です。
ソニーは利益率が低いいが売上高は任天堂の8.5倍、利益率の低さを売上でカバーしています。製品価格はマーケットにゆだねて売上の最大化が企業価値を高める方法のようです。
任天堂は製品価格についてはマーケットではなく任天堂が主導権をもっています。
任天堂の売上は前期比1.9倍でした。製品競争力が高いので売上を伸ばせば利益は上昇して最終的に一株あたりの売上が上昇=株価上昇というシナリオを間単に描くことができます。
ソニーの場合は競争相手が多く、製品価格の主導権をマーケットが握っているために利益率を固定して計算ができません。例えば家に液晶TVがあります。当時17インチで20万円でした、ところが今20万円だせば32インチが買えます。
もしあなたが株式投資するならどちらの企業が魅力的ですか?ソニー?任天堂?

今日はここまでです。理  

データベース Bloomberg参照
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株式入門

2008-02-02 | 初心者のための株式講座
株式投資をなぜするか?それは株式は成長するからです。もちろん成長する株式を見つけるにはそれなりの勉強が必要です。多くの投資家は証券会社のセールスマンのいいなりになるか友人からの甘い誘いに乗って株式投資したもののうまくいかなかったなんてことありませんか?相場が下がって不安になって売却なんてことはないでしょうか?または有名企業に投資したにもかかわらずなかなか上がらないなんてことありませんか?
このプログの最終目標は投資銘柄を自分の力で見つけることです。それには勉強が必要になります。でも勉強すればすれだけ投資勝率は上がります。明るい老後を切り開くひとつの手段が株式投資です。今回は簡単な損益計算書の見方を覚えましょう。
ここに 株式会社CMT があります。その会社の損益計算書(一年の成績)が以下のとおりです。CMTはこの一年間の売上は1000円でその売上げに対する費用が400円でした。
つまり600円が利益です。この利益を営業利益といいます。また営業利益÷売上高を営業利益率といいます。これはすごく大事です。たとえばソニーの売上高営業利益率は1%ですが任天堂は約23%です。この違いはどうしてだと思いますか?2分考えてください。自分で物を考えることは大切です。
①営業利益率は高いほうがいいですか?それとも低いほう?
②私からの問題です。どちらの企業の株を購入したいですか?
③その理由は?
答えは載せません。どうしてもわからない場合はメールください。


   
売上 1000 100%
コスト 400 40%
営業利益 600 60% 営業利益率
+ その他利益 100
- その費用 300
経常利益 400 40%
50% 税金 200
利益 200 20% 利益率



次に営業利益に会社が持っている株式の配当金や利息をたして、借金の利息を引きます。
これを“けいじょうりえき”といいます。その経常利益から税金を払ったものを利益(投当期純利益)といいます。このお金から社長の給料や株主への配当金が払われます。


私が株式を購入するとき一番意識するのが営業利益率です。
この数字は企業の強さをあらわしているからです。
高いということは企業の独占市場=価格競争力がある。(マーケットをコントロールできている)ということです。
また、この営業利益が利益の源泉になります。利益はすべてこの数字から始まるといっていいでしょう。
今週はここまでです、理


コメント (3)
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株式入門

2008-01-26 | 初心者のための株式講座
日本の問題点
日本人の美徳としてお金は儲けの話はタブーとされています。私も大学を出て証券会社に入ることになったというと株屋か?と周りから心配されました。当時はまだ銀行はエリート、証券会社はまだ知名度が低い時代でした。そんな世の中ですから企業年金が401K がメインとなる時代にもかかわらず日本人の株式に対する意識が薄いと思います。
もっと株式や金利が義務教育に組み入れられてもいいものだと思います。

円の強みを生かそう。
日本では海外、特にアジア諸国やブラジルなど国の方が日本企業で働いて、お金を家族の元へ送金されています。なぜ彼らは日本で働いているのでしょうか?それにはいろいな理由があると思いますが、給料が高いことがあげられます。私も昨年タイのバンコクに行ってきました。ホテル内のレストランは別ですが、物価の安さに驚きました。
日本で働いている外国の方は円を仕送りすることで家族を十分に養うことができるのです。
日本にいて彼らと同様の経済効果を得る方法は?物価の安い国から物を輸入して日本で高く売る、他にはないでしょうか?私は株式投資もその方法ではないかと考えています。
物価に安い国=株価が安い、物価が高い国=株価が高い 確かに外国株式投資のリスクは大きいです。投資先の国が20年後どうなっているかわかりません。ただそれば日本も同じです。でも世界の流れをみると先進国減速、新興国=成長のシナリオだと思います。
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株式入門

2008-01-20 | 初心者のための株式講座
株式投資の本は山のように出版されています。多くはチャートによる短期売買が中心です。なぜか?それは簡単に説明できるからです。確かにチャートはある時点で使うことはありますが、それはずべてではありません。

1 運用方針
株式運用には2通りあります。
①短期売買
②長期投資
①の短期投資とはディトレードを中心に売買する人たちのが対戦相手です。
マージャンと同じでこの参加者の中でお金のやり取りがおこなわるためプラスマイナスゼロの世界。少ないお金を担保に大きな取引をして大きく儲けることもできますが損をするときも大きいまさに株がギャンブルと言われることがありますが、まさに短期売買がその世界です。
②長期投資は株式は直物でいう種、毎日成長してやがて花が咲き、種が種を産み好循環してどんどん増えていく、ただそのためには時間が必要です。

あなたはどちらのタイプか?
株式投資をするにあたっては大切な要素に個人の性格があります。一度投資した株式を毎秒単位で追いかけて一喜一憂するタイプ。多少下げてもなんとも思わないタイプ。この2つのタイプの差が投資ではなく現在の生活に多な影響を持ちます。
前者のタイプの人の多くは、証券会社から勧められた銘柄であったり、誰かが推奨した銘柄だったりするわけです。自分で銘柄を発掘することが大切です。
将来的にひあこの講座??で銘柄の選び方までお伝えするつもりです。
一度投資したら多少の下落は気にしない、将来を信じて一喜一憂しない投資家になりたいものです。

2 初心者の悩み

これは株といわれてもいろんな市場があります。日本では東京証券取引所、大阪証券取引所がメインでまた東証には一部、二部、マザーズなどに分かれています。銘柄数も新聞でごらんになればわかりますが東証だけで1500銘柄以上!こんなに沢山の中から投資対象を選ぶのは至難の業です。まして海外ともなれば数十万銘柄が投資対象になります。その結果投資家の多くは投世間で名前が売れているソニー、トヨタ、ホンダなどが中心になりかねません。

3 現在社会を構成する3つのタイプ

ここでは老後国民年季だけに頼らず、明るい老後を迎えよう、すごそう、楽しもうです。
現代社会において私は3つのタイプの人間がいると思います。
①企業家
②消費者
③投資家

①はいわずと知れた企業家。自分で会社を立ち上げ経営できるタイプ。リスクは最大。
②消費者 給料所得に頼って投資行動を起こさない人。
③投資家とは自分で企業は立ち上げないが、株式配当金や債券利金、不動産で給料所得のほかに所得がある人。

このプログを読んでくださっている方には③を目指していただけたらと思います。


4 株の投資”ものさし”の歴史

TVや投資番組でよくPEとかPERなどと言う言葉か使われます。これも株価の”ものさし”です。
その昔、株式会社の株券額面は50円(現在額面はありません)でした。たとえば新日鉄が一年に5円配当したとすると10%、株価が100円、配当金が5円なら5%です。企業は業績に関係なく額面に対して10%というものが昔のコンセンサスであったようです。今でも企業配当金5円がおおいのはその名残かもしれません。
次にあらわれた”ものさし”がPER、株価÷一株あたりの税引き後利益 株価が200円で一株利益が10円ならPERは20倍、利益が50円なら4倍です。この数字は低いほど割安とされます。個別株とその企業が属している業界全体やその国のPERと比較したりするときにこの”ものさし”を使います。
80年代後半になるとPERでは説明できないほど株価は急騰しました、そこで現れて”ものさし”がQレシオです、これは企業がもっている含み益まで企業価値に加えて株価を評価したもの。もうこのqレシオはお蔵入りです。
そのほか、純資産倍率=PBRも株価が下落する局面でよく利用されています。この数字が1で企業価値=株式価値。1以下の場合は株式価値が企業の陣資産価値を上回っていて株価が割安であるという意味になります。

今日はここまでです。









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