ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

2020年のGOTOトラベル

2020年10月03日 | てくてくさんぽ・取材紀行
今年の全国への所用では宿泊でGOTO恩恵に預かり、手頃な値段で泊まらせてもらった。今回から地域共通クーポンも登場、宿泊費に比例して1枚1000円単位で支給され、昨日今日で3000円分も頂戴した。使ってみた実感を以下まとめて。

・使用範囲がかなり広い。観光系の飲食物販のみならず、街の普通の店舗で広く使える。コンビニとか(セコマも)ドラックとかチェーン系の店もOKなので、旅の仕様にこだわらず、ずっと買いたかった日用品に使うなども可能。
・宿の人が意外と用法をまだ知らない。昨夜泊まったホテルでは、使えるのは宿のまわりの数軒に限られるみたいなことを言っていた。
・使用できるエリアは、泊まった当該県と隣接県。今回の場合は、北海道と青森。クーポンに県名の印が押されている。
・なので札幌でもらったからといって札幌で使い切る必要はない。今回は昨夜泊でもらった1000円分を、岩見沢での昼飯に使うつもりで持ち歩いた。
・が、観光地をちょっと離れたら、クーポン提携店が激減する模様。岩見沢では結局、使えそうな店が見当たらない羽目に。
・加えて使用期限が、ホテルにチェックインした当日と翌日の2日のみ。もったいぶって引っ張ると、使いそびれる恐れがある。
・釣りは出ない模様なので、端数現金払いを抑えて購入するのが賢いやり方。だが現金払いが極めて少なくなりなんとなく店の人に申し訳ない気分に。

磯金漁業部枝幸港@豊水すすきの

2020年10月03日 | 旅で出会った食メモ
今朝は二条市場で朝飯を食べ、今朝とほぼ同じ狸小路東端に戻ってきた。界隈に宿をとり、旅の最後の夜は食べてなかった生魚の宴で締めくくることに。この店はオホーツクに面した北見枝幸水揚げの魚介にゆかりがあり、大漁旗が掲げられた店内はどこか番屋のような雰囲気もある。

一品目の生ガキは、大振りのが1つ280円の安さ。丸いところがとろける食感で、甘さの塊のような芳醇さだ。続く刺身3点ちょい盛りは、タコ、マス、シメサバをチョイス。マスは皮目を炙ってあり、ねっとり・ホロリと身がほどけてから、熱を加えて立ち上がった脂の甘さが口中に広がる。後味が澄んでみずみずしいのは、川魚ならでは。

タコは生ダコで、舌触りは吸い付くような艶かしさなのに対し、かめばえらく弾力がある。味は究極の淡白で、集中しないと気付かないほのかな甘さが漂う。淵がたった吸盤がバリバリと、歯応えで飲めるほどイキがいい。シメサバは脂のノリはほどほど、酢締めも浅く、生サバのようで身の青魚のコクを純粋に楽しめる。

ビールに続いて、地元千歳鶴酒造「なまら超辛」にシフト。辛口ながら切れ味爽やかとあり、魚介との相性が期待できる。刺身2皿目は、北海貝二種盛り。北海道の二大貝の合盛りで、ホッキ貝は甘くシコシコ、ツブの潮の香りコリコリと好対照だ。

締めの漁師のどんぶり飯は、マグロのヅケにタコ、イカ、いくら、シメサバ、くきわかめ、にんじん、きゅうり、ピーマン、トウモロコシ、大葉、卵焼きなど、いろいろ混ぜ込んだサービスメニューだ。北海道の畑と海の幸が取り混ざっている、まかない風の混ぜご飯で、一口ごとに様々な味と食感が楽しめる。

別でふれるが、宿の夕食つきプランのクーポンにGOTOクーポンがあるため、これだけ食べて現金払いがなんと13円で済んだという。コロナ対応の恩恵が嬉しい、この秋の旅である。

岩見沢てくてくさんぽ

2020年10月03日 | てくてくさんぽ・取材紀行
岩見沢は札幌から電車で40分ほどの、石狩平野の東寄り・夕張山地の麓に位置する街だ。 かつて界隈の空知地区には多数の炭鉱があり、岩見沢はその運輸拠点として栄えた歴史が ある。現在は札幌のベッドタウン的な位置付けで、駅前通りを中心に碁盤目状の整った市街が広がっている。

駅を出ると左手には木々が整備された、イベントスペースの市民広場公園が開け、市街も通りに並木が配されるなど、緑が多い印象。北側には幾春別川、南には利根別川といった、石狩川の支流も見られ、水と緑が豊かな郊外都市といったイメージである。

市街の中心はショッピングモールの「であえーる岩見沢」で、付近に岩見沢市営競馬ハロンズ、絵画ホール松島正幸記念館があり、利根別川へと突き当たる。典型的な札幌の近郊都市で、特に見どころがあるわけではないが開拓地ならではの整然たした街並みが、歩いていて気持ちいい。

食事処ながもり@二条市場

2020年10月03日 | 旅で出会った食メモ
観光客向けに呼び込みが激しいこの市場街の中で、街の食堂的な雰囲気のある一軒。鮮魚店通りからやや入ったところ、間口が狭く見つけづらい店で、ガラリと戸をくぐると地元客用の市場食堂風情。周辺の店舗で働く人や魚を届けた業者らが、早めの晩酌を楽しんでいる。数種ある焼き魚から、サーモンハラス焼き定食をオーダー。カウンターのすぐ前にある焼き台で、ハラスやサンマやホッケなど、前の客のがすでに焼かれている。うちわで仰がれ煙が漂い、食欲が沸くこと。

たっぷり脂ののったハラスはジュクジュク音を立てながら出され、表面はトロトロに光っている。バッツリ離れる身の旨味が詰まりきっており、食べ進めるにつれて骨や皮に近い、味が濃く脂が濃厚な部分へと進み、箸の進みが促進。食欲にさらに火がつき、箸でグッとつかみ口に放っては飯をガバッ、骨についたカリカリの身をペリッとはがし、小骨のほぐれ身もしゃぶりまくり、ただただかっ込み続ける。

鮭でいちばんうまい部位である、皮までザクザクきれいに平らげ、中骨だけ残る食べ尽くしっぷり。久々に焼き魚を、脇目もふらずガツガツむさぼり食った。原色カラフルな豪華海鮮丼もいいが、こうした映えない大衆魚こそ、市場食堂の地力が感じられるものだ。