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ステージおきたま

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移民問題、議論の時

2025-08-20 09:55:05 | れいわ新選組
移民反対!って点だけ見りゃ、れいわ新選組も参政党も同じ。
でも、主張の根拠は違うんだよなぁ。

参政党の力点は、日本が奪われる、日本人が圧迫される!って危機感だよな。
日本人ファーストなんてスローガンではっきりしてる。
外国人が社会保障にただ乗り(ウソ!)してるとか、不動産取得で優遇受けてる(ウソ)とか、日本人の賃金を低く抑えてる(ウソ、って専門家が多いがあながちウソじゃないかも)、外国人留学生に優先して奨学金与えてる(ウソ)、治安が乱れる(ウソ)、・・・などなど。

まっ、多くはウソ、デマ、フェイクを元にしたものなんだが、にもかかわらずかなりの支持を集めた根っこにあるのは、日本人の外国人フォビア、外国人に対する違和感とか嫌悪感なんだよな。
身近に接することの少ない人の場合、なんとなく、近づきたくない、関係持ちたくないって引いてしまうよな、俺にもそれはある。

その嫌悪感の裏側にあるのは、ニッポン凄い!なんだよな。
美しい日本を汚すな!
日本の伝統文化を壊すな!
生活習慣を乱すな!
伝統的な家族関係を掻きまわすな!
経済を破壊するな!
わけのわからん外国人が入って来て、日本の良さを壊しまくってる、だから、日本人の暮らしが逼迫しているんだ。この認識、と言うより直感、と言うより妄信が、参政党の躍進および移民反対を支えている。

れいわ新選組はどうか?
何より目を向けるのは、外国人労働者、とりわけ技能実習生の悲惨な実態なんだ。安い給料、劣悪な環境、周囲の無視や蔑視に晒され、時に暴力やパワハラ、セクハラに見舞われつつ働かされているアジアを中心とした若い人たちの存在だ。

奴隷労働だとの国際機関からの是正勧告さえ出されいる、そんな身勝手な働かせ方は許されてはならない。安くて使い捨て可能な労働力としか見なさない、日本の経済界やその意を受ける政治家、人々の中にある差別意識など考えると、とても他国の若者連れて来て働かせるわけにはいかない、それが山本太郎のよって立つ認識なのだ。

そのような義憤とともに、同じ人間としての共感をベースにした移民反対、それがれいわ新選組の移民政策なのだ。

さらに山本太郎は、
彼ら若者たちはそれぞれ自国の未来を支えるべき貴重な人材なのだから、日本の都合で奪ってはならないのだ、とまで言っている。

参政党と山本太郎、表面上は同じ移民反対でも、その根元にある事実認識も現実への向かい方も、まったく正反対なのだということをしっかり見つめることがとても重要なのだ。

ただ、れいわ新選組の外国人もみな同じというヒューマニズムが、選挙では十分に理解されなかったのはとても残念だった。
が、それ以前に、参政党のデマ宣伝、れいわは移民賛成、が広く広まり、れいわつぶしに巧みに利用されてしまったことも、れいわ伸び悩みの原因の一つなのだが、それはそれとして、

参政党の排外主義、外国人排斥を基盤とした移民反対は論外としても、
れいわ新選組の友愛主義的立論としての移民反対にも、大きな壁が立ちはだかっていると言える。

少子化、人口減少、労働人口の不足、その難問を移民人材で補うべきだとの考え方が根強いからだ。今の経済規模を維持したいなら、外国人の移住を進める以外にない、これが経済界のみならず、様々な専門家、有識者の共通認識になっている。
若年層の急速な減少をさらに先々までシミュレーションしてみれば、経済の失速と生活環境の劣化は明らかなようにも思う。

すでに全国で外国からの働き手が貴重な労働力として不可避の存在になっている事実、今朝の朝日新聞でも大々的に報じられている。



日本経済、日本社会の救世主として移入労働力を認めるのかどうか、もし、否とするなら、移民の流入を止めて、経済の現状維持、あるいは活性化はどのように可能となるのか、そこまでの議論が必要なのだと思う。



それと、日本に在住する外国人も法的にいろいろな形で生活しているという複雑な実態も出来てきている。
最近では、ホワイトカラーを目指してやって来る若者も増えており、迎える企業でも有能な人材として正社員待遇で、将来的な永住、帰化を目指す者たち多いということだ。

もちろん、内戦や迫害を逃れた難民もいる。伝手を頼って来日し法的認可のないまま働き続けている者たちもいるだろう。
従来の技能実習生制度を利用して数年間、滞在する人もいれば、拡大した特定技能実習制度を活用するものもいるし、中には永住希望者も、永住許可者も増えて行くだろう。新しい実習制度では、家族を呼び寄せることも認めているのだから、その家族もますます増加するのは間違いない。

一口に移民とか、在住外国人と言っても、多彩なのだ。
そこいらの現実をしっかりと整理して、個々の有り方に対応する形で議論しなくてはならないだろう。

名目がいかに美しくても、これらどんどん進みつつある現実にしっかり向き合った対策が必要になるのだと思う。

奴隷労働の技能実習生に視野を狭めてばかりいては、実態からどんどんおいて行かれてしまうだろう。

移民に関しての理性的で現実に即した、しかも国としての基本線をしっかりと定めた議論が必要なのだってことだ。

参政党への防戦的反応として、移民反対ではあるが意図するところが違う、といったこれまでのれいわ新選組の受け身的立ち位置を、実態に即して早急に議論すべき時にあると思う。

移民の制限とはどのようにどの程度行うのか?
移民制限で日本の経済を支えるとすれば、その方策は?
すでに数百万人、労働人口で見れば1/20近くに達している実態をどうして行くのか?
今も日本に暮らす人たちをどのように処して行くのか?
永住、国籍取得を望む人たちに対してはどうなのか?
・・・

安易な移民反対のお題目だけでやり過ごそうとするなら、それは参政党の排外主義にさらわれていしまうことになるだろう。









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