本日、朝9:30に呼ばれて検査室へ。バリウムの胃の検査をするような機械に立たされ、何かよくわからない液体を飲まされる。それがまずいのなんの。しかし、これも「いろはす朝摘みオレンジ」への道と自分に言い聞かせ、その液体を角度を変えては一口、又変えては一口という風に何口も飲まされ、最後に写真を一枚撮って検査は終了しました。
結果は数時間後に知らされるんだろうなと思っていたら、まさかのその場のOK。「肺の方に液体が漏れている様子は見られないので、口からの飲食物の摂取は、まぁ大丈夫でしょう。ただし、とりあえずは飲物だけにしておいてください。」「はい!」と元気よく返事をしたのは言うまでもありません。
いそいそと病室へ戻り、保冷庫の出番をじりじりと待っていた「いろはす 朝摘みオレンジ」のボトルを取り出し、キャップを開け(これ、意外と力がいるんですね)、とるものもとりあえず、一口飲んだ時のこの味といったら!「筆舌に尽くしがたい」とはこういう時のためにある言葉なのではないでしょうか。まさに甘露、命の水、なんとも形容しがたいうまさだったんです。いやほんと、うまかった。
しかし人間というものは、ほんと、現金なもので、半分放心状態で「いろはす」を飲んでいたんですが、ペットボトル半分ほど飲みほす頃には、これから、ビールとか飲む機会はもちろんあると思うけど、そういう炭酸系って普通にごくごく飲めるもんかな、とか、もう次の段階のこと考えてますからね。人間の欲望にはキリがありません。さっきのさっきまでこの水さえあれば…と感動していたのに、15分もしないうちに、ビールで焼き鳥とか、これからいけるのかな、とか、どんな酒が良くてどんなつまみが駄目なんだろうとか、そんなことばっかり考えております。もう、あきれるしかないですね。
水を飲んでて思ったんですが、今は一口づつくらいしかのどを通っていかないんですが、これが久しぶり(約4カ月ぶり)なので慣れないせいなのか、ステントを入れたためにそんな風にしか飲めなくなってしまったのか、これがよくわからないんですね。なんとなく後者のような気がするんですが。だとしたらですよ。ビールのようにのど越しで飲む物、一気に大量に流し込んだ方がおいしい物の、そのおいしさがわからなくなってしまう、ということになってしまうではありませんか。それは考えるだに恐ろしいことです。しかしこれも、これから生きていくためには捨てなければならないもののひとつと、こういうことなんでしょうか。ビール好きの自分にとっては、かなり大きなものを捨てることになりそうです。
ちょと悲しいです。