38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

センバツ開幕、じゃが芋の除草。

2012年03月21日 | 農と暮らしの日記
毎日のようにトンネル栽培の写真でごめんなさい。
今日は朝から晴れて気温が上がったので、これまでは終日締め切ったままだったトンネルを初めて、日の高い3~4時間ほど写真のように裾上げした。手前の列は蕪、左(奥)の列は小松菜でそれぞれこの数日で急速に生育しているから、この勢いだと1週間後の3月末には「若どり」の葉もので出荷できるくらいになりそう。

何度か書いているように野菜セットは3月いっぱい休止中
就農以来初めての「端境(はざかい)休業」で藤田家族の野菜を継続的に使ってくださっているみなさんには本当に申し訳なく、そして勝手なこちらの都合にも、ひと月待って4月から「再開を楽しみにしてます」とご理解くださったみなさんに、本当に心から感謝感謝の早春、まずはこのトンネル栽培の「若どり小松菜」「若どり蕪の葉」も入れたセットをお届けできそうです。



水曜、ほぼ予報通り曇りのち晴れ。
朝は2℃前後の予報で霜注意報が出ていたけれど、幸い明け方は雲が多く当地では降霜なし。

高校野球の選抜大会が今日開幕。
残念ながら愛媛からの出場校はないが、しばらくは畑のラジオも野球三昧になりそう。

午前:7時台に市街に出てスーパーに出荷。
戻ってから畑に出て、冒頭のように小松菜と蕪のトンネル裾上げをしてから、じゃが芋の除草。トンネルを掛けてある一番手の作型で、こちらもトンネルを裾上げして、草をぐしゃぐしゃとかきまぜるやり方で。発芽率は60~70%ほどか。この段階で最初の草の始末ができれば、あとがかなり楽になる。

午後:引き続いてじゃがいもの除草作業。
途中で畑の見学というか打ち合わせというか来客あり。市内でフリーペーパーを発行されているHさん。就農当初からお付き合いさせて頂いているので、いろいろ話しているなかで盛りだくさんのエネルギーを頂く。

夜:19時半から市街の図書館会議室、ゆうき生協・地区会の運営委員会。
4/29の西条市産業文化フェスティバル出店に向けての話し合い。今年はテーマを絞り、「子どもたちに食べさせたい! 有機農産物&無添加の食材を扱う愛媛ゆうき生協が出店。パパ&ママ応援企画、プレママ&パパも来てね!」(仮)ということで準備を進めている。単に「ゆうき生協が出店を出します」というのでは弱いので、今回は対象を若いお父さんお母さんやこれから子どもを産み育てる人たち(世代)に、具体的な食品・食材を見てもらいながら、「食」についていろいろおしゃべりできる場を、という企画になった。

食べ物は「習慣」で選ぶというところが大きいと思う。
最初が大切で後々に行動を変えるのはとても大きなエネルギーがいる、ということは僕もよくわかる。僕なんか、ひとりだったらいつでもコンビニ&ファストフードの食生活に戻ってしまう可能性がある。

4/29当日の販売・展示等の内容はまたご案内します。



帰って来て、朝日新聞の別刷り「GLOBE」3/18号をようやく読んだ。
その中の単発記事に、先ほどのゆうき生協出店企画にも関係する記事があった。見出しは、「買い物で『おめでた』つつぬけ」。アメリカのあるスーパーの統計処理担当者が、店の客の購買記録からその人が妊娠している可能性を数値化するプログラムを開発し、それに基づいて出産・育児関連の商品を絞り込んで売り込むことで関連商品の売り上げが「爆発的に伸び」、店の増収にもつながったという記事。ネットの世界では最近のgoogleの件に限らずこんな仕組みの中で僕たちは生きている、という世の中になってしまっているようだ。

世界はかつての夢物語が現実のものになっている。
今日畑で聴いていたラジオでも、コンパクトデジタルカメラの通販の宣伝をやっていて、いろいろな便利な機能が満載ということがアピールされていたのだけれど、いちばんびっくりしたのは、たとえば子どもの写真を撮ろうとカメラを向けておけば、自動的にカメラが子どもの笑顔の瞬間を認知してシャッターを押してくれるという。子どもの顔が笑顔かどうかを、撮影者(たいていは親だろう)に代わってカメラが判断してくれるので撮り逃しがない、というのがこのカメラの「売り」なのだ。

この機能、実は驚くようなものではないのだろう。
おそらくすでにいろいろな場で施設の管理、セキュリティ機能として使われている技術で、僕が驚いたのはそれが「親が子を撮る」という極めてパーソナルな状況においてまで「売り」になるという「この世」に対して、だと思う。8,000円代+送料という価格で手に入る便利な機能。その代わりに何かが失われる、というような考えは完全に「時代遅れ」ということになっているのだろう、か?
コメント
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