ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

じっくり読み込む。『予兆 女たちの昭和序奏』本読み!

2018-04-25 08:33:01 | 菜の花座

 本読みを初めてから、そろそろ1か月、週2回の稽古ではなかなか進まない。まっ、いいか、で、どんどこ飛ばせばとっくに立ち稽古に入っているに違いない。でもなぁ、ここで手抜きすれば、底の浅いセリフがそのまんま舞台に上がってしまう、そんな手抜きはできない。

 役者の力量アップ、って課題もある。若手にしてもシニアにしても、まだまだ経験不足。台本の読み込みも不十分なら、表現技量も未熟な者の方が多い。さすがに、棒読み一辺倒!なんて者はいないとても、言葉に微妙な情感を込める読みにはなかなか到達できない。特に、名詞や簡単な事実の提示などでは、どうしても感情のこもらぬニュートラルな発語になりがちだ。例えば、「満州事変の勃発」という言葉一つだって、それを発する人物とその置かれた状況で、怒りだったり、喜びだったり、憂いだったり、種々多様に読めるのだが、これが難しい。

 もちろん、ワンパターンの自己流から抜け出すのにも苦労する。何年も舞台に上がっている者たちでも、わざとらしい作り物になってしまうことがしょっちゅうだ。自分の持ち物を大切に生かしつつ、様々な役柄を演じ切る、その手助けをする、ってことも本読みの重要な目的の一つだ。

 本読みが遅々として進まない、もう一つの理由は、物語の時代背景を丁寧に説明しなくてはならないことだ。昨日は、「満州は日本の生命線!」というスローガンが広がった歴史的事情を解いて明かした。日露戦争での多大な犠牲、それに見合わぬ講和条件、現実の日露の力量差を知らぬ国民の憤激・日比谷焼き討ち事件など。庶民のやり場ない憤懣が底流としてあった上での満州事変だったことと。日清戦争で広がった中国人、朝鮮人への蔑視感情なども、満州=日本の領土、意識を掻き立てた、などということも話した。

 さらに、「国民が熱に浮かれれば浮かれるほど、事実をしっかりと伝え、正しき道を指し示す、それが新聞や雑誌の使命なのではありませんか。」という女性記者の発言部分では、当時の新聞がこぞって戦争を煽ったことが大きく影響していたことなどについても説明した。ついでにフェイクニュースが蔓延する現在の危うさについても話した。

 セリフの背景をしっかり理解することで、初めてその言葉の持つ意味が分かってくる。また、今、なぜこの作品を上演するかの意義も納得できる。1行、1行、踏みしめる道のりだが、この1歩を疎かにせず着実に進んで行くしかない。これが、本読みってものだ。

 

 

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半自動?半手動?播種機と大奮戦!

2018-04-24 09:40:43 | 農業

 さあ、イネの種まきだ。準備万端、抜かりなし!朝一の仕事は、土混ぜ機を借りてきて、育苗土を作ること。畑土10キロを2袋にボカシ肥5キロ、燻炭半袋、それに微量要素剤・力素を250グラム、これを直径1メートルほどの巨大ミキサーにぶち込み、ぐりぐりと攪拌する。混ざったならば、取り出して移動のために袋詰め。この作業を12回繰り返して、土作り完成。

 さてと、問題の種蒔きだ。数十年前に貰い受けた超中古の播種機、機械屋さんからも見放され、買い替えるか、リースでしのぐか、どっちかだ、と宣告されてすでに数年、今年も不調が大いに予測される。どこが悪いって、そこら中なんだが、中でも、種まき工程での箱の送りが上手くいかない。普通の播種機を使ってる人だと、えっ?なんで??と不思議に思われる部分だが、我が家の機械は共立のポット苗用、なかなか複雑な仕組みになっているんだ。

 1枚に縦32、横14の計448個の穴が開いたポット育苗箱を使う。この穴に土が満たされ、それをイボイボのついたローラーが回転して、転圧する。できた土のくぼみに種が数粒落ちる。箱はさらに送られて、種の上から再度イボイボローラーで転圧され、最終段階に流れて上土で覆われて出て来るという構造になっている。イボイボローラーがぴたりと穴に入るように設計されているのだが、このタイミングが狂ってしまっているのだ。

 そこで、土が入って流れて来た箱を手作業でグイとローラーに押し込んでやらねばならない。これはもう去年から覚悟の上、開始からしばらくはそれで順調に進んで行った。ところが、20枚ほど播き終えた頃から俄然調子が悪くなってきた。種が落ちた後の転圧イボローラーの方も食い込めなくなってきたんだ。こ、これは、困ったことになったぞ、前後のローラーに押さえつけられたまま、箱が止まってしまう。なんせ、箱自体が柔軟にできているので、酷い時には、ローラーに巻き付いたり、後から入ってきた箱に上に乗っかられたり、散々の状況!その度にローラーを外す厄介な作業の連続だ。これは参った!この調子じゃ今日中に終わらぬぞ!と、不安に襲われつつ、出てこないなら、引っ張り出したらどうだ?と、半分顔を覗かせた箱を力任せに引き出してみた。

 うーん、固い、重い、イボローラーが変に食い込んだ箱はなかなか出てこない。が、ここはどうでも引っ張り出すしかいな。どうにか引き出した箱は種の落ち方も不揃い、仕方ない、機械は一旦停止。手作業で種の投入、終われば土掛けの工程に手送り。両手で力一杯引っ張り出し、止めて種の補充、上土掛けに工程に送ってやる、こんな手動作業を繰り返すうち、なんとなく機械の気分も伝わってきて、力はいるがスムーズに引き出せるようにもなり、種も満遍なく落ちるようになった。機械の声を聞き、箱の進み具合を敏感に感じ取り、必要最小限の手助けで済むようになった。何事もコツってやつはあるもんだ。機械の機嫌を推し量る、なんて熟練職人技だぜ。動いちゃ止まり、流しちゃ停止、でどうにかリズムに乗って、夕刻前には300枚程度の種蒔きが終わった。ハウスに並べて、浮いた種の上に土を掛けて、水を撒いて、

 ワリフと断熱シートを掛けて、すべて終了。5時30分。

 こうなると、この播種機、機械って言えるのか?少なくとも自動機械じゃないよな。半自動、いいや、半手動だよな。なんて、こき下ろしちゃみたが、これでもやっぱり全て手作業に比べれば格段早い。まっ、今でも動いている方が不思議なくらいの奴だ、ありがたく感謝して、来年に引き継ぐとしよう。数時間にわたる中腰、力任せの引き出し作業で、腰は曲がり切り、手や肩はパンパン!でも、終わったから、今年の米つくり第一歩、まずは無難?に踏み出せたから、今日は、自分を褒めてあげる日だな。

 

 

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ここはやっぱりやっぱり、ビールだろ!

2018-04-23 08:06:03 | 食べ物

  暑い!暑いぞ!!外気温28℃、ハウスの中はなんと40℃超だ!

 なぁ~にすぐ終わるさ、って見くびって、周囲のビニール締め切りのまま始めたのが、うぉぉぉぉっ!間違いだったぁぁぁぁ!汗なんて、噴き出るそばから乾いていく!20分作業続けたら、すぐに外に飛び出して風にあたる、日陰で休む。呼吸整ったら、意を決して、ハウス内に突入!だらだらと仕事を続ける。

 このくそ暑さに、ハウスの中、何の仕事があるんかい?

 明日の種播きの準備さ。まず、プール枠にビニールを広げる。その上に根っこ切りのための寒冷紗を張る。土埃と真夏の日差し!たまらん!

これが終われば、さらに、育苗土の篩い分けと計量作業が待っている。少しでも土を乾かしておきたいって、数日前から畑の土をハウスに持ち込み天日乾燥させていたんだ。こいつを篩って、石や草の根を取り除く作業だ。

 夾雑物を除いた土は10キロずつ袋に詰める。これが24袋!ふーっ、気が遠くなるぅぅぅ!詰めた袋はハウスの外に並べる、篩う、詰める、運ぶ、この繰り返し、地獄の拷問だ。上唇の上部が乾いて、くわんくわん!強度の水分不足と日焼け、これ、フルマラソンの時と同じ症状だぜ。

 どうにか、持ちこたえた後は、作業場の準備。冬仕様で隅に押っ付けられていた機械を引き出し、不要物を片づけ、きれいに掃除する。3相電源の関係で、土混ぜ用の部屋と、播種用の小屋の2か所の整理整頓、そろそろ体の方も音を上げ始めてる。最後に、明日のために準備した土10キロ入り24袋、ボカシ肥5キロ入り12袋、燻炭12袋をキャリーで運び込んで、本日の作業はここまで、ここまで。お疲れ!

 と、なりゃ、ここはビールだろ。普段まったく飲むことがないビールだが、なぜか大量にストックかある。貰い物なんだ。まさか、ウィスキーしか飲みません!とも言えんから、季節ごといただいて、そのまま滞留。そのうち、菜の花座で無料配布しねばなぁ、と思っていた代物だ。しっかり冷やして、ぐいと一気飲み!う~ん、たまらねぇぇぇぇ!

炎天下、しっかり働いたご褒美としちゃ、やっぱりビールなんだよ。

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桜満開!農作業全開!

2018-04-22 08:24:54 | 農業

 床屋で髪切ってもらってた時、お花見しましたか?って聞かれた。あっ、そうか、世の中花見の季節なんだ。桜並木をそぞろ歩き、豪華な桜天井仰ぎつつ美酒に酔う。花の艶やかさに煽られて、人の心も浮かれ気分のほろ酔い気味。聞かれてみて、はたと気づいた、花見ってしないよなぁ!

 桜の花が嫌いなんてこたぁない。庭の桜を見上げれば、その美しさに自然と頬も緩む。でも、花見って習慣はないんだ、我が家では。

 桜の満開時は、農作業全開の時。稲の種まきに畑の準備、朝から晩までってわけじゃないが、疲れ切るくらいには仕事が続く。昨日だって、満開の桜を愛でつつ、堆肥を播き、トラクターを掛けた。

 桜を前に愛車?写真。おっと、ストラップが写り込んじまった。

 きれいに耕された畑の上を散り初めの花びらが舞う。数日もすれば、畑全面が桜小紋で彩られる。畑に散り敷く花びら、これもまた風情だ。とは言っても、いつまでも自然の織り成す意匠に見入っているわけにはいかない。

 作業だ、作業、ジャガイモ植えだ。ちょっと早い気もするが、この暖かさだ、地温もぐんと上がったことだろう。それに気温に煽られてジャガイモの芽もどんどん伸びている。植穴を掘り、種イモを並べ、

合間に堆肥を一掴み、後は土を掛けて植え付け完了。

 明後日は稲の種まき、ハウス内で乾燥中の育苗土と燻炭を計量しねばならん。芽出しを済ませた種もみは小屋の中で風乾中だ。もちろん、播種機械も引っ張り出して、種まき作業のスペースも整えねばならない。

 なっ、花見どころじゃないだろう。って、言い訳してみたものの、どうも、理由の大半は、こちらの無風流な心持にあるような気もするなぁ。違う、違う!我が家の季節感は、田畑とともにある、ってことなんだよ。

 

 

 

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規模縮小!イチゴ畑

2018-04-21 09:10:50 | 農業

 本当は、夏の終わりから秋にかけて、ランナー(つる)を伸ばして、その先端にできる新苗を育てて更新する。わかっちゃいるのさ、でも、なんか、収穫もとっくに終わってるだろ、秋の作業さ忙しいし、イチゴ畑のことなんかついつい忘れちまうのさ。どんどん生い茂る雑草、炎天下の草取り、気が進まんよなぁ。それでも一昨年までは、何度か草むしりに入ったので、なんとか春先のイチゴも楽しめた。去年はとうとう、最後まで目をつぶってしまった。覆われた草がイチゴに競り勝って、畑の中央部分は雑草畑になっちまった。

 周辺の方は新しく根付いた新苗が元気。となると、面積はやたら広がっちまうわけさ。大して広くもない自給野菜畑、その1/5近くを雑草同居のイチゴが占める、こんなもったいない話、許せない。ここは、どうしたって、イチゴ畑大改造の時期だ。規模縮小、園地移転、精苗育成を図ろう。

 元気そうな新苗を掘り起こし、畑の端、畝1列に移植した。

 うまい具合に、昨秋ネギを収穫した場所が畝も残り、雑草もほとんど出ていないので、ここを利用。畝の中央を掘り上げ、堆肥とボカシを入れて、土をかぶせ、その上に移し替えた。両側1メートル程度は、ランナーが伸びて新苗を育てるエリアとして耕すだけで、作物は作らない。緩衝地帯ってことだ。予報は、明日は1日雨だが、植穴にもしっかり水を撒いた。丈夫なイチゴ苗のことだ、植え替えのストレスで今年の収穫は諦めるとしても、しっかり根付いて、ランナーを伸ばしてくれるだろう。

 トチオトメとか、新品種の苗も市販されちゃいたが1株150円とべら棒の高値なので止めた。ジャムが消費の中心だ、甘くなくたっていいさ、ほとんど野生化している我が家のイチゴを使おう。だって、これまで何年も実りを提供してくれてたんだもの、見捨てるって、そりゃ不人情だぜ。

 移植苗を掘り取った畑は、堆肥を播いて、思い切ってトラクター耕耘。取り残しの苗もあるが、許せ!その代り、君らの子孫は絶えることなく作り次いでいくからな。

 これで、畑も一気に広がった!でも、そこに何植える?持て余したりしないか?大丈夫!ハウスで育苗中のキャベツもブロッコリーも順調だ。ニューメロンとかプリンスメロンもそこそこある。いざとなったら、カボチャでもスイカでも、蔓の広がるものを植えりゃ済むってことさ。

 

 

 

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