OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

講師として人前に立つということ

2015-05-17 23:15:35 | 雑感

今週末は、マイナンバーの顧問先提案資料を作成していたので頭がいっぱいいっぱいのためブログは雑感にさせて頂きます。


マイナンバー情報は、企業の担当者も社労士もある程度研修を受けているケースが多く、概要はだいぶわかってきたという状態ではないでしょうか?私も2月頃からかなり気になりセミナーを受講したりして何となくは分かってきたという感じは持ったのですが、頭の中で人に説明できるほどすっきりと整理された感じではありませんでした。


1つは厚生労働省の告示等詳細が出ておらず、今考える資料となるのが「ガイドライン」とその「Q&A」及び「国税庁の告示」であり、社労士業務に直結していないということがあるかと思います。


しかしそれはある意味言い訳で、やはり自分の頭で考え自分で手を動かして細部を納得できなければスッキリとしてこないであろうと最近感じていたので、いよいよ自分で顧問先提案資料を作成してみることにしました。今回は、OURSでプロジェクトチームを作り、スタッフと分担したので5月末を目途にかなり厚みを持った内容で「マイナンバーに対して企業がすべきこと」をご提案できると思います。私自身も週末だいぶ時間をかけたので何とかなりそうだという実感は持てました。さらに今週実務で何をすべきかを具体的に考えていく予定です。顧問先企業からの講師依頼も先延ばししている状態でしたので、ここは頑張るしかありません。


講師として人前に立って話をさせて頂くということは、私にとっては非常に重い責任を何時もながら感じることです。これはTACの講師時代から全く変わっていません。なんといっても受講者の方の大事な時間を頂くわけですから、聞いてよかったと思う部分ができるだけたくさんなければいけないと思うわけです。


企業を訪問等してお話することも同じなのですが双方向の場合は相手の理解の度合いや質問のポイントを見極めながら話をできるので、そこを間違わないように気をつけて話ができる分負担感は少ないです。講義となるとそれはできませんから事前の準備が非常に大事になってきます。


TACの講師時代は板書と言って黒板にチョークで説明の図を書きながら話すというスタイルでしたが、講師を卒業して一般のセミナーを行うようになった頃からちょうどパワーポイントやプロジェクターが当たり前になってきました。講師時代は授業の前日にひたすらテキストに話をする部分をマーカーしメモをながら説明の内容を考え頭に入れ、板書内容を板書ノートに作るという予習でした。今はパワーポイントを作成する段階で、自分の頭も整理して内容もほとんどその時点で考えてしまいます。従ってパワーポイントの資料を作る段階が一番大変で、研修前日のさっと予習と当日は板書がない分以前より楽になりました。それに慣れてしまったので板書をしながら話をする体力が今の自分にあるかどうかはちょっとわからない感じがします。


パワーポイントの資料を作る段階は何日間か話す内容の大枠と項目などをイメージしておき、いざPCに向かったら項目建てをしてそれに色々な資料を見ながら細部の話の内容を作っていくという手順になります。大げさかもしれませんが、身を削るような感じがすることもあります。しかしパワーポイントの資料を作りながら自分の知識が確実に頭に入っていくことも感じますので、この作業は人に任せることがどうしてもできません。


色々な仕事を自分で抱え込むのではなくそれぞれスタッフの得意分野を考えながら振ってしまうのは得意なのですが、どうしても講義資料を作ることは自分で行わないと講義内容が薄くなってしまうように思うので人に振ることはできません。やはり準備をしながらパワーポイントに記載する内容だけでなく様々な関係資料や本を見ているのでそのある意味余分な部分に目を通すことが大事なのではないかという気がします。その余分なものを持っていることで、講師として人前でお話ししても良いのかなという気がします。


グループ討議を間に入れたり、手を動かしてもらったりの研修は私は基本的にはできません。最近はそういうものを織り込んだ研修をご要望頂くこともありますができれば講義形式でやらせて頂けるようお願いしています。確かにそれを入れることにより受講者に参加した感を持ってもらうこともできますし、自分で受けても楽しく印象に残ることもあります。しかし長年講義形式で行ってきた私は自分のスタイルを無理に変えてしまうと講義自体のテンポがおかしくなりそうな気がします。また内容もやはり講義スタイルの方がどうしても充実しているものになるような気がします。


ともあれ今は「マイナンバーの企業実務のご提案」が5月の末あたりに完成して各顧問先企業を皮切りに講義形式でご提案できることを目指して頑張ります。