38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

思わぬ援農、草とり進捗。

2011年07月21日 | 農と暮らしの日記
夏の葉ものの定番のひとつ、つるむらさき。
他に、モロヘイヤ、空芯菜とで「3人娘」という感じ。ワタシたち、ツル、モロ、クウ、です……。そういえば今年は作ってないけど、ヒユナといのもある。別名ジャワほうれん草。これも入れると4人娘、夏の葉もののフォーリーブズ?

さて、そのつるむらさき。
見た感じ、きれいになっているのは今日午前中に「援農」があったらから。僕が草を引いていると、「藤田さんですかぁ」と初対面のおじさん、無農薬の家庭菜園であれこれ野菜を作っていて、訊きたいことがあるとのこと。ちょうどいいので、空芯菜とつるむらさきの草とりを向かい合って業しながら、あれこれの話。このMさん、ずっと東京暮らしをしていて定年を期に夫婦で西条に郷帰り、近くの農機具屋さんで僕のことを聞いて畑を尋ねてくださったそうだ。もともと農家の家の方ということで手が速い速い、どんどん除草が進んで12時半の別れ際までにほとんど済んでしまった。ほんとに助かりました、ありがとうございました。



木曜、セットは宅配便のみ。予報通り曇り時々晴れ。台風一過の青空はない。
朝:6時半頃からごはん。真は一日遅れで修業式、渚は今日から夏休みで早速部活。
午前:収穫1時間半ほど、戻ってあとの荷造りは薫に任せ、僕は冒頭の草とり。援農Mさんと一緒で大いにはかどる。

午後:13時頃からごはん。
真は学校から戻って近所のお友達と一緒に遊んでついでに昼ごはんも一緒に食べて、渚も部活は午前で終わって合流、午後は学校で勉強するとかで出かけ、僕はまた午前の続きの草とりとじゃが芋掘り。

夕方:市役所からお客さん。
昨年度も出させていただいた地域審議会の委員に引き続き委嘱してくださるということで、その挨拶に担当の方が来てくださった。うち1人はたまたま僕の高校の同級生F君。就農する前、東京で会社勤めをしている頃に仕事の出張だといって西条から東京に来た時、何度か連絡をくれて有楽町や大船で飲んだことがある。就農前に「農業やるかも」と話していたのはなぜだかこのF君だけだったので、ちょっと感慨深いものがある。

夜:土用の丑で、わが家も鰻。
毎年恒例、ゆうき生協で配達してもらった四万十川の養殖鰻。稚魚は四万十河口のシラスを使っているそうで、まあ、鰻の「天然」「養殖」「国産」「輸入」の区分けは難しいのだけれど、これならまあまあかなという判断。2尾を4人で分けて頂く。



放射能汚染された稲藁を餌に与えられた牛の肉の問題。
この稲藁、意外というか、やはりというか、全国各地に出荷されていたそうで、西日本など思わぬ地域の牛肉にも影響が出ている。牛肉そのものも全国規模の流通に乗り、隣市の新居浜のコープ(スーパー型の店舗)でも販売されていたというのが今日のニュース。一方で、こうした”汚染牛”を国で買い取ってくれという生産者の声。まさに原発事故さえなければの災難だから同情の念に堪えないけれど、同時に、それでは生産者のとしての「衿持」のようなものはどこへ行ったのかとも思う。

原発事故はもちろん生産者の力を超えたものだ。
けれど、餌の安全性を確保する責任というのは生産者にはないのだろうか。この事件で当該の(あるいは近隣の)畜産業者の暮らしが立ち行かなくなる現実は大いに理解できる、その一方で、その責任を「国だ」「東電だ」というのでは、消費者は「生産者」を信用できなくなる、あるいは、信用しなくてもよいということになる。仮に、消費者は放射能汚染された食肉を買った、あるいは食べたことの賠償を国や東電に求め、認められたとしても、そうなれば今後、食べ物の安全性はすべて国のお墨付きをもらわなければならなくなる。

消費者としては、どう行動するのが正しいのだろう。
難しい問題だと思う。生産者を支える意味からも、より上部の、つまりは国の、東電の、責任を追及していくことは大事なことだとは思う。だけれど一方で、より身近な、売り手、流し手、作り手の、その責任を問うことが、結局は、地に足のついた「安全性」や「安心感」を確保するためには不可欠なのではないかと僕は思う。極端な言い方かもしれないけれど、うちの子どもが、今夜のごはんで食べたものについて(たとえば年に一度のあの鰻を)、「これ、ダメだよ、だけどうちのお父さん、お母さんには責任ないよ、国の責任だよ」って言ったら、「そうだよね、ありがとう」って言える?



<本日の野菜セット>例
小さい人参、じゃが芋(メイクイン、デジマ、男爵などから。一部、コロコロ芋も)、葱。
今日は台風の直後で果菜類が品薄のため、少しずつ割り振ってセット入り。茄子、ピーマン、とうがらし類、胡瓜、トマト類のうち1~2種類。葉ものも同様で、冒頭のつるむらさき、モロヘイヤ、空芯菜、バジルから2~3種類。
コメント
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