伊丹十三「女たちよ!」読了
先週のFM愛知「メロディアス・ライブラリー」で紹介されていた本で、確か持っていたはずと本棚を捜すものの見当たらず、見当たらないと無性に読みたくなり、アマゾンに注文して取り寄せたのでした。
いかに楽しく快適に生きていくか、というものをテーマに据え、食べ物、ファッション、車、女性など、多岐にわたって著者の思うところを余すところなく披露したエッセイです。
まず一番驚くのは、この本が刊行されたのが昭和43年ということ。なんと40年以上も前の時代にこんなお洒落な、粋なセンスの人がいたということですね。
例えばスパゲティの正しい作り方。もう、こんな時代に「スパゲティの茹で方はアルデンテでなくてはならぬ」とおっしゃってるんですね。あの頃のスパゲティといえば、芯がなくなるまで充分に茹でたスパゲティを、さらに油をひいたフライパンに入れ、野菜やらウィンナやらと一緒に炒め、それにトマトケチャップをからませて「イタリアン(この大雑把なネーミング!)」とか称してそれがもう、すごくハイカラな食べ物だったわけです(これはこれで今でもおいしいんですが 笑)。それを「スパゲティはうどんではない!」と喝破するあたり、只者ではありません。
まぁとにかくこんな調子で著者の「本物」に対するこだわりが綿々と綴られています。ちょっとスノッブ的なところが鼻につかないでもないんですが、それはそれとして痛快なことこの上ない極上の一冊でした。
先週のFM愛知「メロディアス・ライブラリー」で紹介されていた本で、確か持っていたはずと本棚を捜すものの見当たらず、見当たらないと無性に読みたくなり、アマゾンに注文して取り寄せたのでした。
いかに楽しく快適に生きていくか、というものをテーマに据え、食べ物、ファッション、車、女性など、多岐にわたって著者の思うところを余すところなく披露したエッセイです。
まず一番驚くのは、この本が刊行されたのが昭和43年ということ。なんと40年以上も前の時代にこんなお洒落な、粋なセンスの人がいたということですね。
例えばスパゲティの正しい作り方。もう、こんな時代に「スパゲティの茹で方はアルデンテでなくてはならぬ」とおっしゃってるんですね。あの頃のスパゲティといえば、芯がなくなるまで充分に茹でたスパゲティを、さらに油をひいたフライパンに入れ、野菜やらウィンナやらと一緒に炒め、それにトマトケチャップをからませて「イタリアン(この大雑把なネーミング!)」とか称してそれがもう、すごくハイカラな食べ物だったわけです(これはこれで今でもおいしいんですが 笑)。それを「スパゲティはうどんではない!」と喝破するあたり、只者ではありません。
まぁとにかくこんな調子で著者の「本物」に対するこだわりが綿々と綴られています。ちょっとスノッブ的なところが鼻につかないでもないんですが、それはそれとして痛快なことこの上ない極上の一冊でした。