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ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

休暇

2011年10月04日 | 社会・政治

 今日も忙しかったですねぇ。
 残業は避けましたけど。
 なんとか一段落して、明日は凪の日なので、急きょ休暇を取ることにしました。

  忙中閑あり。 

 心が疲れたら、すぐ休む、これによって、病気を悪化させることなく、したがって長期に休むことを防止できるというわけです。

 昔は休暇を取ることが罪悪のように思えたものです。
 不思議ですねぇ。
 今ではまったくそういう意識はありません。

 過労死という言葉は、KAROSHIとして世界語になってしまったそうですね。
 不名誉なことです。
 死ぬほど働くなんて言いますが、本当に死んでしまってはたまったものではありません。

 私が推測するに、荷重な労働を行うについては、それをこなさなければ自分に価値がないと思われたくない、あいつは組織によく貢献していると思われたい、という他者からの自己肯定の欲望を抱いているのではないでしょうか。

 私は発病していく過程では、それがあったと思います。
 困難な組織改革のある一部を任されて、さらっと、涼しい顔で成し遂げて見せる、と思っていたのが、始まってみたら青息吐息、ノック・アウトされてしまいました。
 ノック・アウトされて、家族も医者も休めというのに長期病気休暇をとったらおしまいだ、という意識があって、無理やり出勤して毎日殴り倒されていました。

 しかし病気休暇をとってみると、職場はびくともせず、私はその他大勢の一人に過ぎなかったことを知りました。

 今は気楽です。
 駄目なものは何をやっても駄目。
 その無理をやれと言われたら、私には無理なんで他の人に、と言えるようになりました。

 もしかしたら、過労に陥らず、健康を保つ最大の方法は、出来そうもないことは断るっていうことかもしれません。
 昔は私は、これが最も苦手だったのです。

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日本浪漫派の命日

2011年10月04日 | 文学

 今日は日本浪漫派の重鎮、保田與重郎の忌日です。

 保田與重郎といえば、戦前戦中を通じて太平洋戦争を賛美する論陣を張り、一躍時の人となりましたが、戦後、そのために公職追放となり、1960年代に入るまで不遇の時代を過ごします。
 しかし彼の本質は、日本の古典を基調にし、仏教の諦念のスパイスを効かせた、純日本的な美的感覚を身に付けた評論家であって、いわゆる軍国主義とか共産主義とか、政治的な主義主張とは関係のない人です。

 靖国神社を始めとする国家神道を、日本古来の神道とは全く異なるものとしてうけつけず、軍が特攻を始めるにいたって、日本軍との蜜月は終わります。

 大東亜共栄圏のために使われた国家神道は、彼が考えるもっと自然な祭政一致とあまりに異なり、結局彼は祖国が大きな戦を始めてしまった以上、勝利を信じて国家に協力することだけが、日本の美を守る道であると考えたようです。

 戦後、いわゆる戦後民主主義者の平和主義とは一線を画す、「絶対平和論」を書いています。
 それはわが国を始めとする東洋文明の豊饒な精神性が熟成するとき、そのときこそ絶対平和が生まれるという、社会党左派以上にイカレタ思想でした。
 しかし、諦観に彩られたその思想は、思想の芸術とでも言う他なく、政治を語るには痛々しいような、純粋な人だったのだろうと思います。

 橋川文三は、「日本浪漫派批判序説」で日本浪漫派の精神構造の分析に努めており、それは評価されるべきですが、およそ浪漫派と言われる人々は、分析などということが大嫌いです。

 美しいと思えば素直にそれを讃え、醜いと思えば顔をそむける、それだけのことです。
 しかも基準はおのれの審美眼ただ一つ。
 余計な理屈は不要です。

 1981年の今日、保田與重郎は72歳で逝きました。
 彼のような繊細な魂には、生きづらい時代であったことでしょう。

絶対平和論/明治維新とアジアの革命 (保田与重郎文庫)
保田 与重郎
新学社
日本浪曼派批判序説 (講談社文芸文庫)
井口 時男
講談社

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エクソシスト 祓魔師

2011年10月04日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜は和製悪魔祓いの映画「エクソシスト祓魔師」を観ました。
 安っぽい映像とへたくそな演技が恐怖を盛り上げましたねぇ。

 ある女性を彼女にしたくて、メフィストと契約した大学生。
 しかしその後、メフィストは彼女に取りついてしまいます。
 精神病院を転々としながらも、症状は悪化。
 母親は日本キリスト教団に頼ります。
 しかし、司祭はメフィストの魔力に敗れて死亡。
 司祭の遺言によって、今はもう司祭を辞めているある男に頼ります。

 この男がなかなか素晴らしい。
 いくらメフィストが憑いているとはいえ、二十歳の女性を殴るは、縛るは、暴行としか思えません。
 じつは彼には無敵である秘密がありました。
 メフィストを倒すために、サタンこと堕天使ルシファーと契約を結んでいたのです。

 メフィストゲーテ「ファウスト」によって有名になった悪魔ですね。
 意味は異臭を好む者、だとか。
 ファウストメフィストと契約にしたことで、魔道に落ちていきます。

 それにしてもメフィストを倒すためにルシファーと契約するとは、日本人ならではの、糞味噌いっしょみたいなアイディアですね。
 日本神話でいえば、
素戔嗚尊を倒すために天照大神と契約するようなものでしょうか。
 卷族の力を借りるとは卑怯な手ですねぇ。

ファウスト〈1〉 (新潮文庫)
Johann Wolfgang von Goethe,高橋 義孝
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ファウスト〈2〉 (新潮文庫)
Johann Wolfgang von Goethe,高橋 義孝
新潮社
古事記 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
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残業

2011年10月03日 | 仕事

 今日はじつに久しぶりに残業を余儀なくされました。
 精神科医からは残業や休日出勤を禁じられていますが、働いていればやむを得ない日もあります。
 残業は2時間ほど。
 ひどく疲れましたねぇ。
 発病前は2時間程度の残業なんて毎日のことでしたが、体力・気力ともに落ちていることを実感しました。
 職場の上司にも医師から残業を禁じられていることは伝えてありますが、そうはいっても明日の朝一番の会議での資料作成が終らない以上、放って帰れば明日担当者の自分が困るだけ。

 農業や工業など、目の前で商品が出来ていく仕事や、営業成績の歩合で給料が上がる仕事はやりがいがあるでしょうねぇ。
 事務職なんて、忙しくても暇でも給料は同じ。
 忙しい部署に配属されるかどうかで、その人の健康にも影響を与えます。
 就職するときは、事務職は楽してそこそこの給料がもらえると聞いたのですが、なかなかそうもいきません。
 霞ヶ関の役人なんて、深夜残業や休日出勤が常態化していますからねぇ。
 でも国会待機など、ただ帰宅が許されず、待っているだけの日も多いと聞きました。
 阿呆らしいですねぇ。

 某国立大学で不正経理が発覚したときなど、全国立大学及び国立研究機関の会計職員ががん首そろえて国会待機ということがありました。
 どこの機関のどんな問題を突っ込まれるか分からないから、というのがその理由でした。
 今はメールやファックスでリアルタイムにやり取りできるから厄介です。

 その時厳しく文部科学省を追及したのが、ミスター年金、長妻昭議員です。
 どの国立大学の会計担当部署に行っても、長妻関係という名の分厚いファイルが残されています。

 その長妻議員、短期間厚生労働大臣を務めましたが、大した成果は残しませんでしたね。
 野党議員のときは激しく厚生労働大臣を攻め立てましたが、自分が責任ある地位に就いて、自分の言葉がブーメランのように自分にはねかえり、にっちもさっちも行かなくなっちゃったんでしょうねぇ。

 お気の毒。

 長妻議員のみならず、菅前総理など、攻めるのはうまくても、自ら責任を負うことが苦手な、根っからの野党体質の人が民主党には多いように思います。

 もう民主党の総理も三代目ですから、そろそろ与党らしい余裕と貫禄が欲しいところです。

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冷酷処刑人

2011年10月03日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 おどろおどろしい邦題と強烈な暴力描写で観る者を圧倒するバイオレンス巨編「冷酷処刑人」を昨夜観ました。
 
 レイプ物のアダルト・ビデオに出演し、ヘロインを打たれて死亡した娘への復讐のため、父親が立ち上がります。
 その冷酷さは比類のないものです。
 ビデオ男優、監督、スタッフ、挙句の果てにはアダルト・ビデオの仲買人まで有無を言わさず殺害してしまいます。
 それはもう、呆れるほど。

 ビデオ制作に関わった者たちは一様に、お前の娘は金欲しさに自らビデオ出演に応募したのだし、ヘロインを打ったのも緊張するから打ってほしい、と娘から懇願されたからだし、撮影後、ヘロイン中毒とみられる症状を起こした時、ただちに救急車をよんでいる、おれたちに落ち度はない、と言い張ります。

 冷静に考えて、父親の情け容赦のない暴力よりも、アダルト・ビデオ業者の言い分に分があります。
 今時金欲しさ、あるいはテレビ・タレントへのきっかけ作りのためにアダルト・ビデオに出演したがる女は佃煮にするほどいますし、そもそもアダルト・ビデオ制作は合法です。
 ヘロインを使ったことが唯一違法ですが、それも無理やり打ったのと、本人から懇願されて打ったのでは、まるで違います。

 要するににこの映画は、善たる父親が悪たるアダルト・ビデオ関係者を討つ、というヒーロー物では全くなく、娘の死を受け入れられない父親が、逆恨みからアダルト・ビデオ関係者を糞味噌一緒みたいに殺して回る、という理不尽な暴力を描いた作品と言えるでしょう。

冷酷処刑人 ~父なる証明~ [DVD]
ピーター・マーシャル,ブラッド・マクマレイ,ジャック・ヘンリー,ロビン・ムーア
アース・スターエンターテイメント

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市川中車

2011年10月02日 | お笑い

 香川照之が、歌舞伎役者の名跡、市川中車を襲名、初めて歌舞伎の舞台に立つそうですね。
 香川照之といえば、正岡子規を演じたり、殺人犯を演じたり、日本を代表する演技派の大役者です。
 それが今さら歌舞伎とは。
 もともと彼の父親はスーパー歌舞伎で有名な市川猿之助で、本来なら梨園の御曹司として幼少の頃から歌舞伎の基礎をたたきこまれるはずでした。
 ところが両親が離婚し、母親に育てられた彼は、歌舞伎とは無縁の現代劇の世界で大成功をおさめました。
 いくら演技派とはいえ、基礎を習わずに40代後半になっていきなり大舞台はきついんじゃないでしょうかねぇ。
9代目市川中車襲名にあたっては、父、猿之助二代目猿翁を、いとこの市川亀治郎四代目猿之助を、息子が市川団子を襲名するそうで、当代猿之助最大の大仕掛けと見えます。



 それにしても香川照之、映画やドラマへの出演依頼は引きも切らないでしょうのに、なんでまた歌舞伎なんかに。
 いじめられちゃいますよ。
 映画やテレビの大俳優として生きていくほうが楽しいとおもうんですがねぇ。

 これもひとえに、父、猿之助の女癖の悪さゆえ。
 年をくって心細くなったのか知りませんが、声をかける親ならそれを受ける倅も倅。
 物事のけじめはきちっとつけないと、後に禍根を残すでしょう。

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ワイマール憲法

2011年10月02日 | 思想・学問

 先日某新聞で、ナチやヒトラーの思想、行動を、他の主義主張と平等に論じることがあってはならない、という内容のコラムを見かけました。
 
 馬鹿なことをお言いではありませんよ。

 ナチは当時世界で最も民主的と言われたワイマール憲法下、民主的な選挙で政権をとり、国会では民主的な手続きで全権委任法という法律を通し、ヒトラーに独裁権限を付与したのです。
 そして当時のドイツ国民の多くが、熱狂的にそれを支持したのです。
 クーデターを起こしたり革命を行ったりした結果生まれた独裁政権ではありません。



 民主主義国家が民主的手続きを経て独裁国家を誕生させるという悪夢を実現した、稀有な例です。
 稀有な例ではありますが、民主主義国家にはどの国にも、同様な危険が潜んでいます。



 わが国も、男性のみではありますが普通選挙法が通った後に、普通選挙によって大政翼賛会が生まれたのです。



 米国でも、第二次大戦後、マッカーシー議員が主導したレッド・パージによって、多くのリベラルな思想を持った人が赤のレッテルを貼られ、職を失い、白色革命の一歩手前まで行きました。

 マッカーシー議員です。

 そのような近現代史に鑑みるに、ナチの思想や行動は、特別なものではなく、それを特別視することは、今後の独裁政権誕生防止を阻害することになります。

 大新聞の論説委員のごときインテリが、そんな色眼鏡でナチを見ているようでは、先が思いやられます。
 戦前・戦中のわが国の大新聞が、米国討つべしの大合唱を繰り広げ、世論をミス・リードしたことを、よもやお忘れではありますまい。

 およそ人間が考え出した主義主張や政治行動、軍事行動、戦争犯罪などに、特別なものなどありはしません。

 どこの国の歴史をみても、それが大国であればあるほど、大きな過ちを犯しているものです。

 現在世界唯一の超大国である米国にいたっては、国家の成り立ちにしてからが、ネイティブ・アメリカンを大量虐殺し、土地と富を奪い、ついには完全に簒奪し、その後は安価な労働力を求めてアフリカから大量の黒人を拉致して強制労働させたではありませんか。
 そして今にいたるもネイティブ・アメリカンの末裔を、都会から遠く離れた居留地に住まわせ、生活保護と称して涙金を支給し、ろくに仕事をさせません。

 その上正義面をして他国の紛争に介入しては余計にその国を混乱させたりしています。

 しかもわが国は、軍事的にはその米国に保護されているという情けなさ。
 自主防衛は書生論、と言ったのは宮澤喜一元総理でしたか。
 それはそうなのでしょうが、一国の指導者がそんな志の低いことでどうするのですか。

 ワイマール憲法下、ドイツで起こった事態を、冷静に分析し、ナチは悪の権化と決め付けるようなことは止すべきでしょう。
  明日はわが身ですよ。 
 そもそも絶対的に悪な国家など、この世に存在しえないのですから。

現代ドイツ憲法史―ワイマール憲法からボン基本法へ
塩津 徹
成文堂
マッカーシズム (岩波文庫)
Richard H. Rovere,宮地 健次郎
岩波書店
レッド・パージの史的究明
平田 哲男
新日本出版社

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フローズン

2011年10月01日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 なかなかの娯楽ホラー「フローズン」を昨夜鑑賞しました。

 金土日の週末だけ営業するスキー場。
 日曜日、恋人同士の男女と男の親友の3人がスキーとスノーボードを楽しみにやってきます。
 営業終了間近、3人はリフトに乗り込みます。
 前も後ろも誰もおらず、3人は最後の客と知れます。
 半ばまで登って、突如、リフトはストップ。
 照明も消えてしまいます。
 リフトの係員が誤って止めてしまったのです。
 次に営業するのは一週間ちかく後の金曜日。
 零下20度にも達するリフトに残された3人は、このままでは凍死してしまうことを悟ります。
 救援がくることに一縷の望みを託して一晩を過ごしますが、もはやこれまで。
 ついに一人が飛び降りますが、足の骨を折って骨が飛び出す大怪我。
 おまけに狼が寄ってきて、食い殺してしまいます。
 次にリフトの鉄縄を伝って柱まで行き、柱のはしごを伝って男がおり、救援を呼ぶため、歩き始めますが、その行方は杳としてして知れず。
 残された女はどうなるのか。
 大自然の中なのに、まるで密室劇のような緊迫感が画面を覆います。

 これはよくできた娯楽作で、お勧めできます。
 でももうスキー場に行けなくなるかも。
 私はもともとスキーは数回しかやったことがなく、二度と行かないと決めているので関係ありませんが。

フローズン [DVD]
ケヴィン・ゼガーズ,ショーン・アシュモア,エマ・ベル
ポニーキャニオン

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