ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

米つくり2018スタート!塩水選終わったぁぁ!

2018-04-02 09:59:31 | 農業

 米つくりのキックオフ作業、塩水選&温湯殺菌が終わった。

 とっかかっちまえば、手馴れた作業、するすると進むんだ。って言ってもほぼ半日仕事だけどな。冬から春への変わり掛け、ストーブ前でどっしり、の暮らしから、腰を上げるのが容易でないんだ。♪春は名のみの風の寒さよ、だったりするし、体の方も外仕事モードに入っちゃいないから。

 でも、今年はちょっと違った。暖かかいもんねぇ、あんなに山となっていた積雪も見る見る融けて、小屋前の井戸もすんなり通水、心も体もうきうきとうろつき回る気分。なんたってお日様に見守られてできるてのが幸せぇぇぇ!

 嬉しいことはもう一つ。諦めていた黒米の種もみが手に入った!昨秋の収穫後、うっかり種もみ取り分けることなく全量籾摺りに出してしまったという痛恨の失敗!誰かにもらうったって、作ってる人いないしなぁ。こりゃ種買うっきゃないかぁ、高いんだよなぁ販売種もみ!

 まっ、だめだろうけど念のため、知り合いにお触れを出しておいたら、なんと、上和田有機米のMさんが種もみ持ってるって耳より情報。で、Mさん、今年は作る予定ないので、保存している種もみ全部提供してくれるって、うほっ、地獄で仏!助かったぁ。ただし、収穫したら現物で返してくれって。おうおう、もちろんですとも、大切に作ってお返しいたしやすですよ。て、ことで、コシヒカリ、ヒトメボレ、満月モチ、それに黒米、例年通りのラインナップが揃った、良かった!

 大きなプラ桶に水張って、塩を溶かす。5キロ近くだから、かき混ぜかき混ぜ、20分近くかかる。必要な食塩濃度になったかどうかは、塩水選用の比重計で判定する。比重は、モチで1.08、ウルチで1.10ってことなんだが、専用の比重計があるので、その目印をめどにして作る。このシステム、いつごろから始まったのかって、ちょっと調べてみたが、わからない。大正とか明治とか、熱心な農家が考案して、それをああでもない、こうでもないと研究を続けて出来上がったものなんだろう。米つくりには、こういった篤農技術がたくさん残っているんだよなぁ。

 黒米はこの濃度だとほとんど浮いて使い物にならないから、こちらは殺菌だけ。おいおい、今年のコシヒカリは歩留まり悪いぜ!半分以上、浮いて鶏の餌行きだ。おかしいなぁ、出来は悪くなかったのに、種もみを取る袋を間違えたか?まっ、2袋、5キロ程度取れたから、節約してなんとかか。実入りが悪いと思ったヒトメボレはたっぷり沈んで、これは良かった。

 温湯殺菌の方も、篤農技術だ。60度のお湯に5分間漬けると、馬鹿苗病菌などが死滅する。以前は有機農業農家くらいしか行わなかったこの方法も、今じゃ、ずいぶん広がって、省農薬米生産者なんかもみな実践している。大きな農家や生産組合なんかじゃ、専用の施設で一気に何10キロも一時に殺菌してしまうし、重機なんかも使うみたいだから、そんなに手間のかかる作業でもないんだろうが、こっちは、家内産業、寸胴に湯を張って、1袋ずつやって行くので、時間は結構かかる。退屈な仕事、撮り置きしたビデオ1本見終わる頃に終了。あとは、外に用意した浸漬容器に入れて、水を満杯にして、すべての作業が終わった。

 さっ、これで、今年の米つくり作業は順調にスタートした。20日後に種まき、それに備えて、土の準備やハウスのビニール張り、お定まりの作業工程が進んで行く。もう、ずるずる伸ばしの怠け暮らしはできないぞ。幸い、晴天の暖かい日が続いている。お天道様に見守られると、人間働き者になるもんだなぁ。

 

 

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