ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

介護の記録

2019年09月05日 01時57分25秒 | 日記
そういえば母の介護をしながら「困ったなあ~」と思ったことに「物を隠す」というのがあります。

通常の状態なら「意地悪」でしかないことですが、母にとっては違いました。

認知症の親御さんを持たれる皆様には「あ、うちもだ」という事のようです。


例えば・・・・・

「財布が無い」と母が言います。自分で隠したのですが、それさえ覚えていません。

必死で探した挙句、見つかったのは冷蔵庫の冷凍室の奥の奥。

「メガねが無い」となれば、水屋(食器棚)のどんぶりの中。

「こないだ買った時計が無い」と言った時はグルグルに巻いたタオルの中。

そして最後に言うのは「さっきの侵入者に隠された」「盗られた」

挙句の果てに「こんな泥棒の住処にいたくない」と言ったこともあります。


母の場合、レビー小体型認知症ですから幻視が見えるわけでして、それが彼女の中での「真実」

ですので否定したところで感情を逆なでするだけ、とは少しして覚えた私なりの知恵ですし、ヘルパーさんにも教えられました。


母が歩けたうちに幾つの探し物をしたのか定かではありませんが、まるで敏腕刑事のように家中を探し回ったことも懐かしい想い出です。

ひょっとして見つかっていないものもあるのかもしれませんが、次の引っ越しがあるならば「あ、こんなん出てきた」と笑いたいと思います。


皆様もそうなった時には穏やかに冷静に対処してあげてください。


気持ち次第では「楽しいゲーム」かもしれません。




          樋口誠

最新の画像もっと見る

コメントを投稿