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その2・福島の子供・がんの疑い162人・確定116人

その2

悪政癌の疑いの子供162人

悪政癌確定の子供は116人

 14歳の子供が癌と宣告され、病と向き合う恐怖はいかばかりか?

またそれを見守る親の心情は・・・

川向さんが今回、本誌(女性自身)に胸の内を語ろうと思ったのは、治療を受けている県立医大や福島県の対応が、余りにも患者の心を踏みにじる様なひどいものだったので、「誰かに訴えなくては」と考えたからだった。

  ◎福島県では原発事故以降、子供の甲状腺癌が多発している。福島県の検査で甲状腺がんの“悪性”ないし“悪政の疑い”と診断された子供は162人。

 手術の結果、隆君のように悪政癌と確定した子供は116人にものぼった。

 通常は人口150万人から200万人に一人と言われている。

 津田敏秀氏(岡山大学大学院環境生命科学研究科教授)は、「もともと小児甲状腺癌の発生率は全国平均で人口100万人当たり年間で3人。ところが福島県ではその55倍だ」と訴える。

小児甲状腺がんは1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の後、ロシアやウクライナ、ベラルーシなどで多発。原子力を推進するIAEA(国際原子力機関)でさえ、被曝との因果関係を認めざるを得なくなった唯一の病だ。

 しかし、これまで国や福島県はこれほど福島で小児甲状腺がんが増えているにもかかわらず、多発を認めていなかった。

  冒頭の川向さんや他の患者の親の話を聞いていると、福島県から委託されて甲状腺がんの検査や治療、分析まで一手にひきうけている福島県立医大の対応のまずさや、杜撰(ずさん)さが見えてきた。 続く

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