ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

余計な先入観

2014年08月24日 03時17分53秒 | ちょっと休憩

今日24日(日)はお休みを頂戴します。

さて・・・・

いつの頃ころからか、テレビの番組中で映画やドラマのメイキングというのが流行っています。

その映画の為だけの番組があったり、情報番組の中で複数のドラマや映画のメイキングを披露、そればかりか出演者が「このセリフがキモです」とか「〇△のシーンは見どころです」「ハートウォーミングに仕上がりました」などと言っています。

でもねえ、私には不要な気がします。

言ってみればワールドカップの試合を観る前に先に結末の一部を聞かされているよなもんだ、と思えるのです。

とはいえ、私はあまり映画もドラマも見ませんので「どうでもいい事」ですが・・・・・

さて先日のソムリエ協会の認定試験の一次通過が発表されましたが、これから暫くは彼らはテイスティングの練習に取り組むことになります。

味わう、という意味でのテイスティングは予備知識があると更に美味しく頂けるものですが、試験におけるテイスティングは違います。

先入観無しにそのワインの持つ資質をチェックしなければなりません。

外観の中に隠れている要素。

香りの示している性質と変化。

味わいの中の複数の要素の強弱。etc ・・・・・・

「当てる」という事に夢中になって要素を飛ばして「思い込む」と失敗します。

よく使う例えですが・・・

ほくろの大きい人と目立たない人がいます。

でも目立たない人でも小さなほくろはあるものです。

が、小さなほくろを見つけてしまうと「ほくろ」が、その人の特徴としてメモされて全体印象を間違ってしまいます。

「木を見て森をみず」です。

逆に全体の印象が「大きな人」に見えたからと言って足が長いズボンを造ってしまうと引きずってしまう人もいます。

的確な要素の計測がなされていないのです。

決して「凄い嗅覚」とか「絶対味覚」が必要なのではありません。

普通に酸っぱい、やや酸っぱい、あまり酸っぱくない、殆ど酸味はない、位の判定が出来れば前に進めます。

結果として葡萄品種の特性や、そのワインの使い方が覚えられる、ひいては店での仕入れの基準に出来る、という事なのですね。

受験者の皆さん、ずっと役に立つ技術です。

一歩一歩正しいテイスティングを!!!


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