創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

本窯 = 本焼き

2011年07月05日 | 日記

ハラハラ・ドキドキの素焼きを無事に通過。
次は青磁釉薬を掛けて、本焼きを行わなければならないが、
いまひとつ気持ちが乗らない、というより不安の気持ちが持ち上がってきた。

いまさら慌ててもどうなることでもないし気持ちを落ち着かせる為、庭の手入れを行った。

Photo

   ハーブ

昨年、畑にいた近所の人から、「 この花は何? 株を持っていって、」といわれ、
ありがたく頂いたハーブと思わしき花。 聞かれたとき「 ハーブ 」と答えたが、
何となく自信がなくなった。

葉っぱを嗅いでみると、確かにセージの香りがする。
でも本当にセージか確信がない。  我が家に植わっているセージの花は白。
こんなに鮮やかな濃い紫色のセージってあるのかなあ?

Photo_2

   煙突

我が家の畑の手入れや鉢植えの花の手入れをしたり、
実家の畑の様子を見に行っては野菜を収穫したり。
本焼きをしなくてはならないのは重々承知しているが、まだ気が乗らない。

そうこうしているうち、時間が思いのほか早く過ぎて行き、
気持ちが焦りだしてきた。

よし!実行! 気分を入れ替え、慎重に青磁釉薬を施して本焼きを行った。

美しい青色の青磁を焼くためには、普通の釉薬を掛けるやり方では色は出ない。
息を止め、また息を止めて釉薬掛けを行わなくてはならない。
失敗は許されない、自身を追い込んで2個の作品に釉薬掛けをし、
本焼き実行。
 
素焼きは大体800度くらい。 本焼きは1、300度の高温。
焼き方も、温度を上げる方法も作家それぞれのやり方で行っていて、
私も私なりの焼き方を工夫し、今日に至っている。

Photo_3

   ゴーヤ

長時間、窯に付きっきりで何とか焼き上げた。
大きな鉢、2個だけ焼いた窯。  数日間で温度が100度まで下がってきた。
窯を開ける瞬間が迫ってきた。  ああ、またハラハラ・ドキドキが始まった。 

・・・どうか上手く焼きあがっていますように、・・・と願いながら窯の扉を開いた。
・・・作品は? 色合いは?・・・。 

完全に温度が下がった時点で作品を取り出した。 美しい青色に焼きあがっていた。
ふ~、やれやれ良かったぁ~、と思ったのも一瞬。 2個のうち1個が失敗。
何ということ、あれほど慎重に釉薬を掛けたのに。でも1個は合格点をつけられた。
あれほど注意して釉薬がけを行い、最善を尽くして本焼きをしたのに出来上がりが50%。

長く青磁を焼いているのに、どうしても思いのままにならない。
それでも2個の内、1個が美しい青磁鉢に焼きあがっているので良しとしよう。
ハラハラ・ドキドキがようやく収まってきた。

前庭のゴーヤ、どういう訳か雄花ばかりが咲いている。
何処を探しても雌花が見えない。 昨年の今頃はもう実っていたのに、なぜ?
今日再び芯芽を取って脇芽が育つようにした。

青磁は美しい作品が一つでも焼きあがれば作り手として最高の気分だが、
ゴーヤはいやと言うほど実って欲しい。 こんなに葉が茂ってきているので、
何とか実がたくさん付いてほしい、そう願いながら芯を取った今日の夕方。
  

コメント
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