さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

体力の差で撥ね付ける 豊嶋亮太、別府優樹をTKO

2021-05-21 11:38:18 | 関東ボクシング




昨日は夕刻から、おっかけ再生で、G+の生中継をディレイ状態で見ておりました。

一昨日は竹迫司登が見事な初回KOを決めたそうで、昨日がウェルター級王者対決、今日は清水聡vs森武蔵と、日程変更の結果、ホールは三日連続でえらいことになっているさなか(しかも一昨日は白井義男世界奪取「ボクシングの日」)だというのに、しょうもない話を持ってきやがって...と、少々クサクサした気分ではありましたが、まあ気を取り直して、という。


ということで、OPBFウェルター級王者、豊嶋亮太と、WBOアジアパシフィック王者、別府優樹の対戦、簡単に経過から。

初回、別府が動いて探りの左。右アッパーも出すが、早々に豊嶋の右被せなどがヒットする。
2回は別府が動いては右。3回も右アッパー出すが、豊嶋の身体の軸がぶれない。左フックが来て、別府が脅かされる。
4回も同様、徐々に豊嶋の圧力が強まり、その中で別府はボディも打たれる。押されてたたらを踏む場面も。


途中採点、二者が豊嶋フルマーク。さすがに別府に気の毒な感じ。さうぽん採点は3対1か、イーブンは...どうかな?というところ。
別府にしたら精神的にもきついところか。捌けている確信はなかったにせよ「見てもらえてない」と感じるところもあったように思います。


5回、豊嶋コンパクトな連打。抜かりなくボディも打つ。
6回、別府は足捌き、スウェイを駆使して外し、右ヒット。際どい右カウンターも。

しかし7回、豊島のワンツー、ツーが右アッパー。別府読みを外されたか、まともに食ってダウン。
体格の差もあるが、矢田戦でも「さくっと」倒れる印象のあった別府、痛い失点。

8回、ピンチかと思った別府が左を駆使して取った、かと思ったが、途中採点にはそれを反映していない数字もあり。
9回、10回と、別府は動くより打ち込み優先のシフト。好打もあったが豊嶋の右クロスなど、打たれる頻度がさらに上がる。
最後はボディで止められ、左フックでダウン。そのままTKOとなりました。


試合としては、豊嶋亮太が今年に入って二試合目、元々フィジカルが強いところに、コンディションも良く、ベストな状態だったのに対し、矢田良太戦から一年半近く間隔を置いた別府優樹が、動いて外し当てて行くボクシングを目指すも、パワーで圧され、動きが落ちたところを捉えられた、というものでした。


別府については、地方のジムにあって練習環境も厳しいものがあり、そこにブランクもあり、防御の技術と勘、その質を維持するのは難しかったんだろうなあ、という印象でした。
このタイトルホルダー対決の前に、ちょっと「軽い」相手との調整試合があれば...と思ったりもします。
また、矢田良太戦のときには、相当酷い拳などの負傷があったということで、その辺はどうだったのだろう、というのも気にかかるところです。


豊嶋はそのあたり、ほぼ何の憂いも感じられない、充実期にある者の強みだけが伝わってくる闘いぶりでした。
別府の速いパンチを貰うことがあっても、構えは揺るがず、高くて締まった状態を維持し、上下ともにコンパクトな強打で脅かし、別府を徐々に止め、捉えて仕留めるあたり、かなり成長してきている、と見えました。

今後、小原佳太や坂井祥紀と対したとして、その頑健さで押し切れるものか、というと、確信は持てませんが、充分健闘は期待出来る、とは言えそうです。
漠然と思うだけですが、組んで、試合として面白いものになるのは坂井祥紀の方かもしれませんね。


ということで、対象的なスタイルの両者、その対決は互いの特徴がはっきり見えるという意味も含め、良い試合でした。
この難しい状況の中、好カードに出て、堂々と闘い抜いた両者に拍手です。
リング外のあれこればかりに気を取られそうになりますが、やはり肝心なのは試合です。しっかり見て、楽しく語っていきたいものですね。



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ということで、一曲。
BBHF「黒い翼の間を」。






コメント (2)
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