ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

蘇生

2017年02月27日 | 文学

 今日は休暇を取りました。

 一番の目的は、障害者自立支援の更新。

 これのおかげで、精神科はクリニックも薬局も1割負担で済んでいます。

 朝9時ちょうどに千葉市若葉区の保健福祉センターに行ってきました。
 我が家から徒歩10分ほどです。

 用事はすぐに済んで、洗車をしました。
 だいぶ汚れていたので。

 その後、昨日の夜から読み始めた「蘇生」という小説を読了しました。

蘇生
五十嵐 貴久
PHP研究所


 小学校5年生の時に福島で被災した少年少女たちが15歳になって、両親を震災で亡くして北海道の親戚に預けられた元同級生が、稚内の岬から海に飛び込んで自殺したことを知り、当時の仲間、男女5人が当時の担任に連れられて岬に慰霊に行き、しかし帰りに、岬に繋がるぼろい橋が落ちて、過酷なサバイバルを余儀なくされる、というお話。

 岬から町までは150キロもあり、しかもほとんど車が通らないとあって、少年少女たちは、直線距離で40キロの森を抜けていこうとします。

 道に迷ったり、野犬に襲われたり。
 水も食料も無いなか、さんざん苦労します。

 しかしこれは、単なる過酷なサバイバルの物語ではありません。

 その過酷さのなかで、それぞれが、3年半前の震災を追体験し、それぞれに複雑な境遇、辛い胸のうちを語り合うのです。

 小説としての完成度という意味では、優れた作品とは言えないでしょう。

 しかし東日本大震災の、ある面の真実を突いていて、深く胸に残ります。

 印象深い物語ではありました。


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