「裏メニュー」という言葉の響きは、食欲を実に膨らませる。正規の献立にない、食材の特殊な使い方。多量に供するのは厳しい、限定品ならではの調理法。グランドメニューにできない要素が、頭から効く調味料となり、期待値を高めているようにも思える。
その要素というか調味料で、最たるキーワードは「まかない」だろう。本職の料理人が、自分のためにつくるご飯。プロの嗜好に合わせているのだから、客としては憧れが膨らむことといったら。アイドルタイムの料理屋で自分のオーダーが運ばれた後、おもむろに何やらザッと調理してワッと盛り、厨房の隅でかっ込んでいる料理人。チラ見しつつその怪しげな魅力に、「俺もそっちにして!」なんて思わず声をかけたくなった人もいるのでは。
ラーメン屋はそんな、まかない飯の宝庫だ。トッピングがそのまま飯ものの具材となるほか、スープのダシガラの煮干しやカツオブシも、炒めたり味付けしてご飯の友にしたり。チャーシュー丼や味玉飯などは、最近はサイドメニューに昇格したが、後者の二つはいかにも「裏」な感じ。うまいかどうかより先に、まず探究心がそそられる。
中にはグランドメニューどころか、一大ジャンルに成長した料理もある。つけめんは大勝軒のまかないが発祥で(大勝軒では「つけそば」)、常連のリクエストによりメニュー化されたという。茹で上げた麺をザルでジャバジャバ冷やし、サッとつゆに浸してキリッとひとすすり。今は一大ジャンルに成長したメニューだが、シンプルな調理と味には未だ、まかない時代の名残がとどめられているように思える。
その要素というか調味料で、最たるキーワードは「まかない」だろう。本職の料理人が、自分のためにつくるご飯。プロの嗜好に合わせているのだから、客としては憧れが膨らむことといったら。アイドルタイムの料理屋で自分のオーダーが運ばれた後、おもむろに何やらザッと調理してワッと盛り、厨房の隅でかっ込んでいる料理人。チラ見しつつその怪しげな魅力に、「俺もそっちにして!」なんて思わず声をかけたくなった人もいるのでは。
ラーメン屋はそんな、まかない飯の宝庫だ。トッピングがそのまま飯ものの具材となるほか、スープのダシガラの煮干しやカツオブシも、炒めたり味付けしてご飯の友にしたり。チャーシュー丼や味玉飯などは、最近はサイドメニューに昇格したが、後者の二つはいかにも「裏」な感じ。うまいかどうかより先に、まず探究心がそそられる。
中にはグランドメニューどころか、一大ジャンルに成長した料理もある。つけめんは大勝軒のまかないが発祥で(大勝軒では「つけそば」)、常連のリクエストによりメニュー化されたという。茹で上げた麺をザルでジャバジャバ冷やし、サッとつゆに浸してキリッとひとすすり。今は一大ジャンルに成長したメニューだが、シンプルな調理と味には未だ、まかない時代の名残がとどめられているように思える。