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円安期に移りつつあるのではないかという予測も多いようであるが、とりあえず今後の円安の動きを考えてみよう。

画像は円ドル(ドル円の逆)の月足である。ご覧になるとわかるように、通常のドル円のチャートの上下が反対になり、上が円高、下が円安となっている。このチャートだと、円高の山が1980年代以来、5回あったことがよくわかる。そしてその顕著な特徴として、それぞれの山がひじょうに均斉のとれた左右対称になっていることにすぐ気づかれるだろう(ドル円チャートだと山谷が逆になるので気がつきにくい。)全体に右上がりなので、どの山も右裾がやや短いが、基本は途中の凸凹を含めて左右対称である。1988(以下、だいたいサイクルトップの年で命名)や2005はダブルトップであるが、きれいな形だ。1995のように山が高いと左右とも裾は長い。

さて、これを前提に今回の2011の山を観察し、左側の動きをそのまま右(未来)に鏡のように転写して見ると次のようになる。まず、頭に小さなダブルトップ(2011年10月と2012年2月)があり、その前後で大きく上下している。

1 現在の値83円は上昇時に揉んだところに到達しており、この後80円前半で数ヶ月レンジになることを予測させる。
2 また、そのレンジの戻りは80円までと見える。
3 その後1年ほど(2013年前半)で95円に到達し、1年ほど大きく動くレンジになる。2014年には86円までの円高がある可能性がある。
4 その後108円まで急激に下落する(円安になる)。
5 100円までの戻りを経て、2015年あたりには125円から130円までの円安になる。

若林氏の予測とは微妙に違うが、そんなに大きく異なるものでもない。おそらく似たような推論を経ているものと思う。

以上、円高の1サイクルが左右対称であるという仮説をもとに書いてみたものなので、あくまでも参考にということだが、従来の円高の傾向を見れば、そんなに大きく外れるものでもないのではないか。上昇時のレジスタンスが、下降時のサポートとなるというのは日々の細かなサイクルでもよく現れる現象であり、相場のフラクタル性から説明が可能である。

(追補)
あと、この画像の円高すべて月足のRSIが50を切ったところで円高が終わっていることに注目されたい。今回も月足のRSIは48まで下がっており、50を切っている。超円高が終わり、円安に転じたことのひとつの重要な証拠と言えよう。


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