うーん、どうもなぁ、歌で幕下ろすって、なんか締まりがないよなぁ。直腸にうんこ残ってんのに、尻拭いちゃったみたいなもどかしさ。
台本書いて、渡して、稽古続けてきて、今さらなんだが、ここは、やっぱ、書き足そう、ラスト1シーン。
って、おいおい、本番3週間前にやるか?そんな無謀なこと。せっかくセリフ覚えきった役者の身になれよ。それはそうなんだ。それも書くとなると、ほとんどがシニア役者の出番、って場面の追加、ってことになる。そのシーン出番のない、つまりセリフが増えない代表なんかは、うん、そりゃ、ラストシーン足した方がいい、なんて他人事で賛意を示しちゃいるが、どことなく、ああ、俺じゃないならいいよ、って人の不幸を喜ぶ雰囲気も漂う。
でもなぁ、実は、シニアの方がセリフの入りはいいんだ。若い奴らと違って、記憶力に自信ないんで必死で覚えるからね。シニアの生真面目さに無理やりおぶさることにして、新しいシーン2ページ分、書いた。
孤立した旅役者たちの出立する場面だ。観客としちゃ、残された役者たちがどうなんのか、気になるだろうしね。無事、救出されました、チャンチャン!ってね。と言っても、ただ、旅立つってだけで終わらせるわけにゃいかんぜ。劇の総まとめだ、2時間の時間進行の中で、旅役者たちも変わっていなくちゃなんない。思いがけない人々や出来事との出会いを通して、それまでの、兵隊さんのお役に立てばそれでいい、的な意識から1歩も2歩も上がっていないけりゃね。
で、その1歩、2歩の歩みだしをどうセリフに落とし込むか、ここが難しいところで、数日間、その決めセリフに頭を悩ました。旅役者たちと一括りにはできない。が、そこはやっぱり座長の言葉で幕を下ろすしかないな。
なぁんて思わせぶりに御託並べちゃいるが、ここに書くわけにゃいかんのだぜ。それは、芝居を見てのお楽しみだ。ただ、中身をチラ見させるなら、お国だろうと、お上だろうと、媚びへつらったりしないよ、って芸人の心意気を粋な言葉で書き添えた。そう、今時の、政権に尻尾ふりふりの吉本芸人やワイドショー太鼓持ちたちへの当てつけって意味も込めてね。
公演は11月24日(日)13時30分開場、14時開演だ。