ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

“骨髄穿刺”は腸骨?

2009-06-25 23:35:08 | Weblog
 一昨日の処置、“骨髄穿刺”は腸骨からやってと希望される。腸骨とはベルトを引っかける高さの腰骨。丁度、腰に手を当てて骨のトンガリを触れる部分。
 この腰骨、前方腸骨からの骨髄穿刺は10年以上やってなく、殆ど忘れた状態。
 でも、後には引けず、昔のイメージを朧に思い出し、20と21の土日で調べて、新たなイメージを作り、このイメージの元にやる。
 腸骨は固く分厚い。この分、グイグイとふとい骨髄針を根元まで刺しても、真っ直ぐに進める限り、骨髄しかなく危険度は少ない。 
いつもやってる胸骨(胸の中央、短冊のような骨)、後まで貫き通すとマズイ。 
 3時過ぎにやりに行くと、見学がかなりいて、「緊張しそう」と実際の緊張前に言葉を出して、自らに予防線を張る。
 向かいの若い医師が、気を利かせて皮膚消毒をやってくれた。
 消毒は中央から周りへ、同心円を外に向かって描くように消毒すると思ってたら、中央から同心四角で四角形を外に描くように消毒していった。
 「四角に消毒する方余りいないよ、性格出るんじゃない。」と振っておく。
 丸でも四角でも、きちんと消毒されたら、どっちでもいいけど、見てると消毒のラインに隙間がある。即ち、未消毒野を残して、先に進んでいる。
 思わず「先生、隙間空いてるで~。」
 ギャラリーが多いときは、いつもより丁寧にする、当ったり前。
 この雑さで、若い医師は、見てた方に秘かにイメージダウンをさせたかも。
 開始、消毒された腸骨の真上に麻酔針で膨疹(じんましんのようなふくらみ)を作って、ここから少しずつ針を深く刺して、骨の外側まで麻酔。
 ついで、骨の表面の骨膜、しっかり麻酔。
 骨髄穿刺針を鉛直方向に進めていく。この腸骨の堅さで昔を思い出した。
 とにかく、骨の硬いところを通り越すまで真っ直ぐに押し進める。
 そして、「ちょっと痛いかも」と言って、骨髄液を抜く。
 「痛かった?」「いえ」この一言で安堵。
 骨髄穿刺は7~8人のギャラリーの前、無事終了、心象ポイント獲得。
 今度から、研修医には腸骨でやらせてみよう。胸みたいにこっちの緊張度合いも減りそう。

 今夕、講演会に行ったが、内容はマニアックで“よく分からん”、と思ってたら、後の乾杯での大先輩挨拶。
 「・・・半分も分からなかった。・・・、乾杯(完敗)!」偉い。

※ 首相「遠くない時期に解散判断」今日以降任期まではいつでも遠くない。
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