さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

何も説明せず、責任も取らず JBC、空虚な謝罪文

2021-05-29 09:36:04 | その他



明日は見逃せない試合が生中継でふたつも見られる、楽しい(と言う表現では収まらないですが)日曜なんですけど、前日にいまいち楽しくない話題について、一応書いておきます。


JBC、井岡一翔に「名誉を傷つけた」として謝罪文をHPに掲載。全文も記事に載っています。
しかし、依然として井岡、及び田中恒成両陣営は強硬な態度である、という記事も出ています。

そりゃ、当然だと思います。
肝心なことを何も説明せず、誰一人責任を取らず、今後を語られてもな、という話です。
改めて、ようもまあ...これで「済む」と思っているのだとしたら、大した度胸というか面の皮というか。
それでいて、まんざら阿呆でもないなあ、というか、幹部の責任逃れの筋道のために、肝心のところが全部すっ飛ばされています。


何しろこの謝罪文、改めて疑問だらけです。
いちいち突っ込み出すと終わりませんが、冒頭の「ずさんなドーピング検査を行い、この間違った検査に基づく情報が意図せず流失してしまいました。」という一文だけでも、疑問がいくつも湧き上がってきます。


→そのずさんな検査の実態を、JBCの上層部は承知していたのか。していなかったなら(それ自体、大問題ですが)、その実態を把握したのはいつか。
→その検査を命じ、また実行した人員は誰なのか。
→そのずさんな、なおかつ「間違った」検査による、きちんと管理されていない検体を、警察に持ち込んだ理由は何か。
→また、それは誰の意志決定によるものか。
→意図せず流出した情報、とあるが、そもそも何一つ情報が開示されず、選手や陣営にも通告がなかった理由はいかなるものか。同じくそれは誰の意志決定によるものか。


本当に終わりませんから止めますが、先日の会見といい、今回の謝罪文といい、肝心なことは何も説明していません。
この調子を見ていると、複数のメディアにリークした人員には「公益通報」の理があった、と思わざるを得ません。
上記のような、検体の取り扱いという大問題を、意味不明、理由不明、責任の所在不明のままで済ませ、誰も責任を取らない。
そして、何度も書いたことですが、メディアへのリークがなければ、そもそも何も無かったことになっていたのです。

さらに、引用したふたつめの記事によれば、JBC永田理事長は「非公式に」片方の陣営に謝罪を行い、それを拒否されたとあります。
事ここに至ってなお、この隠蔽体質というのか何というのか。
このような人物が、リークした人員を犯人扱いして、ドーピングと共に「ガバナンス」の体制を確立する、と語る。
正しく、他に言い表しようのない、正真正銘の「お笑い草」ですね。


何しろ、この話に出てくるのは、影でコソコソ、口開いたら自分の都合や誼に基づいたことだけ、という手合いばかりで、見ていてこの上なく、気持ちの悪い話です。
こちらは、何もかもを公にさらして、開かれた場で、単に客観的事実をもって、全てを明らかにしてもらいたい、と思うだけなんですが。

その他にも、警視庁の捜査を受けてから、スクープ報道が出るまで「いわれなき嫌疑」をかけられたことに対して、JBCに抗議の意を表明することなく沈黙していた井岡一翔の態度や、あれこれ話をこねくり回した記事を書いた一部の書き手など、腑に落ちないことは色々とあります。

「リーク」によって色々と明らかになったあれこれの先に、色んな思惑が蠢いているのかもしれませんが、この辺の「風味」が、勝負の世界たるボクシングのそれには、まったくそぐわない。
何よりもそのこと自体が不快で、気持ち悪くて耐えられないです。ええ加減にしてくれや、と思うばかりですね。



コメント
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