さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

こういう話にしかなりようがない JBC倫理委員会、ドーピングを認定出来ず

2021-05-20 07:25:15 | その他



昨日、思ったより早く、JBC倫理委員会の答申が出て、会見で発表
また、井岡一翔も会見を行った、という記事も出ています。

結論?としては、検体の取り扱い(保存、手順など)に様々な不備があり、井岡一翔のドーピングの有無を認定することは出来なかった。
要するに、これが全てです。
これまで報じられた経緯は、概ね事実だったようで、従って、こういう話にしか、なりようがありませんね。


尿検体の取り扱いと、その後のJBCの動きについては、倫理委員会の答申書を元に、というビートの記事が詳しいです。

尿検体の扱いに関しては、想像を絶するほどに杜撰な扱いだったことに驚きはありましたが、大筋ではほぼ、想像どおり。
保存方法が悪かった、A検体の大麻成分検出は「偽陽性」だった、B検体の違法薬物検出も、検体が変質したが故だった、とのことです。

しかし、これが実態の「説明」なのかというと違います。いずれも推測、可能性の話です。
少なくとも、何も問題無しだった、田中恒成の検体とは違う結果が一度は出た事実を、どう見れば良いのか、という疑問は残ります。
この最初の検査は、簡易なものでしかなかった上に、冷凍保存の条件を満たしていない、だから陽性とは言えない、とのことで、それはその通りなのでしょうが、逆に言えば「そこまで止まり」の話でしかありません。

また、この事実が数ヶ月にわたって伏せられていた理由は何か、不思議でなりませんでしたが、どうやら警察に検体を持ち込む決断をした人物に責任があるようですね。
取り扱いを誤った、或いは事情あって隠蔽を図った、責任逃れのつもりだった?いずれにせよ、です。



それにしても、あれこれ出ている記事をざっと見て、改めて、JBCの一部(であってほしいですね)人員には、改めて呆れたというか、厚顔無恥ぶりに感心するというか。

これだけ盛大に「やらかし」たのだから、検体の取り扱いを誤った責任者、隠蔽を図った人員の名を公表し、厳しく処分します、その上で当該の理事長自ら引責辞任します、とでも言えば、まだ話にもなりますが、この期に及んで「情報漏洩に対するガバナンス委員会の設置」とか言ってるんですからね。
「表沙汰にした者、許すまじ」ってことです。信じられません。

確かに、情報の管理自体は、違う局面では意味あることでしょう。
が、今回はそうじゃない。この当該の理事長自らが、処分の対象であるべきです。

しかし、現実はそのようには動いていません。

不備がありました、確認しようがありません、従って何も無かったと見做します。
そして、誰一人責任を取らず、今のままの立場に、これからも居続けます。

...ホンマ、ええ根性してはるわ、と言うしかありませんね。



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今回の件、せめてもの救いは、このようなドーピング検査の不備、その杜撰な、と言うにも及ばない、そもそも検査する意味そのものが無いような実態が明らかになった、ということでしょうか。
JBC(の一部?)が意図したとおりに、世間に知られぬまま終わっていれば、何一つ改善されることなく、今後も同じ事が続いていたのでしょうから。

世界と名の付くタイトルマッチのドーピング検査検体を、職員が自宅に持ち帰って冷蔵庫で保管、とは...さすがに開いた口が塞がりません。
大晦日にタイトルマッチ興行が行われるようになって何年経つか忘れましたが、毎年この調子だったんですかね?

昨年の大晦日のみならず、この時期に何度も暇割いて、身銭切って会場を足を運んで来ましたが、私はいったい何を見せられていたのだろう...と、ちょっと愕然となってもいます。
まあ、有り体に言えば「馬鹿を見ていた」ということなのかもしれませんが。



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意欲のみならず「現状」が問われる今後へ 岩佐亮佑、再起表明

2021-05-19 04:56:49 | 関東ボクシング




岩佐亮佑、インスタグラムで再起を表明
コロナ渦だから、でもあり、そうでなくても今時ぽいですね。

再起への意欲は、もちろんムロジョン・アフマダリエフ戦の5回、レフェリーのストップ裁定に納得していない、というところから語られています。
「納得した死に方をしたい」という禍々しい表現も、そこに繋がっているのでしょう。
それは傍目にもわかるような気がする話ではあります。

が、それと同時に、あの試合の結末のみならず、試合全体を思い返すと、違うことも思います。
ニューヨークの試合で、全体的に、完全に、とはいかずとも、それまでと違った積極性、心身の強靱さが見えていた岩佐亮佑のボクシングが、もちろん相手の力量故、ということを差し引いても、どこか以前に近い物足りなさを感じさせるものに戻ってしまっていた。
それもまた、事実です。


コロナ渦で生じたブランクが、彼の「現状」を一端、そこまで戻してしまったのだとしたら、再び、試合をする中で、進化への途上に乗れるものなのか。
それはもうかなわず、キャリアの終幕が待っているのか。
納得いかない、という意欲を、彼の心技体のうちの「体」が裏切る、という結末も、充分あり得ることのようにも思えます。


しかし、これだけのキャリアを重ねてきた岩佐亮佑自身が、それも含めた「覚悟」をもって再び起つのなら、傍目の者はそれをしかと見るのみ、でもあります。
厳しい時世であろうがなかろうが関係なく、全ての答えを突きつけられる闘いに挑む意志が、そこにある以上。



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ということで、一曲。
崎山蒼志「逆行」。








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JBCはもう「相手」ですらない 畑中清詞会長、法的手段も示唆

2021-05-18 11:10:11 | その他




大晦日、井岡一翔に敗れた田中恒成陣営、畑中清詞会長がオンライン会見
JBCに送った質問状の内容と、その回答について明かし、さらなる通告を行った、とのことです。
別の解説記事では、法的手段も示唆、とあります。


今月中にも、正体不明の倫理委員会が出すという結論と、JBCの判断を待たねばなりませんが、こうして田中陣営の視点から見ると、問題点ははっきりしていますね。
そして、ここに至る過程において、JBCの動きはこれ全て「隠蔽」が前提であり、「無かったこと」にしておかないと成り立たないことばかりだ、ということも、改めて浮き彫りになったように思います。


もう、こういう組織、と呼ぶに値するのかどうかわかりませんが、JBCを相手にしてても埒があかない、といレベルの話に見えます。
「法的手段」であったり、それこそWBOへの正式な提訴であったり、きちんとした話が通じるところに持っていくべきでしょうし、畑中清詞会長には、田中恒成の立場を第一に優先して、然るべき対応を取ってほしい。
「余計」なことには目もくれず、耳も貸さず、という姿勢を貫いてもらいたい、と切に願います。



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ということで、一曲。
Eve「夜は仄か」。






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非道の男、乱戦に沈む ネリー初黒星、フィゲロア二冠獲得

2021-05-17 00:41:41 | 海外ボクシング




すっかり忘れていたんですが、昨日はこの試合があったのですね。
YouTubeのお勧め動画に、PBC公式のダイジェストが出ていて、思い出したようなことです。







ルイス・ネリーについては、前回の試合で、Sバンタムの体重において、ちょっと気の利いた相手だと苦しいレベル、という印象を「露呈」に近い形で見せていたので、次以降、タイトルホルダー相手となるとさらに...という想像はしていました。
しかし、ブランドン・フィゲロアやダニエル・ローマン相手になら、パワー勝ちで辛勝くらいに収まるかな、とも思っていて、打たれること前提のフィゲロアとの試合も、なんだかんだどたばたした末に、ネリーが勝つのかな、と思っていました。

後日、WOWOWで放送されるでしょうから、それを見ないと全体像はわかりませんが、この短いダイジェストを見ても、普通に122で計量して、さらに言うなら「薬抜き」だと、元々小柄な印象のままで小さく見えるし、打ちかかって行っても、大柄な上に「打たれるの込み」のフィゲロアが我慢してしまうと、思うように追撃の連打も出ず、最後は打ち負けつつある?中で、きついとこにボディブロー食ってKO負け、でした。


まあ、タイトルホルダー級の相手と当てられて、きっちり白黒ついたあたりはまだ、話としては良い部類、なのかもしれません。
山中慎介との二戦目、両国の会場で目の当たりにした、試合とも呼べない「惨劇」をわざわざ思い出せば、違う感情も当然ありますが、言ってみれば薬や体重超過で得た優位性なくばこんなもの、と思えば、あらゆる事どもが腑に落ちる、というところでもあります。

そして、そのような非道の末に、結果も得られなくなれば、この先は転落の一途、というところでしょう。
おそらくですが「陣営」はもとより、そう呼ぶに値しない「取り巻き」も含め、このような人間が勝利に附随するものを手にできないとなれば、プロフェッショナルな割り切りによる関係性は失われ、そうではない集りもまた、違う形で消えていくのが常ですので。



しかしブランドン・フィゲロア、乱戦の中に彼独特の「理」があるのかもしれませんが、あんなに打たせる選手がなあ...という驚きがあります。
フルラウンドじっくり見てみれば、これまで見落としていた部分があり、新たに何かを感じることになるのでしょうか。
体重超過のフリオ・セハとフルラウンド闘い抜いたタフネスは、確かに見た目の印象とは真逆のものがありましたが、それだけではない何かが、彼の闘いぶりにはある、と見るべきだったのかもしれません。


スーパーバンタム級戦線は、エマヌエル・ナバレッテ転級後、ムロジョン・アフダマリエフとスティーブン・フルトンがリードするかな、と見ていましたが、フィゲロアが次戦でフルトンと闘うので、その勝者は一気に、階級ベストの評を手にするかもしれません。
将来、それも我々が思うより近い?井上尚弥の転級があるとして、個人的にはフルトンが一番手強いか、と思ったりもしていましたが、その予見が崩れる可能性も大いにありそうです。
今後もしばらく、この階級は要注目ですね。目障りな奴がいなくなって、良い気持ちで見られますし。



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ということで、一曲。
amazarashi「馬鹿騒ぎはもう終わり」。







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ライト級ウォーズ「復活戦」 伊藤雅雪vs細川バレンタイン、7月3日に

2021-05-16 09:13:28 | 関東ボクシング



ということで昨日「最後に重大発表」というタイトルを見て、ホイホイと動画を視聴していましたら、ホンマにけっこうな重大発表がありました。
7月3日、ダイナミックグローブ興行で、伊藤雅雪と細川バレンタインが対戦決定とのことです。

伊藤は三代大訓に、細川は吉野修一郎に敗れていて、いわば「ライト級ウォーズ」の敗者復活戦というカードですが、共に再浮上を期す者同士が、避け合わずに直接対戦するというのは、ファンとしては大歓迎です。
「敗者」と書きましたが、強者との闘いに臨んでの結果であって、それを低く見る気持ちなど、さらさらありません。

また、敗戦から再起するにあたり、お茶濁しのようなカードに出て、却って停滞感ありあり、なんて姿を見せられることもよくありますが、こういうカードなら、結果以前に再び、両者ともにさらなる輝きを見せる機会になり得るでしょう。
いや、本当に、日本のボクシング、かくあれかし、という思いに応えてくれるカードの実現です。楽しみですね。


気になるのは、これをG+さんが生中継してくれるかどうか、ですね。
7月3日、巨人は神宮でヤクルト戦、ビジターですので、今のところ生中継の可能性大、と期待してよさそうですが。
G+のHPには、二ヶ月先の番組表が掲載されていますが、7月の番組表が出るのは6月に入ってからです。
どうなるかなー(笑)。


ということで動画ご紹介。
赤穂亮、杉田ダイスケ戦の話や、松永宏信にIBO王座決定戦のオファーがあった話など、「重大発表」の件がなくとも、色々興味深い動画です。








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興行ラッシュの6・19 井上尚弥は世界の主役となれるか

2021-05-15 01:51:56 | 井上尚弥




井上尚弥、マイケル・ダスマリナス戦正式決定を受けての会見を行ったとのこと。
本人のコメントにもあるとおり、ウーバーリvsドネア、リゴンドーvsカシメロの勝者と、今後対戦するためにも負けられない、という位置付けの試合です。

もっとも「会社の違い」などもあり、これらのカードがすんなり行かないこともあり得るのでしょう。
もしSバンタム転向が早まるなら、ムロジョン・アフマダリエフやスティーブン・フルトンらが将来の強敵かもしれません。
とはいえ、これらもまた「会社の違い」が壁かもしれません。そんなこと言ってたら切りが無いですが。


ま、先の話はおいといて、今日発売の専門二誌でも、かつて対戦した木村隼人への取材などを中心に、半ばダスマリナス特集に等しい記事が大きく載っていました。
私はホールで、木村vsダスマリナス戦をけっこう良い席から見てたんですが、一連の評とは少し違って、そんなに動く選手でもなかったような記憶があります。

木村が「0.1テンポずれる」と評した左の打ち方も、正直「打つ前、一瞬肩を引く」動作が目について、これは巧い選手なら大抵外してしまうやろうなあ、という印象でした。
今は違うかもしれませんが、「一辺倒」というのは言い過ぎにしても、左のパンチ中心の攻めなので、相手に左回りされたら追えないんじゃないか、とも見えました。

とはいえ、IBFイリミネーションにきちんと勝ったのを含め、キャリアを重ねてきた選手ですし、パンチ自体はけっこうあります。
カリム・グリフィ戦の映像も見ましたが、粘り強さ、勝負強さも兼ね備えてはいますね。

が、戦力的には「間違い」が起こらねば...というしかない相手です。
国内上位や他の選手相手なら、けっこう手強い、と言えるかもしれませんが、何せ井上尚弥ですから、と。



ただ、試合自体の話ではないのですが、6月19日は、当初予定になかった「世界ライト級王者」テオフィモ・ロペスのIBF指名試合がスライドしてきて、これは話題の新興トリラーの興行。
その他にもPBC、ショータイムがWBCミドル級王者ジャモール・チャーロの試合を行い、DAZNではハイメ・ムンギアの試合があるとのこと。
ビッグマッチ、とは言えないですが、週末のメインイベントとしては十分な試合が、同日に4つ重なることになります。

井上は前回のマロニー戦も、ジャーボンテ・デービスvsレオ・サンタクルスという好カードと重なりました。
まあ、今回はあのカードよりは落ちるもの、と言えるでしょうが、それでも良い話ではありませんね。

変な話、単に勝つでなく、クリアに勝つだけでなく、あまり好きな表現ではないですが「インパクトのある」勝利が求められる、と言わざるを得ないでしょう。
本当に、真剣勝負のボクシングを色眼鏡で見るような物の見方になってしまい、複雑な気持ちでもありますが...。

しかし、井上尚弥なら、そういう様々、諸々を乗り越えて、当日、世界の主役(のひとり)として恥じない内容、結果を残してくれると期待します。
今後もコンスタントに、充実したカードを闘っていくためにも、と。



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ということで、久し振りですが、本日の一曲。
スピッツ「紫の夜を越えて」。



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松永宏信、攻防共に厚みあり 5戦目の健闘、中島玲を退ける

2021-05-14 13:18:10 | 関東ボクシング



先月20日の日本スーパーウェルター級タイトルマッチ、G+でも録画放送されたのを見ましたが、A-Signチャンネルにもフルラウンドの動画がアップされました。
G+入ってない、という方は是非、ということでご紹介。






画質も良いし、実況がないのも、これはこれで良いものです。
G+の実況、人によっては聞いてられないようなのがありますしね。
G+が生中継しないなら、これをライブ配信してほしい、と思いますが、まあそういうわけにはいかないんでしょうね。



王者の松永宏信、攻防共に「厚み」の差を見せてクリアに勝ちました。
5回の攻防など典型ですが、やはり「出せる手の数」の違いが、力量の差である、とはっきり見せての勝利でした。
もう国内で闘うべきは、井上岳志くらいしか思いつかないですね。
そりゃ、豪州遠征してティム・ジューと地域タイトル賭けて闘う、というウルトラC級の展開があれば幸いですが(笑)


挑戦者の中島玲は、5戦目でこれだけやれるのか、凄い、とこちらも称えたい闘いぶりでした。
左ボディでも右アッパーでも構わずリードに使い、目で外す防御と足捌きも冴えたスタート。
中盤以降はワンツーで終わらずスリー、フォーと、追い足を伴った攻撃を重ねてくる松永に打たれてしまいましたが、終盤も粘りを見せ、一気に打ち崩されることなく闘い抜きました。健闘だったと思います。



王者対決、上位同士、或いは階級またぎのカードなど含め、この辺のクラスがもっと盛り上がってほしい、とも思わせてくれる試合でした。
そして、色々難しい状況にあっても、これだけの良い試合を見せてくれた両者に拍手です。
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問題は「世間が騒いだ」ことではない

2021-05-12 15:24:49 | その他


話が全部きれいにめくれて、白黒はっきりつく、のかどうか極めて疑わしい、井岡一翔の...というより、JBCのドーピング検査についての疑惑ですが、JBC永田理事長が「取材に応じた」という、東スポの記事

どういう形式で取材に応じたのか、よくわからんですが(しっかり対面?立ち話?リモート?)、記事を読む限り、根本的なことは何も言わず、触れず、話をそらしているだけです。

「問題は何でマスコミにリークがあったのか」
いやいや...マジでこんなこと言うたんですかね、ホンマのホンマに?
要するに「表沙汰にしたくなかった」と言うたも同然やないですか、これ。

経営体制が変わる前に、東京ドームの会社から来た人らしいですが、もうちょっとマシな人間おらんのか、という印象です。
それにしてもこの人、「5月中」には「結論」を出す、と言っていますが、倫理委員会が出した結論を受け容れる立場のはずが、妙な物言いもあるものですね。


で、これに通ずるのが、現代ビジネスの記事
話をそらし、すり替え、という繰り返しで、読み進むにつれて、何がどうなっているのかよくわからん記事です。
検査の手順が歪められた問題が、いつの間にか違う話になっているあたりは、ある意味「プロの仕事」なのかもしれませんが。
書き手の個人的な「誼」から書かれた記事の典型、と言えるかもしれません。

本来の「問題」については、世間に「騒ぎ」を起こしてはならん、と言いたいようです。
検査の結果、問題があったことが世間に一切知られず、騒ぎにもならず、何も無しでそのまんまだった方が、余程問題だし、恐ろしいことだと思うんですが。



こちらはスポニチの記事。限られた紙面の制約あれど、ドーピングの専門家の意見や、対する田中恒成陣営、畑中清詞会長の立場にも目配りがあり、バランスの取れた記事です。
普通の感覚で書けば、こういう風になるのが当たり前だという印象ですね。



今のところ、情勢自体は変わっていませんが、メディアを通じてあれこれと探り、計り、という感じの動きは、これからちょこちょこ目に付くのかもしれません。
しかし、以前も触れたとおり、きちんと然るべき話が進んでいれば出ただろう結論を導くための前提が、物理的に失われているのだとしたら、もうすでに手遅れであり、言ってみれば負け戦です。
仮に今月の内に、なんらかの区切りがつけられるにしても、妙ちくりんな、気持ちの悪い話をまた聞かされるんやろうなあ、と今からげんなりしています。残念なことですが。




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二日間三興行、7大タイトルマッチ、無念の延期

2021-05-11 14:46:47 | 関東ボクシング



海外では7万人規模の大興行が行われたのに引き換え、我が国では極めて残念なニュース。
今月22日、23日の墨田区総合体育館で予定されていた、二日間三興行、7大タイトルマッチが延期
緊急事態宣言発令により、客入れどうこうではなくて、会場が使用出来なくなったため、とのこと。

A-Signでもプレビュー動画がアップされるなど、注目されていた若手対決、佐々木尽vs湯場海樹戦に、Sフライ級トリプルタイトルを持つ福永亮次、久々に実現する日本バンタム級タイトルマッチなどが、二日連続、同じ会場で行われるインパクトは、なかなかのものがあったと思うのですが、記事にもあるとおり、今後のDANGAN興行に振り分けられます。


今月のBoxingRaise、ライブ配信の予定がなかなか出ないのも、こういう事情あってのことだったのですね。
会場が後楽園ホールだったら開催出来たのか、と思うと、墨田区での興行、その背景についても、良いときは良いが、悪く回るとこういうことがあるか...という感じです。
ホントに、事無くば良い話やなあ、と思っても、いざ事あらば、何かと思うようにはいかんご時世、当分色々難しいまま、ですね。



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やはり抜群の才能、だが カネロ、大観衆熱狂のTKO勝ち

2021-05-10 14:36:48 | 海外ボクシング



ということで昨日のメイン、簡単に。

カネロ・アルバレスは横殴りの右ボディ、左のレバーパンチを半ばリード代わりに使い、サウスポーのビリージョー・サンダースに圧をかけるスタート。
これだけで充分「さすが」なんですが、さらにサンダースの左に、右アッパーを上にカウンターする様などを見ると、やはりカネロというのは、希なる才能に恵まれた逸材であることを再認識させられました。
サンダースは思ったよりは足を使わない印象。リング狭い、とも見えませんでしたが。

カネロ優勢で進んだが、5回はサンダースが右リードから左、好打を重ねる。
クリンチの離れ際、肘打ちを狙った?左などもきわどくかすめ、カネロがやや失速気味。

サンダースが少しずつ、挽回の流れに乗れるか、というところでしたが、8回カネロの右アッパー。
ダックした際、右目に入ったようで、直後に右目の周りに赤黒い跡が見える。
カネロ断続的に攻勢をかけ、観衆7万3千人が大歓声。
結局この回終了後、サンダース棄権。後に、眼窩底骨折の疑いあり、という報道もありました。


さすがにタイトルホルダーの一角を占めるサンダース、技巧的かつやりにくいスタイルの強みも見せかけましたが、これまた並大抵ではない、精度の高い右アッパーのカウンターという大技を、当たり前のように繰り返して決めるカネロが、その才能と力で、難敵を制圧した、という試合でした。
ただ、その才能を十全に発揮しうる支えとなるものについて、どうしても疑念を抱いてしまい、諸手を挙げて大絶賛、という気持ちにはなれないわけですが。

サンダースの肘打ち狙い?を見たとき「こいつ、悪い奴っちゃな」と思ったりもしましたが、考えたら見えてないとこでカネロの方とて...という話でもあります。
どうも、見ているこちらに余計なことを考えさせるという点で、この人をスーパースターとして見上げる気分にはなれませんね。
もっとも、AT&Tスタジアムを埋めた大観衆の皆さんは、そんなこたあ毛ほども気にしていないご様子でしたが。

ただ、やっぱり元々、凄い才能の持ち主なんやなあ、ということは、改めて確認させられたような気もします。
この実力をもってすれば、技巧のIBF王者プラント、元WBC王者の若き怪物デビッド・ベナビデスとて、カネロをそれぞれの持ち味で苦しめこそすれ、攻略なるかというと...なかなか難しいところでしょうね。



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