blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

何かが違う

2023-11-12 21:32:15 | 休日
今週は土曜も勤務があった。
土曜は定時いっぱいまでいることは少なく、その日の仕事が終わったら帰る流れである。
通常の仕事を終わらせた後は別の拠点に応援に行って、それでも終わったのは15時過ぎだった。

せっかく時間ができたので、阪神タイガース日本一のセルフ祝勝会を富山市内で開催した。
なじみの店だけで終わらせようと思っていたところ、団体さんが入ってきて騒がしくなったのでそこを離れ、一軒懐かしい場所を思い出したので行ってきた。
私が仕事で他県に行っている間、また地元に帰ってきてからもなかなか余裕が生まれなかったのでかれこれ8年ほど間が空いてしまったが、以前とは場所は変わったものの雰囲気は変わらずあれやこれやの話題で時間はあっという間に過ぎていった。

仕事の話に戻ると、最近は別の拠点のからみで体力的に大変な仕事が加わってきて、しかしその拠点の人間は力仕事にはあまり参加せず我が拠点の人間ばかりが応援に駆り出されるという不公平極まりない状況が出現している。
互いにやるべきことを抱える中で我が現場には当然不満はあっていろいろな提案はなされているようだが、我が現場が負担をかぶる状況は改善されていない。

この土曜もその仕事があったので私もできる範囲で協力はした。
その日は職場のリーダー的な社員がひとりでかかっている時間帯もあって、手伝いを申し出てもしばらくは自分ひとりでやるとのことだった。
その人が言うには「ひとりでの作業時間をデータとして取りたいから」とのことだった。
自分自身ではなくても日中に簡単に現場の人間を他の現場に取られたくない、それをただ上に訴えてもダメだから作業時間という裏付けを得てなるべくなら我が現場から人が行かなくてもいいように、そのためにしばらくひとりで汗をかく覚悟を決めたというわけである。

この人はずいぶん我が社での時間も長くなっているし、スキルは抜けているし、周囲のこともよく見ているし、問題意識も高いから朝礼でもよく質問をする。
そんな誰もが認めるエースでありながら、時には現場を思い自ら汗をかくことができる。
ヒマさえあれば休憩に行ってしまうクセに他人にはやたらに厳しい不届き者がいる一方で、こういった人が現場にいるのはまだ経験が浅い私にとっては心強いし決して裏切るようなマネだけはできないと思う。

メンバーの中では正直かなり抜けた存在となっているゆえ、年長組の社員も含めて誰一人タメ口で接することがないほどであるからこそ感じる孤独感があるのだろうなとは横から見ていて思う。
他人には及ばない面を備えている人物ほど自動的に孤独になっていく。
出る杭を通り越して突き抜けてしまった人物の孤独感は想像を絶する。
作業時間という裏付けを取るために、しばらくではあっても自分ひとりで汗をかこうなどという発想は常人には付いていけない。
昨日今日来た私のような人間にそういった「理由」を教えてもらえたのは本当にありがたいことだし、私自身今の現場でそういった発想ができるように早くなれたらと思う。

言うだけのことをしっかりとでき、必要な技術が十分に身に付いていて、かつ理屈の裏付けも加えて仕事ができる人だったら、たとえ20代の若者であっても私は学びたいしそうするのは当然だ。
我が現場のエースも私よりは若年であるが、学べるところが多いから付いていける。
人間の中身は単純に生きた時間とは必ずしも比例しないということを、ひとりの優秀な社員と必ずしもそうでないその他大勢との比較から感じ取っているところである。

自分がどんな立場にあっても組織が絶対に安泰などということはない。
日の出の勢いと思われた会社が一つの不正からガラガラと崩れ落ちた例を体感しているから、あまり遠くを見過ぎないで、一日一日何か一つでも積み重ねがあるようにやっていければと思う。
幸い今の環境にはいい見本と悪い見本の両方がいるからだ。

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