16日午後、越川邸にて
「 DUO KOSIKAWA 」チャリティー・コンサートが催しされた。
4月半ばからご招待をいただきながら、作品作りに納得がいかず、
何とかして解決せねばと悩んでいた作品も無事に焼きあがり、
7月に入ってすぐご返事し、演奏会に伺いさせていただいた。
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水彩画 |
金沢に向かう途中の外気温は36度、
駐車場に車を止めてから越川邸までの200メートル余り、
降り注ぐ太陽光線はジリジリと焼きつくよう。
受付を済ませ、クーラーの効いた会場に入り、ひと心地。
調度品も品良く、さりげなく飾ってある絵にも趣味のよさが感じられた。
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デュオ ・ 越川 ピアノ = 越川さゆり チェロ = 越川和音 |
午後2時、演奏会に来られたお客様方にご挨拶され、いよいよ演奏会の開始。
一曲目、「 鳥の歌 」。 お母さん、さゆりさんのピアノのトレモロが静かに流れた。
目を閉じ、和音さんの音が聞こえてくる瞬間を待っていた。
スッと、かつ包み込むような優しい音が会場一杯に流れてきた。
硬さのない、まろやかな弦の響きが体中を包んでくれた。
以前聴かせていただいた音色とは全く異なっていた。
チェロを変えたか? いや、そうではない、和音さんの技量が上がったのだ。
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和音さん |
カタルーニャ民謡、パブロ・カザルスの編曲で余りにも有名な鳥の歌、
一音の狂いも不安げな弦の動きも無く、感情豊かに見事な演奏。
演奏が終わった後、拍手をするのが躊躇するほどの素晴らしい演奏だった。
演奏曲目の構成も良く考えられていて、全9曲、1時間15分余り、
私達聴衆者は、素晴らしく心打つ演奏を心いくまで堪能させていただいた。
外は強すぎる午後の日差し。 越川邸の演奏会場はまるで別世界。
中世のヨーロッパでよく行われていた、サロンコンサート、
奏者の息使いも聴こえ、奏でられる楽器の音色が直(じか)に伝わってくる、
何と贅沢なひと時だろうか。 それをまさに味わったチャリティーコンサートだった。
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金沢城址 |
翌17日午後1時、金沢しいのき迎賓館で「 DUO KOSIKAWA 」コンサートが行われ、
前日に続けて聴かせていただいた。
しいのき迎賓館の音響は悪い、との評判は常々言われていて、
どのような響きが聴かれるだろうと思いつつ、時間が来るまで外を眺めていた。
現在は「 しいのき迎賓館 」、以前は石川県庁。
40年くらい前にパスポートを取得するために来た、石川県庁。
当時の面影を残しつつ内側は近代的に改築されていた。
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しいのき迎賓館 |
大正時代、県庁が建造された時と同時期に購入された、スタインウェイ・ピアノ、
どんな響きをするのかと、調律している現場に立ち会っていたが、
スタインウェイ・ピアノ独特の重厚かつ優雅な響きが全く感じられなかった。
なぜこのような改築をしたのか、我が家のピアノとそれ程も違いは感じられなかった。
私が調律している我が家のピアノと同じ、そんなことも感じたスタインウェイ・ピアノだった。
が、ピアノはさておき、和音さんのチェロの響き、昨日聴いた音色よりはるかに上。
何故だろう? 特に低音部の音色が体中を駆け巡っているような感じも受けた。
観光客や地元の方々が多く訪れる迎賓館、
その人混みのざわめきも掻き消すように、和音さんのチェロは見事な音色を奏でていた。
音響設備が整っていない「 しいのき迎賓館、」それでも和音さんのチェロは響き渡った。
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夕焼け |
何となく仕事に没頭できず、このような状態はマズイ! そのように思っていた昨今、
二日続けて「 DUO KOSIKAWA コンサート 」を聴かせていただき、
何かが弾けたように感じられた二日間だった。
家に帰り、いつもの散歩に出かけたその時、西の空に鳥が飛んでいるような不思議な雲。
コンサートで和音さんが奏でた、「 鳥の歌 」のメロディーが聴こえてくるようだった。
今年春、東京藝術大学大学院音楽科を修了し、音創りを始めた越川和音さん、
次、彼女がどのような音を聴かせてくれるのか、また楽しみが増えた。
いつも日記を読ませていただき、コメントを書かせて頂こうと思いつつ、
今日に至ってしまいました。
ずいぶん悩んでいられた作品創り、良い焼き上がりでよかったですね。
何とかうまくいきますようにと、私までもがハラハラしていましたが、
美しい青磁になったと書かれてあり、本当に安心いたしました。
それにしても粘土をこねる機械って難しい問題ですね。
お体にご無理が無いようにお仕事なさってくださいますように。
今回の日記、「デュオ・越川」、先生のお好きな音楽に触れられて本当に
よかったですね。 私も「しいのき迎賓館」には時々足を運びますが、
おっしゃるとおり、確かに音の響きが良くないと思っていました。
名器スタインウェイピアノ独特の響きが感じられないことが残念です。
でも、先生とご交流のある越川和音さんのチェロの響き、心行くまで堪能され、
次のお仕事に向かわれると書かれてあり、ほっといたしました。
お暑い毎日ですが、お体大切に、また素敵な作品をお作りいただきますよう。
いつも日記をお読み頂き、ありがとうございます。
私の悪い癖の一つとして、何かにつまずくと次に進めなくなってしまうのです。
土練機についてはどうしようもなく、今のところ保留中です。
ひたすら手で粘土を揉んだりしていますが、何故か息が切れて・・・。
今回久しぶりに越川さんのコンサートに伺い、
わずかの間に随分と美しい音色を奏でられていることに驚きました。
クラッシックはもちろんのこと、様々なジャンルに挑戦されている証だと思いました。
若いって素晴らしいですね、その都度様々な困難に出会うこともあろうかと思いますが、
彼女の音を創り出して欲しいと心から願っているのです。
もちろん私も足ふみしないで、次の作品創造をと思っています。
どうぞ、またご意見などお寄せ頂ければ嬉しいです。