創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

小皿

2013年02月05日 | 日記

2011年1月末、北陸地方の小松は雪にスッポリと埋まっていた。
その前日からの天気予報で大雪になると聞き、車をすぐに道路に出せるよう、
道路すれすれの敷地入り口に停めていた。

けれど想像以上の大雪に見舞われ、1メートル先の道路に出ることもままならず。
何時間もかかって雪かきをし、車の周りの雪をよけるのに精一杯だった。
車の姿は出てきたものの、目の前の道に出るためには更に雪かきが必要だった。

そして今日、「 明日から雪 」の予報を聞き、
いくらなんでも大雪にはならないだろう、そんな淡い思いで過ごしている。

Photo

   山茶花 (さざんか)


前回の日記に書いた雪も殆ど消え、
庭の隅っこに、ほんの少しの雪が残っているだけ。

気温が高いのか低いのか、何だかハッキリしない今年の冬、
雪に悩まされないのはいいが、やはりこの先がどうなるか心配でもある。

庭には雪なんぞ、と山茶花( さざんか )が沢山の花を咲かせ始めた。
この寒空に、雪が積もろうが北風が吹きつけようが、
我関せず、とばかりに真紅の花を咲かせている。

我が家には、赤花の山茶花、そして白花の山茶花もあったはず。
けれど白花の山茶花は何処にも見当たらない。
何年も手入れしない庭だから消えてしまったか?
 

Photo_2

   雪柳


どこかに春の気配はないものか、と雪の消えた庭を見て回った。
敷地入り口に植わっている雪柳、かなりの大株で蕾はと見れば、
極々小さい蕾が順序良く並んでいる。

ギリギリの接写で写してみたものの、風が強くて中々ピントが合わない。
こんな時、一眼レフカメラがあれば自分でピントを合わせられるのに、と思いつつ、
風が止んだ一瞬にシャッターを押した。

この蕾の大きさで、約1ミリ。
今のうちに枝を切り、温かい部屋の中に入れておけば蕾も膨らむのでは、
などと思いながらも、自然に任せようと写真だけ撮った。

それでもどこかに大き目の蕾がないかと、
目を皿のようにして雪柳の大株を見ていた。

Photo_3

   小皿

皿と言えば、ちょっとした珍味入れに、手ごろな大きさの取り皿を、と
再び小皿を作ってみた。

焼き上がりの大きさは掌( てのひら )くらい。
窯変鉄耀( 天目 )釉薬を掛けて焼き上げる。

食卓に重厚な色合いの小皿があってもいいのでは、そう思い作ってみた。 
漬物を入れてもいいし、おつまみを入れても様になる小皿。
案外と使い勝手の良い小皿である、

Photo_4

   小皿


我が家に来られたお客様にお出しするコーヒー、
コーヒーに添えるスプーンやミルク入れにもピッタリの大きさ。

この皿はロクロで作るのではなく、型起こしの技法で作り上げる。
型が一つしかないので、一気に多くは作れないが、
一つずつ丁寧に作り上げた。

さて、この皿に施す窯変鉄耀釉薬、
先日紹介した「 ハマ 」に載せて焼かなくてはならない。
窯変鉄耀作品を焼く時は温度調整を厳重に行っているが、
毎回毎回焼き上がりが異なってくる。

計算どおりに焼きあがらない、窯変作品。
窯変と名付けるように、窯に入れるまでは私の仕事、
焼き上がるまでの温度調節は行うが、窯内の雰囲気は窯しだい。
品良く重厚な作品になるように願い、小皿を作り上げた。


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