漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

星々の蝶

2008年08月15日 | 読書録

「星々の蝶」 ベルナール・ヴェルベール著 山本知子訳
NHK出版刊

を読む。

 フランスの現代SF作品で、本国のみならず、韓国でもかなり売れたというから、読んでみたのだが。
 うーん。酷いな、これは。なんで邦訳されたんだろう。オチなんて、70年代初期のレベルじゃないだろうか。

 僕の基本的な読書方針として、図書館で借りてきた場合、長編ならば最低でも50ページ、短編集なら冒頭の作品と表題作だけは、読むことにしている。それで駄目なら、読むのをやめる。この作品は、フランスのSFということで珍しかったし、読みやすいことは読みやすかったから、なんとか最後まで読んだものの、脱力してしまった。古くて浅くて破綻していて、そのほかにも色々と問題があって、どうにも救いがたい。フランスの現代SFって、これまで面白かったためしがないのだが、それは「本当はもっと面白い作品もあるのだが紹介者に恵まれない」だけなのだろうか。