漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

南小谷駅と姫川

2008年08月07日 | 近景から遠景へ

 大糸線は、南小谷駅で管轄が変わる。松本から南小谷駅までがJR東日本で、南小谷駅から糸魚川までがJR西日本の管轄ということになる。さらに言えば、JR西日本の管轄区域は非電化区間であり、電車ではなく、ディーゼルカーによる運行になっているという。もっとも、僕はにわか鉄道ファンなので全然詳しくないのだが、キハ52系という、これぞローカル線という感じのワンマンカーである。
 写真はその南小谷駅を降りて、すぐ脇を流れている姫川を撮影したもの。
 この姫川は、とても水の綺麗な川だったが、真っ直ぐに日本海に注ぎ込むため暴れ川としても有名で、たびたび氾濫しては水害を起こす。1995年の集中豪雨は特に酷く、壊滅的と言ってもいいほどで、路線自体の存続も危ぶまれ、復旧までには二年もの月日がかかったということ。

大糸線

2008年08月06日 | 近景から遠景へ

 日曜から二泊三日で、どこどこと電車で出かけてきた。
 一日目は大糸線で糸魚川を経由して金沢まで。
 二日目は北陸本線、信越本線で長岡まで。
 三日目は飯山線で長野まで。
 大糸線と飯山線は、全線を踏破した。

 見れば分かるように、結構強行軍。
 ほとんどを電車で過ごすという旅行なので、人によっては苦痛かも。

 旅行中は、だいたい天候にも恵まれたが、最後の最後になって、アクシデントが。
 列車が長野の松本駅に近くなったとき、急に空が怪しくなり、トンネルを出たとたん、いきなりの大雨に見舞われた。最初は、ああ雨かという程度の感想だったのだが、なんとそれから一時間半ほども電車の中に閉じ込められることに。
 一時は帰れなくなることも覚悟したが、幸い電車は復旧し、あずさ34号に乗ってなんとか深夜になって帰宅することが出来た。

 写真は、初日の大糸線から見た木崎湖。仁科三湖のひとつで、写真はあまり綺麗には撮れていないが、電車から見ただけでもとても綺麗な湖。途中下車して、ちょっと散歩したかったくらい。車内に流れたアナウンスによると、水温の低さと水深の深さが特徴だとか。
 全体に、大糸線はとても風光明媚な風景の中を走る路線だった。秋や冬には、さらに印象が深くなるに違いない。

あれこれ

2008年08月02日 | 雑記
 漫画家の赤塚不二夫さんが亡くなったらしい。
 なんだか、死なない気がしていたので、不思議な気がする。
 ご冥福をお祈りします。

 村上春樹さんの「ノルウェイの森」がついに映画化するという。
 「青いパパイヤの香り」のトラン・アン・ユン監督によるものだとか。
 ちょっとやそっとでは、映画化をOKしないと思っていたので、外国人によるものと聞いて、やっぱりとは思った。どんな感じになるのだろう。

 明日から、ちょっとだけ出かけます。
 なので、数日、ブログはお休みです。

怪談

2008年08月01日 | 汀の画帳 (散文的文体演習)
 ブログも長く続けていると、くだらないことならいくらでもかけそうだけれども、特に書きたいというようなこともないなあと、妙に思弁的な不可能性の壁を感じたりすることがある。
 要するにちょっと飽きているのだろう、と思う。
 でもまあ、そんな波はよくあるわけで。

 夏だし、何かくだらない怪談でも、と思う。
 今はまだ何も思いついていない。これから考える。リアルタイムである。
 周りを見回す。
 ・・・
 ・・・・
 三分経過。
 ・・・・・
 
 明日までに、レポートを完成させなければならない。
 だが、資料が見つからない。立ち上がって、パソコンデスクの近くの古い書架を探る。確か、このあたりにあったはずである。
 ふと、一冊の古くて重い本を手にしたところ、何かが床に落ちた。見ると、それは耳掻きである。拾い上げて、しばらく考える。どこから出てきたのだろう。いくら考えてもそれは本の間に挟まっていたとしか思えない。だが、有難い。ちょうど耳が痒く感じていたところだ。
 耳かきをそっと耳の中に入れる。だが、不思議なことに、全く痛みを感じない。勇気を出して、もう少し入れてみる。やはり何の感触もない。
 気が付くと、耳掻きはすっかりと根元まで耳の中に入ってしまっている。我に返り、出そうとするのだが、今度は何かに引っかかってしまっているようで、出てこない。「ささくれ」でも出来ているのか、強く引っ張ると痛い。それとも、耳の中で耳掻きが根を張ってしまっているのか。
 耳掻きの先を指でつまんだまま、僕はどうすることもできないでいる。