山尾悠子「ラピスラズリ」読了
姉から借りた本のコーナーを眺めていて、ふと目に止まったので読んでみました。
この本の感想は難しいですね。つまらなかったかと問われればそんなことないとは言うものの、面白かったかと聞かれれば、うーんと唸らざるを得ないという、そういう不思議な作品集でありました。
五編の作品が収録されているんですが、いくつかはつながっている感じで、でもよく読んでみるとそうでもないような。いつの時代ともどこの国とも知れぬ(多分中世ヨーロッパあたりが舞台か)話で、かなりの想像力が要求されます。
使用人を何十人も使う城(?)で、冬の間は動物の冬眠のようにずっと寝て過ごし、春になると目覚める人達。そこに使用人の思惑がからみ、果てはゴーストまで登場して、もうなにがなにやらという世界です。
放心状態で読書をするという貴重な体験をしました。読後、ぐったり疲れました。なんだか最近は、楽しいはずの読書が、疲れるものばっかり読んでます。次、ちょっと軽いもので疲れを癒します。
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