ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

毎日赤飯?

2018-02-06 09:14:33 | 食べ物

 農家っていいよね、いつだって新鮮なもの食べられて。

 そうともさ、それが作るもんの強みってもんだぜ。って、一応、表向きは胸張っておいて、舞台裏じゃなにかと辛い現実もあるわけよ。

 例えば、米ね。収穫終われば、さっそく籾摺り精米。新米、誰より早くたらふく食って、実りの秋を満喫!ってわけにゃいかんのだ、現実は。だってなぁ、まだ去年の米、たくさん残ってるからさぁ、まずそいつ食っちまわにゃならんのよ。新米頂戴できるのは、在庫処分の目途が付いた後ってことになる。

 なので、年明けの今でも、食べる米は2016年産米。まだ3袋以上あっから、新米にたどり着けんのは、春以降かな、って、それ新米って言わないって。

 せっかくの新米、もったいないじゃないの?そう、だから、知人とか親戚に送る分は、すべて新しいお米。お客さん、ってわけでもないが、顧客最優先!ってことだ。

 余るほど作らなけりゃいいじゃん、って疑問はもっともだ。必要最小限とはいかなくても、消費量プラスαくらいにしときゃいいんだが、相手は自然だ、工業品のように計画生産なんてできゃしない。去年は豊作だったかもしないが、今年は冷害やら病害で大打撃を受けるかもしれない。野菜なら食わずに我慢、少しなら買ってもいいか、ってことだろうが、主食の米となると、そうはいかん。せっかくの田んぼも休ませるわけにゃいかんし。で、余るかもしれないが、足りないよりは数等ましだろ、ってことで、例年通り作付けをし、いつもどおり、除草機押しの重労働に悲鳴を上げているってわけさ。

 まだ、普通の米なんかまだいい。定期的に食べるから、在庫処分は確実に進む。これが黒米となると、それだけ炊いて食うってわけにゃいかんし、白米に炊き込むとしても少量だ。減らない。ここ数年はそれに懲りて、作付けを減らしたから冷蔵庫に居候する量はよっぽど減った。が、なんと、その片隅から2013年産の黒米が見つかった。なんと4年も前の米だよ。虫食いでもしてりゃ、お隣さんの鶏君に払い下げって方法もあるが、幸か不幸か、きれいなもんなんだ。

 うーん、となりゃ、食うしかねえか。って言ったって、黒米100パーは無理だし、白米にぱらりじゃとても減らない。ここは一つ、うるち米と一緒に精米しちまえばいいんじゃねえか。5対1くらいでか。この程度ならちっとは色づいてもご愛敬、モチモチっとして美味しくなんじゃないか。

 で、炊いてみたのが、これだよ。

 完全に赤飯!小豆の粒がないだけ?

 たしかに、黒米の栄養分はたっふり詰まってる気はするが、炊いた直後は古古古米の糠臭さは鼻をつくし、おこわのようなねっとり感も、毎食となると、ちょっと遠慮!黒米の比率が高過ぎた。この先、この米食い続けのか!となると微妙。かと言って、食わずに鶏行きにはしたくない。うーん、やっぱり食うか!あと1か月の辛抱だ。体は喜んでるはずだし、恵方巻の二の舞はしたくない、ってことで、頭で食うことにした。

 なっ、農家って人知れぬ苦労も多いものなのよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする