ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

レストランpaccioの広島食材ランチ@銀座

2016年04月16日 | 町で見つけた食メモ

銀座のひろしまブランドショップTAUで開催した広島食講座は、料金にランチがセットとなっている。講座で紹介した食材を出したいが、アコウは高級魚で水揚げが不安定、小吹のタケノコも希少なブランド品のため、確保できるかはなんとも言えない様子だった。

が、開けてみたらアコウは尾道漁協が総力で数を揃えてくれ、タケノコも講座用に提供していただくことに。シャッキリと瑞々しいアコウのカルパッチョ、春の息吹が萌えるような小吹のタケノコと音戸ちりめんのパスタに、レストランpaccioのシェフが仕上げてくれた。生産者の方、料理人さん、皆さんに感謝。

おみやげに用意した三角島のレモン、多めに箱詰めしていただき、こちらも多謝。


日本酒専科酒蔵@新橋

2016年04月14日 | 町で見つけた食メモ
新橋での宴は、オープン間もない「日本酒専科酒蔵」にて、厳選銘柄をあれやこれやといただいた。肴はホタルイカ沖漬け、出汁巻、エイヒレ、氷頭なます、スルメ天など、腹にはたまらずに酒に合うことありきの面々。アテとしての分をわきまえた控えめさに、珠玉の陣容が攻め込みまくる。

ビシッと背筋の立つ香川の「悦 凱陣」、初夏にカツオをつまみつつ蒸す漁港の酒場で傾けたい焼津の「磯自慢」、日本酒度14度の先鋭かつまろい舌ざわりな福岡の「三井の寿」、名前で惹かれたが周りに女子おらずだった山形の「くどき上手」。いずれも辛口ながら米甘さ、米の豊潤さをしっかり出しており、酒好きに限らず日本人の根幹に共鳴する、ソウルフルな飲みごたえが嬉しい。

キッチンカロリーのカロリー焼き@御茶ノ水

2016年04月08日 | 町で見つけた食メモ
駿河台界隈で学生時代を謳歌した人なら、誰もがお世話になった「キッチンカロリー」。御茶ノ水駅の線路端に併設の店舗、すれ違いもギリギリなうなぎの寝床さが、当時のままだった。

久々に頼んだカロリー焼きに、ブランド不明のソースをだばだばかけ回し、肉と玉ねぎとスパゲティとともにザッ。途端にご飯とのエンドレスループがスタート、昔は大盛りとかエビフライのっけとかやってたけど、これで充分過ぎるカロリー補給となる。

建物がすっかり変貌し、知らない学校となった母校よりも、懐かしの居場所と思い出はこういう場所にあったりするものだ。

名古屋昔町てくてくさんぽ4

2016年04月07日 | てくてくさんぽ・取材紀行
雨の名古屋さんぽで、一番驚いたのが円頓寺商店街の南側・那古野(なごの)エリア。格子や黒塀の建物や土蔵が、錯綜する小路に密集しており、別世界・別時代の街並みを形成している。大ターミナルの名古屋駅から歩いて5分ほど、セントラルタワーなどの高層ビル群を背景に見上げながらの、街並み散策となった。

建物は戦災を逃れた民家が中心で、小振りの戸建てほか長屋建築も目立つ。一軒ごとが小振りのためリノベに手頃なようで、カフェやフレンチ、イタリアン、スイーツなどの店舗が街並みに溶け込みつつ点在している。有名どころではカフェ・ド・サラ、日仏食堂en、ホンボウ、レストランオルモ、フランス焼き菓子のシャンドリエなど。特にカフェ・デ・リヨンとフレンチのペルージュが並ぶあたりが、街並みが手付かずで残っているエリアで、向かいの大衆食堂・浅田屋と相対しても違和感がないのが面白い。

中心部に三棟ほどの土蔵風の建物には、飲食店が5軒展開。会席のみつ林、バーねじ錐、フレンチのecoなど、閑静なたたずまいで酒や料理が楽しめそう。円頓寺商店街に抜ける手前の円頓寺銀座のプチネオン街が、むしろ惹かれたかも。

名古屋昔町てくてくさんぽ3

2016年04月07日 | てくてくさんぽ・取材紀行
雨の名古屋さんぽ、小雨の間隙を突いて歩いていたが、また本降りになってきたのでアーケードの円頓寺商店街へと避難。名古屋一と言ってもよさげな超レトロな雰囲気で、入り口では信長や家康や黄門様の像が出迎え、天井からはゴジラが吊るされ、巨大なしゃちほこが空き店の前に鎮座しと、何だか支離滅裂な雰囲気をかもし出している。

オブジェは奇抜ながら、並ぶ店舗は昭和そのものの空気感にあふれている。プラモの箱を店内にうず高く積んだおもちゃ屋。バッグとシューズを店頭にはみ出させ並べるスポーツ用品店。「結婚したら主婦之友」と店頭に掲げつつ屋号のない書店。豚の貯金箱を売っている瀬戸物屋。ほか仕立屋に靴屋に用品屋なども。酒屋には樽酒が浮き彫りにされたごつい看板が掲げられ、ある種アートな感じも。

飲食系も懐かしいというか凄みがあり、値札のないサンプル(まれに料理現物)がケースに並ぶ食堂、大福やだんごが売りな普段使い用の和菓子屋に、カフェじゃなく「珈琲」と記したレトロ喫茶などなど。こじゃれたカフェやダイニングバーもちらほら見られ、レトロテイストな中で存在感を出している。

商店街の名は中ほどにある円頓寺からついており、門前町として信長が名古屋に入って以来の賑わいという。途中には名古屋弁おみくじが人気の金刀比羅神社、聖徳太子所以の松濤庵も。歩いていると信長為政時の活気が、どことなくとどめられているようにも思える、不思議なアーケードである。