笙野頼子「金毘羅」読了
本書は平成22年に河出文庫より発刊されたものです。
姉が「訳わからん」と言って貸してくれたものです。今まで笙野頼子は何冊か読んできたんですが、前衛というか、過激というのか、はたまたアバンギャルドと言おうか、まぁ大体そんな感じの作品が多く、リスペクトする作家の一人でありました。
がしかし、この読書はいささか辛かったです。7~8割くらいのところまでは読んだんですが、とうとう最後まで読み切ることができませんでした。もうこれ以上はムリと本を閉じてしまいました。まさに訳がわかりません。
1956年、生まれてすぐ死んだ女の赤ちゃんの体を借りて深海から陸に上がった金毘羅。その金毘羅の一代記であります。何故自分は金毘羅なのか、そもそも金毘羅とは何か、その金毘羅が人の子の体を借りて成長していくさまをモノローグの形で縷々述べられていくわけですが、これは日本の神話のこともある程度わかってないとついていけませんね。
苦しい苦しい、修行のような読書でした。
残念。
所用で出たついでに久しぶりにブックオフに寄り、以下の本を購入。
松浦理英子「裏ヴァージョン」文春文庫
幸田文「おとうと」新潮文庫
山田太一「彌太郎さんの話」新潮文庫
中村文則「教団X」集英社文庫
中村文則「A」河出文庫
中村文則「何もかも憂鬱な夜に」集英社文庫
阿佐田哲也「麻雀放浪記(1)青春編」角川文庫