現在の動きが為替やダウの大きな調整の前兆なのか、あるいは春頃まではまだ上昇があるのか、まだ判断がつかないでいる。また、大きな下降の原因が何になるのかも分からない。そこで歴史に学ぶということで、改めてQEとダウとの関係を調べてみた。チャートの上段はダウ、下段は米国マネタリーベース(通貨の流通量)である。緑のラインは、それぞれQE1、QE2、QE3の終了時点である。
見てわかるようにQE1では、終了の6月以前からすでにマネタリーベースは絞られてきていたが、それに合わせてダウも乱高下している。そして6月になると大きな下落を見た。QE2では終了の6月以前にダウは下落を始めており、マネタリーベースが絞られると、下落が大きくなっている。
さて、今回のQE3の場合だが、以前と異なるのは、テーパリングの名前のように、QEを停止するのではなく、徐々に緩めていくということにある。つまりマネタリーベースのチャートで言えば、今までのQE停止のように横に寝るチャートではなく、上昇が緩やかになるのではないかと思う。
ということで、今回のテーパリングでは、QE1やQE2の停止のようにすぐにダウがおかしくなるというわけではなく、その影響が遅れるという可能性が出てくる。
とにかくリーマンショック以来の、マネタリーベースとダウのチャートは上下見比べてみればわかるようにまさに相似形だ。今回のテーパリングによるマネタリーベースのチャートがどのようになるかわからないが、ダウがそれによって影響を受けることはまず疑いのないところだ。今月でないにしても来月あるいは3月くらいまでには異変が出てくるのではないか。毎月のマネタリーベースの値には今後も注目していきたい。
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