blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

変わらなきゃ

2021-04-05 20:37:15 | 日記
もうだいぶ前になるが、当時SMAPの草剪剛さんが「いいひと」というドラマの主演をやっていた。
ドラマの内容は全く知らないが、いいひとであるがゆえの不条理を描いた作品であることは想像できた。

このご時世、いや本当はもっと前から、もっと言えば人間社会はもともと、いいひとだからといって得になることはほとんどない。
いいひとの前には(どうでも)とか(都合の)という屈辱的な枕詞が隠れていることに気づくと、いいひとなんかヤメられるものならすぐにでもヤメなさいと他人には言える。

私自身は、若い時分はマジメだけが取り柄で自らそれを「売り」にするような面さえあったので、まわりの人間にとっては本当にイヤなやつであったろう。
反面で、自分はこうだという軸がなく、他に良かればかりで根無し草のごとく流されやすいところがあったので、小賢しい人間には利用するだけ利用された。
同じ目的を共有できている時期はまだいいが、それが過ぎればゴミのように捨てられて後が続かないのは、もちろん相手が悪いのではなく、私のそんな生き方が悪かったのであり、今となっては「黒歴史」として忘れてしまいたいくらいだ。

当時は当時で必死で生きていたとは言いたいが、結果的に自分の器以上のものを自分に求め続け、大学を出る頃にはもう生きることに疲れ果てていた。
学校を出るまで表面的には何の問題もなかったのは、学校の勉強は自分さえがんばればよいものだからで、否応なしに他人とのコミュニケーションが必要になる社会人になると、さらに大きな壁が待っていた。
仕事もロクにできず落ちこぼれのままで何とか8年やってはきたが、ちょうど30歳を迎えようという頃、いよいよ体が言うことを聞かなくなり、当時赴任していた北海道を最後に、最初に入った会社をやめることになった。

その後は、服薬をしながら何とか生きていくしかなくなったので、仕事はコロコロ変わりながらも一方では若いときからやりたいと思っていたことに徐々に手を付け始めるなど、他に良かればかりではない自分を獲得していった。
楽器の演奏も、自作の曲作りも、ブログに文章を書くのも、すべて30歳以後に始めたものであり、大好きな旅行では40代後半にしてようやく全都道府県に足を踏み入れることもできた。

それでもなお、私の前途には大きな課題が残っている。
どんな仕事でもベストを尽くそうという思いは持っているが、ここ最近書いてきたことも含め、いつの間にか周囲に寄りかかられて負担が増大し私自身が消耗して倒れてしまうことが繰り返されている。
その度に仕事から離れざるを得なくなり、先々のことが不安な状況に陥ってしまい、もちろん周囲はその責任は取ってくれない。

若い頃からだいぶ変わったとは思うが、まだまだ私自身が(都合の)いいひとから抜けられていないとしたら、どこに行ってもがんばっては電池切れの繰り返しになり、生活への不安は解消されないことになる。
そもそもの働き方も含めて、周囲につけこまれやすい生き方も含めて、今この機会にしっかりと「変わる」決断をしてから前に進まなくてはいけない時期に来ていると思う。