ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

尖閣諸島 中国人船長釈放 

2010年09月24日 | 社会・政治
 尖閣諸島の事件で、勾留されていた中国人船長を釈放する、との報に接しました。
 沖縄地検によれば、日中関係を考慮した、とか。
 
 地検が外交を配慮する必要があるのでしょうか。
 法に反したのなら、法に基づき堂々と起訴すれば良いし、反していないのなら釈放すればよいことです。
 外交を配慮する必要は全くありません。

 明治24年、有名な大津事件がありました。
 来日していたロシアの皇太子ニコライに、大津で警備にあたっていた巡査が切りつけて重傷を負わせ、日本政府はロシアへ気を配り、司法省に働きかけ、巡査を死刑にしようとしましたが、大審院院長が傷害罪で死刑は適用できない、と突っぱねて三権分立を守った、という事件です。

 明治人は気骨がありました。

 今回のケースは、日本政府から沖縄地検に圧力があったのか、沖縄地検が勝手に外交問題を忖度したのか不明ですが、「日中関係を考慮した」と発表したのでは、中国の圧力に屈します、と言うに等しく、嘘でもいいから「立件するだけの証拠がなかったためで、日中関係は何の関係もない」、と言うべきでした。

 これで、国民の反発は高まり、菅政権の支持率は下がるでしょう。
 そして中国は、日本は脅せば屈する国だ、との認識を持つでしょう。
 南沙諸島の問題で中国にやられっぱなしのASEAN諸国は失望し、米国は日本を守るに値しない国、と感じるでしょう。

 この一件が将来に大きな禍根を残すことは火を見るより明らか。
 中国は脅していただけです。脅して様子を見ていただけのこと。
 
 大津事件のように、司法は毅然として、法だけを根拠に判断すべきでした。
大津事件―ロシア皇太子大津遭難 (岩波文庫)
尾佐竹 猛,三谷 太一郎
岩波書店
児島惟謙―大津事件と明治ナショナリズム (中公新書)
楠 精一郎
中央公論社
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彼岸島

2010年09月24日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 DVDで「彼岸島」を観ました。
 人気コミックの映画化ということでしたが、煮え切らない映画でした。
 
 某島は吸血鬼一族が支配しており、そこでレジスタンスを繰り広げる兄を救いに弟とその仲間が乗り込む、というストーリーです。
 ホラー・アクションということで、派手な殺陣が繰り広げられます。
 それはそこそこ良いのですが、ストーリーに説得力がありません。
 やはり怪物ものは怪物の悲しみみたいなものを詩情豊かに描かないと、無理な作り物に終わってしまいます。

彼岸島 スタンダード・エディション(本編DVD)
石黒英雄,水川あさみ,他
キングレコード

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