一大事

蛇口をひねれば水が出る。
とっても有難いことである。
この国で、
当たり前としてあることも、他国へいけばそうではない。
無くて当たり前。
無くて当たり前が当たり前であるのが自然である。

水は道理で流れるものである。それは、
上から下へと流れるが、生きているもの、つまり、活きているものには、
下から上へと流れるものである。
だから、生き活きとして流れる水は活力に満ちている。

蛇口をひねるだけで水がでるのは、ただただ感謝に値することである。
その感謝に値することを普通として捉えてしまえば、やがて、水によって不通となっていく。
何もかもが不通な状態となっていく。

感謝の思いを忘れた者は、すべからく間違いを犯す。
その過ちを正すことなく、或は、正せずにいるところには、
仏は現れることは無い。
観音様も地蔵様も現れることは無い。だから、
地獄に仏は現れず、ただ仏心に現れる。
どこにいてもほとけごころは大事である。
仏心があれば、必ず救われる。