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ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ワインの在庫

2015年01月20日 03時36分00秒 | ワインの事
私がソムリエを始めた頃、つまりバブルの時代です。
ワインはまだまだ認知されていなかった頃です。

しかし、ホテルやグランメゾンと言われたレストランでは飛ぶように売れました。

多分、誰がソムリエであっても、です。

売れるのですから買い足して在庫をしないとついていけませんでした。

ロマンコンティであり、ボルドーの格付けワインであり、ヴィンテージの羅列であり・・・・

で、私も買い捲った覚えがあります。
会社からは「在庫を抑えろ」と言われますが、売れるからには必要だったのですね。

が、時代は変ってバブルは弾けます。

売れている、とは言うものの私はホテルのフレンチでも産地に拘らない、グラスで売る、が信条でした。

「変わった奴」だったとおもいます。


が、お陰様で「在庫過多」に陥ることはありません。

今でもそうです。

ほぼ「グラスワインの在庫」ですから過剰になる事はないのです。



ワインに限りませんね!!

商品の在庫は過剰ではいけません。

少なくてもワインの世界(日本に於いては、ですが)成人年間消費量3リットルしかないのです。


しかし、こんな不景気な時代でも在庫を増やし続ける人はいます。

気持ちは判るんですが、自己満足と妄想で経営をぐらつかせると居場所はありませんね。

「明らかに増え続ける需要の為の投資」と「自己満足、或いは自慢の為の在庫」は違います。

カッコ悪い、と思います。


ソムリエの世界が健全に育つためには必要な心得です。


で、「じゃあ売ればいいんだろう」と高いワインを売りつける。

よく聞く話ですが最悪のストーリーですね。



オーナーとしっかり話せるソムリエであって欲しいし、必要な在庫はどれくらいかを把握できるソムリエになって欲しいと思います。

私は見本になりませんが、輸入元の人に言わせると「グラスワイン以外を買わないソムリエ」「グランヴァンを買ってくれないソムリエ」と覚えられているはずです。
老婆心ですが、最近も「買い過ぎソムリエ」の話を聞くたびに心が痛みます。



今日20日はお休みです。
仲間と新年会ですが、高いワインでなく気軽な飲み物で楽しみたいと思います。

尚、明日21日以降はテレビの影響は殆ど無い日が続きます。
どうぞご予約お待ちしてます!!!